【最新版!】マレーシアの主要飲料メーカー15選〜飲食・製造業(食品)業界〜

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今回は、マレーシアの主要飲料メーカーに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて15社を厳選してお届けしていきます!

それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。

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目次

マレーシアの主要飲料メーカー5選〜ローカル企業編〜

Spritzer Bhd(スプリッツァ)

1980年代後半に設立され、ぺラ州タイピンにある330エーカーの水源を持つ。天然ミネラルウォーターやスパークリング天然ミネラルウォーター、蒸留水、炭酸フルーツ風味ドリンクなどを製造・販売しており、8つの子会社で構成されている。

同社はHACCP、ISO 9002及びISO 9001、マレーシア・イスラーム開発庁のハラール認証などを取得している。また、2020年プトラ・ブランド・アワードにおいては、飲料(ノンアルコール)部門で金賞を受賞している。

2020年度の収益は3億845万リンギットで、3,566万リンギットの税引後利益を計上。

また、同社はオンラインショッピングサイトの「スプリッツァ・オンライン」も運営しており、クランバレーとペナン、ジョホールバル、及びペラの一部地域を事業対象としている。

出典:https://www.spritzer.com.my/ 
https://shop.spritzer.com.my/ 

Power Root Bhd(パワールート)

1999年にジョホール州で会社設立。トンカットアリとカチプファティマを使ったハーブエネルギー飲料の開発・製造・販売を行う。2003年には増加する需要に対応するため、ジョホール州に自社工場開設している。

同社製品においては、インスタント飲料ではアリカフェ、亞發、パールカフェ、オリゴを、そして缶飲料でアリカフェとオリゴ、パールカフェ、パワールートといったブランドを展開している。

製品はマレーシアだけでなく、中東諸国や韓国、インドネシア、シンガポール、中国、香港、台湾、日本、タイでも販売されている。

また、同社ではマレーシア・イスラーム開発庁のハラール認証、 食品の適正製造規範、HACCP、ISO 22000認証、ISO 9001認証を取得している。

2021年度の収益は3億922万リンギットで、4,126万リンギットの税引後利益を計上している。

出典:https://www.powerroot.com/malaysia/

Universal NutriBeverage Sdn Bhd(ユニバーサル・ニュートリビバレッジ)

1971年に「7リングス」ブランドで販売されているコーディアルを製造する会社として設立。1997年11月に現在の社名へ変更している。

同社は1922年よりフルーツドリンクベースの濃縮液製造に重点を置き、「サンアップ」ブランドの販売を開始している。

セランゴール州シャーラムに1.2エーカーの製造拠点を持ち、フルーツドリンク濃縮液やRTD飲料、コーディアルなどを製造、世界30ヵ国以上に輸出している。同工場はISO 9001、HACCP認証、そしてハラール認証を取得している。

また、 多くの多国籍企業にフルーツジュースのOEMと受託包装を国内外に提供しており、250mlから25Lのジェリカンまで、様々な種類の飲料に対応している。

自社のオンラインショッピングサイトも運営しており、大量購入の需要に対応している。

出典:https://www.nutribev.com/ 
https://nutribevonline.com/ 

Lam Soon Group(ラム・スン・グループ)

1950年に缶詰などの貿易を行う会社として設立。1958年には、セランゴール州に食用油と石鹸を製造する最初の工場を開業している。

現在、同社はシンガポールとマレーシア、タイ、ベトナムで事業を展開しており、プランテーション・製粉、食用油精製、マーガリン、特殊油脂、石鹸・洗剤、油脂化学品の製造を手掛けている。マレーシアとタイの工場は、ISO 9001、ISO 14001、GMP(適正製造基準)、HACCPに準拠している。

食品や日用品以外にも、傘下のエース・キャンニング社と飲料事業を手掛けており、炭酸清涼飲料のエース、大豆飲料とアジア飲料のドリンホやソイフレッシュ、ホームソイ、UHTパック豆乳飲料であるハーシーズ、ココナッツ及びスイカウォーターのUFCリフレッシュ、ミルク飲料のUFCベルベットなどのブランドを展開している。

2020年度の収益は24億2,200万リンギットで、2億1,400万リンギットの税引前利益を計上している。

出典:http://www.lamsoongroup.com/ 
http://www.acecanning.com/ 

Etika Group of Companies(エチカ・グループ・オブ・カンパニーズ)

1973年に設立された大手飲料会社。18ブランドを展開しており、全てハラール認証を取得している。また、同社はペプシのグローバルブランドを製造・流通する独占権を所有している。2014年4月には、アサヒグループと東南アジアにおける乳製品関連事業の売買契約を締結している。

マレーシア国内ではセランゴール州とペラ州、ペナン州、ジョホール州、マラッカ州、サバ州、サラワク州にセールス・オフィスを展開し、ブルネイとシンガポールにも流通ネットワークを持ち、1,900名以上の従業員を雇用、直接の顧客数は40,000を超えており、東南アジアの主要市場にてプレゼンスを示している。

同社が販売しているブランドとしては、ペプシやトロピカーナ、カルピス、ワンダ、ミリンダ、7アップなどがある。

2021年APPIES(アジア・パシフィック・マーケティング・コングレス)アワードにおいて、同社は銅賞を受賞している。

出典:https://www.etikaholdings.com/ 

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マレーシアの主要飲料メーカー3選〜日系企業編〜

Suntory Beverage & Food Malaysia Sdn Bhd(サントリー・ビバレッジ&フード・マレーシア)

2014年に、サントリー・ビバレッジ&フードのマレーシア法人として設立。セランゴール州ペタリンジャヤを拠点としている。

国内でクロスグリ風味の「ライビーナ」と、クリアドリンクの「グッドムード」、炭酸飲料水の「CCレモン」を展開している。同社の飲料はすべてマレーシア・イスラーム開発庁からハラール認証を取得している。

2016年から2019年の期間中、同社はプトラ・ブランド・アワードにおいて銅賞を受賞している実績を持つ。

2020年3月には、COVID-19の移動制限下においてフロントライナーの支援及びサポートを行うため、提携している非政府組織のミールス4メディックス、マーシーマレーシア、プロジェクト・ワワサン・ラッヤッと協力し、医療フロントライナーや警察官、消防士、軍隊に同社の飲料水を届けたことを発表している。

出典:https://www.suntorybeverageandfood.my/

Yakult (M) Sdn Bhd(ヤクルト・マレーシア)

2003年にマレーシア法人を設立。2008年にヤクルトレディーによる宅配サービスを開始、2013年には東マレーシアへ事業を拡大している。

セランゴール州シャーラムを拠点として、ヌグリ・スンビラン州セレンバンに工場を持つ。工場は無料ツアーを開催しており、ヤクルトの製造方法を広く紹介している。

同社が販売している製品は「ヤクルトエース」と「ヤクルトエースライト」となっており、マレーシア・イスラーム開発庁からハラール認証を取得、また社内にハラール委員会を設置することで要件が遵守される体制を整備している。

2020年プトラ・ブランド・アワードの「乳飲料カテゴリー」において、同社は2年連続でプラチナ賞を受賞したことを発表している。

また、2021年5月には、同社はマレーシア聴覚障害者スポーツ協会(MSDeaf)との協力を2021年8月から2022年8月まで継続することを発表している。

出典:https://yakult.com.my/ 

POKKA Malaysia(ポッカ・マレーシア)

ポッカサッポロフード&ビバレッジが親会社として設立したポッカシンガポールのマレーシア支店となる。同社では飲料事業と物流事業を展開しており、セランゴール州クランに拠点を置く。

2014年10月には、ジョホール州セナイにてポッカ・マレーシア工場が竣工・稼働している。工場の敷地面積は20,800平方メートルで、延べ床面積12,500平方メートル。55名の従業員を雇用し、年間600万ケースの生産能力を持つ。生産品目は果汁、スポーツドリンク、乳性飲料、お茶、ミルク入りコーヒー及び紅茶、果粒入りドリンクとなっている。

飲料事業で取り扱っている製品は、お茶(緑茶、紅茶、プレミアム・ミルクティー)やコーヒー、ジュース(通常のジュース飲料、果物・野菜ジュース)、ミルク飲料となっている。また、同社製品はマレーシア・イスラーム開発庁のハラール認証を取得している。

他にも、同社はオンラインプラットフォームのショッピー及びラザダにフラッグシップ・ストアを開業している。

出典:http://my.pokka.co/ 
https://www.pokkasapporo-fb.jp/ 

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マレーシアの主要飲料メーカー6選〜外資系企業編〜

Nestlé (Malaysia) Bhd(ネスレ・マレーシア)

1912年、ペナンでアングロスイス練乳会社として発足。現在はセランゴール州ペタリンジャヤを拠点として、国内に6つの製造工場を、そして55の営業所を展開しており、5,000名以上の従業員を雇用する。すべての工場はHACCP、GMP、ISO 9001、FSSC 22000に準拠している。

同社は500以上のハラール製品を製造・販売しており、飲料部門ではミロ、ネスカフェ、ヨーグルトドリンク、ボトルウォーターなどを扱っている。

2020年度の収益は54億1,200万リンギットで、7億2,500万リンギットの税引前利益を計上している。また、同年度における売上の79.7%は国内からとなっている。

2021年1月より、同社は電力会社であるTNB Xとの協力により、国内すべての事業で100%再生可能電力に完全移行することを発表している。これにより、同社はCO2換算で75,000トンの排出量を削減できる。

出典: https://www.nestle.com.my/

Dutch Lady Milk Industries Bhd (ダッチ・レディ・ミルク・インダストリース)

1963年、セランゴール州ペタリンジャヤで加糖練乳を製造する会社として設立。1968年にミルク会社として初めてマレーシア証券取引所に上場する。2019年のプトラ・ブランド・アワード(乳飲料部門)においては、金賞を受賞している。

現在、600名以上の従業員を雇用し、調合粉乳、ヨーグルト飲料、生乳、UHTなどミルクベースの乳製品を幅広く提供している。また、すべての製品はマレーシア・イスラーム開発庁からハラール認証を取得している。

2020年度の同社収益は11億60万リンギットで、9,750万リンギットの税引前利益を計上している。

2021年4月、同社はロイヤル・ハスコニング社とマレーシアに新設する環境に優しい革新的な生産施設の開発契約を締結したことを発表。工場はヌグリ・スンビラン州に建設される。

出典: https://www.dutchlady.com.my/ 

Fraser & Neave Holdings Bhd(フレーザー・アンド・ニーブ・ホールディングス)

シンガポール大手飲料メーカーであるフレーザー・アンド・ニーブのマレーシア法人。飲料及び乳製品の製造・販売・マーケティングを手掛けており、F&BマレーシアとF&Bタイで構成され、マレーシア、ブルネイ、タイ、インドシナなどを事業範囲とする。

14の製品カテゴリーで22のブランドを展開しており、マレーシアとタイに9つの製造施設を所有、2,500名以上の従業員を雇用する。また、マレーシア工場ではFSSC 22000、ISO 9001、ISO 22000、適正製造基準、ハラール認証、ISO 14001などの認証を取得している。

2021年度の収益は41億3,090万リンギットで、4億7,940万リンギットの税引前利益を計上している。収益の52%はF&Bマレーシア、48%はF&Bタイとなっている。

2021年4月には、同社は持続可能な開発を推進することが評価され、2019/20年プライムミニスター・ハイビスカス賞を受賞したことを発表した。

出典: https://www.fn.com.my/ 

Malaysia Milk Sdn Bhd (マレーシア・ミルク)

シンガポールのマレーシア・デーリー・インダストリーズの製品ディストリビューターとして1969年に設立。1977年にペタリンジャヤで製造を開始し、2012年にクランの新工場が稼働している。

同社は乳飲料及びフルーツ飲料を主力としており、ビタゲンとマリーゴールドといったブランドを展開している。すべての製品はハラール認証を取得。

工場はISO 22000とHACCP、そしてマレーシア・イスラーム開発庁のハラール認証を取得している。自社専用冷蔵配送トラックとバンを所有しており、工場から国内全土の小売店などへ製品を届けている。

また、同社のマリーゴールド・ピール・フレッシュは、12年連続でリーダーズ・ダイジェスト・トラステッド・ブランド賞を受賞している実績を持つ。

出典: http://www.mmsb.com.my/ 

Yeo Hiap Seng Bhd(ヨー・ヒャップセン)

1901年に中国で醤油を製造する会社として創業し、現在はシンガポールに拠点を持つ。マレーシア進出は1940年代で、1975年にマレーシア証券取引所に上場している。現在、セランゴール州シャーラムを拠点として事業を行っている。

同社では、UHTパック、豆乳や菊茶飲料などアジア特有の缶飲料をはじめ、チキンカレー缶詰、調味料(チリソース、醤油、ごま油)など幅広い製品を提供している。

マレーシアは、インドネシアや米国、欧州、オーストラリア、ニュージーランド向け製品の重要な製造拠点となっている。また、マレーシアではハラール認証を取得している。

2020年度におけるマレーシアの収益は1億2,796万シンガポールドルとなっている。また、同年度における全社の正社員数は1,353名、契約社員469名となっており、この内62%をマレーシアが占めている。

出典: https://www.yeos.com.my/

Coca-Cola Malaysia(コカ・コーラ・マレーシア)

コカ・コーラのマレーシア法人で、セランゴール州ペタリンジャヤにコカ・コーラ・リフレッシュメント・マレーシア社、クアラルンプールにコカ・コーラ・ファーイースト社、そしてヌグリ・スンビラン州にコカ・コーラ・ボトラーズ・マレーシア社を所有している。

ヌグリ・スンビラン州の会社は世界有数の製造工場であり、約15億リンギットを投資し、マレーシアとシンガポール、ブルネイのハラール生産拠点として機能している。

同社ではソフトドリンクと水、ジュース飲料、お茶を取り扱っており、コカ・コーラやスプライト、ファンタ、A&W、ヘブン&アース、ミニッツメイドなどのブランドがある。

また、同社は国内貿易消費者省との協力で「コカ・コーラKUプロジェクト」を展開、マイクロビジネスのオーナーや学部生を育成しており、16,000名のマレーシア人女性を支援してきた。

出典: https://www.coca-cola.com.my/ 

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