今回は、中国の主要飲料メーカーに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて16社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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中国の主要飲料メーカー10選〜ローカル編〜
椰树(COCONUT PALM)
1956年設立の海南省の老舗飲料メーカーであり、中国の飲料産業10強企業である。
椰樹集団(CoconutPalm)のココナッツミルク飲料は中国の定番飲料である。
国内市場では、技術的優位性、資源的優位性、環境的優位性、ブランド的優位性などで国内外の競争相手と激しい競争を繰り広げている。
ヤシの木の天然椰子ジュース、ヤシの木の天然ミネラルウォーター、火山岩のミネラルウォーターと天然マンゴージュースの四つの有名な飲み物は中国でも定着しており、製品は30余りの国と地域に販売されている。
出典: http://www.yeshu.com/
娃哈哈(ワハハ)
1987年設立。全国29の省に生産拠点を80か所持ち、180以上の子会社を有する。
従業員は約3万人で、企業規模と利益は20年連続で業界トップの地位にあり、中国企業500社、中国製造業500社、中国民間企業500社の上位に位置している。
製品は主に蛋白飲料、包装飲料水、炭酸飲料、茶飲料、野菜ジュース飲料、コーヒー飲料、植物飲料、特殊用途飲料、缶詰食品、乳製品、医薬保健食品など10種類以上の200品種をカバーしている。
食品飲料の研究開発、製造のほか、食品飲料業界では珍しく、自ら研究開発、自ら設計、自ら金型と飲料の生産装備と産業用ロボットを製造する能力を備えた企業でもある。
出典: https://www.wahaha.com.cn/
王老吉(ワンラオジー)
広州白雲山医薬グループ株式会社の子会社で、その前身は王老吉共同製薬会社。
漢方薬と食品の生産を兼営している。 食品には王老吉涼茶植物飲料、王老吉潤喉糖と王老吉亀苓膏などの製品があり、薬品には広東涼茶顆粒、小児七星茶顆粒、保済丸、保済経口液、克感利咽頭経口液などの製品がある。
2006年、涼茶は国家級「無形文化遺産」の有利な情勢の中で、王老吉薬業の経済効果は急速に増加し続けている。
現在も中華レストランではほとんどの店舗で同社の製品を見かけるほど人気を集めている。
出典:http://www.wlj.com.cn/
加多宝(ジアーデゥオバオ)
1995年設立。広州地域の伝統涼茶を清涼飲料として開発して、全国で定番になった。原材料の栽培、飲料の生産と販売を一貫した飲料大手企業。
1998年、加多宝は広東省東莞市長安鎮に最初の生産基地を建設し、その後、全国及び海外市場の拡大の需要を満たすために、浙江省紹興市、福建省石獅子市、北京市、青海省格爾木市、湖北省武漢市、浙江省杭州市、広東省清遠市、四川省資陽市、湖北省仙桃市などに生産基地を建設した。
製品には、缶、瓶、箱入りの「加多宝涼茶」と「昆仑山雪山ミネラルウォーター」が含まれている。
出典:http://www.jdbchina.com/cn/index.asp
统一(トンイ―)
1992年に運営を開始し、2007年12月17日に香港連合取引所有限公司メインボードに上場した。
市場をリードする飲料及び即席麺メーカーの一つである。
同社のロゴマークは、英語の「PRESIDENT」の頭文字の「P」からきている。
翼の3本の斜線と左に伸び続ける体は、「三好一公道」のブランド精神(すなわち、品質がよく、信用でき、サービスがよく、価格が公正である)を表している一方で、愛の誠心誠意に基づいて消費者に商品とサービスを提供し、製品の中で革新的に突破するという意味を象徴している。
出典:http://www.uni-president.com.cn/
汇源饮料(フイユエン)
1992年設立。汇源グループ傘下企業。
1000万ムー余りの良質果物野菜、茶、果物などの栽培基地を結び付けて、全国に広がる販売ネットワークを創立している。
南北東西に縦断する農業産業化経営体系を構築し、ジュース、果物業、農業の三大産業を互いに促進して、共同発展する新しい構造を形成した。
ここ数年来、同社は農業産業化経営体系の整備を通じて、新農村経済の発展を牽引し、中国農業産業の現代化・グレードアップを促進してきた。
出典:http://www.huiyuan.com.cn/
农夫山泉(ノンフシャンチュエン)
1996年設立。中国飲料トップ20の一つで、中国市場で規模性、成長性と収益性を同時に備えた飲料リーダー企業である。
ミネラルウォーターの販売から茶飲料、スポーツドリンク、ジュースなどを展開している。
フロスト・サリバンの報告によると、2012年から2019年までの間、農夫の山泉は8年連続で中国包装飲料水市場占有率1位を維持しており、2019年の小売額では、農夫の山泉の茶飲料、機能飲料及び果汁飲料の市場シェアはすべて中国市場のトップ3に位置している。
次々と新制品を発表し、多様な製品マトリックスを形成し、飲用水のほか、飲茶、機能飲料、果汁、植物蛋白、コーヒー類などのカテゴリがレイアウトされている。
出典:http://www.nongfuspring.com/
伊利(イーリー)
アジア最大の乳製品メーカー。乳製品以外にも、豆乳、胡桃ミルク、穀物ミルク等、様々な飲料商品の開発を行っている。
100%安全、100%健康な乳製品の生産に力を入れ、品質管理業務戦略を「品質リーダーシップ3210戦略」にアップグレードし、「世界最高品質」に焦点を当て、グローバル品質管理システムを継続的にアップグレードし、厳しい品質管理基準をグローバル産業チェーンに貫き、食品安全事件をゼロに保っている。
アジア、ヨーロッパ、アメリカ、オセアニアなどの乳業先進地域にグローバル資源体系、グローバルイノベーション体系、グローバル市場体系をカバーするバックボーンネットワークを構築している。
出典:https://www.yili.com/cms/index
露露(ルール―)
1950年設立の河北省の老舗飲料メーカー。現地の豊かな野生の杏を利用し、1975年に世界初の杏仁ミルクを開発。1997年に上場。
上場を通じて調達した資金はすべて技術改造に使われ、企業の技術と装備を国際的にリードするレベルに達した。
農業産業化国家重点先頭企業」、「河北省支柱企業」と「中国飲料工業10強企業」、「中国飲料工業20強企業」、「全国情報化500強企業」などの栄誉称号を獲得。
このほか、『植物蛋白飲料杏仁露』業界と国家の標准を制定して、中国の最も価値のあるブランドの500強に入った。
出典: http://www.lolo.com.cn/
养元(ヤンユエン)
1997年設立。中国の胡桃ミルク飲料で販売シェア1位。植物タンパク質の飲料の開発を専門としており、全国5か所で生産工場を持つ。
研究開発、生産、販売を一体に集めたクルミ飲料企業であり、クルミ乳業界基準と国家基準の主導的起案者である。
新疆、雲南、太行山の三つの黄金胡桃生産区を有し、毎年精選してクルミを1億キロ以上購入し、原料の長期安定した品質と生産量に強力な保障を提供している。
2021年、養元飲料は北京工商大学と協力して中国クルミ産業研究院を設立し、クルミ製品の品質化向上、栄養健康の科学化向上を実現し、クルミ産業の革新的なアップグレードを推進した。
出典:https://www.hbyangyuan.com/
中国の主要飲料メーカー3選〜日系企業編〜
養楽多(Yakult)
70年以上の発酵型乳制品の生産・販売の歴史を持ち、世界的に有名な発酵型活性乳酸菌飲料の制造・販売メーカーの一つ。
1964年に初の海外事務所を台湾に設立して以来、同社の販売網は世界30以上の国と地域に及び、日本の東京と欧州のベルギーにそれぞれ研究机関を設立して、プロバイオティクスの研究と開発に従事している。
現在同社は、食品、化粧品、医薬、分析試験、研究開発、社会貢献活動などの事業を展開する国際的な健康食品企業となっている。
2002年に中国市場に参入。大型スーパー各店で購入可能。工場見学も可能で、幅広い世代から人気を集めている。
出典:http://www.yakult.com.cn/
三得利(SUNTORY)
1984年に江蘇省に外資として初のビール合弁会社を設立して中国市場に参入。1995年に清涼飲料事業も上海を中心にスタート。
特にサントリービールは、1999年から数年連続で上海ビール業界の販売台数トップを獲得し、2000年から4年連続で上海市場のベストセラーブランドに選ばれ、2001年から3年連続で上海市のブランド製品に選ばれた。
一貫して「新鮮、斬新、品質」の三大理念を受け継ぎ、常に若々しい気持ちを保ち、「新鮮」の視点で絶えず開拓し、「斬新」な市場運営によって、「確実」な品質と結び付けて、消費者に安心と満足を提供している。
出典: https://www.suntory.com.cn/
中国大塚製薬
全国で29の支店を設立して、制品は全国の31の省と市と地区をカバーして、全国の販売ネットワークを形成している。
同社は多くの先進技術の生産ラインを持っており、4つのカテゴリーの46種類の軟袋輸液、プラスチック製の点滴液、および多数の点眼液と栄養輸液制品を生産することができる。
2003年に中国では日本の製薬企業として初の合弁会社を設立。
メイン商品は「ポカリスエット」、「オロナミンC」。スーパーやコンビニで購入可能。
出典:http://www.chinaotsuka.com.cn/
中国の主要飲料メーカー3選〜外資系企業編〜
Pepsi
毎日200以上の国と地域の10億人以上の消費者がペプシ製品を利用している。
2020年のペプシの純利益は700億ドルを超えており、フィドリレジャー、ゲータレード、スポーツドリンク、ペプシコーラ、クエーカー、フルーツジュースなどの補完的な食品・飲料製品群を多く扱う。
ペプシのブランドには消費者に愛される食品や飲料が含まれており、そのうちの23ブランドはいずれも年間販売額が10億ドル以上と推定されている。
1981年に深圳に最初の工場を建設し、中国市場に参入。現在10000人の従業員を抱える。
出典: https://www.pepsico.com.cn/
Coca-cola
1979年に中国市場に参入。
1981年から北京、大連、南京、西安、武漢、杭州、広州などに合弁瓶詰め企業を設立し、1988年に上海にコカコーラ濃縮液工場を設立し、中国大陸瓶詰め工場を輸入濃縮液の使用から脱却させたほか、東南アジアに輸出した。
毎年巨額の費用を支出し、新聞、テレビ、放送などの宣伝媒体を通じて広告を大きく行い、コカコーラを世界的に有名な飲料にし、世界各国に販売している。
出典: https://www.coca-cola.com.cn/
Redbull
エナジードリンクブランド。1995年に中国市場に参入。
2018年9月に合弁会社の経営期間が終了。
2019年には、地元パートナーである広州曜エナジードリンクと普盛食品販売有限公司と提携し、レッドブル®アネジ飲料とレッドブル®ビタミン風味飲料の2製品を国内市場で発売開始した。
2020年10月22日、中国陸上競技協会はレッドブル・ブランドおよび「レッドブル」ブランドの創始者および所有者であるタイのテンセ・グループと正式にパートナーシップを結び、レッドブルが中国陸上競技協会の公式パートナーになることを正式に発表した。
出典: https://www.redbull.com/cn-zh/

上海在住で杭州出身の中国人。一橋大学の経済学修士課程修了。日本企業でマーケットインサイト部門で就労後、中国のIT会社でユーザー研究・マーケットリサーチに携わる。コンサル業界・証券業界の友人が多いため、リサーチ関連で助けとなっている。

