フィリピンのアパレル業界最新動向:主要企業15社徹底解説【2025年版】

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フィリピンのアパレル業界は、急成長するEC市場と若年層の消費拡大により、2025年も注目を集めています。

現地の主要ブランドから日系・外資系まで、最新の市場動向と主要企業15社の特徴を網羅。日本企業がフィリピン市場で成功するためのヒントを、最新データとともにご紹介します。今後の戦略立案に必見の内容です

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目次

フィリピンの主要アパレル・ファッションブランド5選〜ローカル企業編〜

BENCH/

BENCH/(ベンチ)は1987年にBen Chanによって設立されたフィリピン最大手のライフスタイル・ファッションブランドであり、現在はフィリピン国内外で650店舗以上を展開している。創業当初は男性向けTシャツやジーンズの販売からスタートしたが、現在は婦人服、下着、水着、靴、香水、家庭用品、コスメ、ボディケアグッズ、雑貨など幅広い商品ラインナップを持つ。主なターゲット層は10〜20代の若者であり、カジュアルかつスポーティーなデザインが特徴だ。価格帯も手頃で、Tシャツやポロシャツは1,000円前後、ブルゾンは3,000円前後、ビーチサンダルは500円程度と、現地の購買力に合わせた設定となっている。

フィリピン国内の大型ショッピングモールにはほぼ必ず店舗があり、服以外にもボディスプレーやポーチ、バス用品、ビーチサンダルなども豊富に取り揃えている。特に小物類やオーガニックのバスグッズはお土産としても人気が高い。オンライン販売も展開しており、フィリピン国内では500ペソ以上の購入で送料無料となるサービスもある。

また、BENCH/は有名人やK-POPグループ「TWICE」などを広告モデルに起用し、積極的なマーケティングを展開している。さらに、ファッションだけでなく、カフェやレストラン事業「BENCH CAFE」も手掛けており、現地の大衆食堂をモダンにアレンジした店舗をフィリピン国内に4店舗展開している。

出典:https://shop.bench.com.ph/

Penshoppe

Penshoppeは、1986年にフィリピン・セブで創業されたGolden ABC, Inc.の旗艦ブランドであり、現在では国内外に600店舗以上を展開するフィリピン最大級のカジュアルファッションブランドである。創業当初はシンプルなTシャツからスタートしたが、現在はメンズ・レディースのアパレル、インナーウェア、アクセサリー、シューズ、フレグランスなど幅広い商品を展開している。高品質かつトレンドを取り入れたデザイン、手頃な価格帯、豊富な商品ラインナップが特徴で、10代から30代の幅広い層に支持されている。

Penshoppeは、国内市場での圧倒的なシェアを持ち、2024年時点でフィリピンのファッション小売市場で約50%のシェアを占めている。さらに、アジアや中東など海外23カ国にも進出しており、グローバルブランドとしての地位を確立している。国際的な知名度向上のため、BLACKPINKのLISAやNCT DREAM、韓国俳優ソン・ガン、ハン・ソヒ、さらにはZayn MalikやGigi Hadidなど世界的なセレブリティを広告モデルに起用している。

Golden ABCはイノベーションとサステナビリティを重視し、フィリピン初のバーコード導入や、2021年には国内最大規模のオムニチャネル戦略を構築するなど、先進的な経営を推進している。2021年にはFinancial Timesの「アジア太平洋地域の急成長企業ランキング」にも選出されている。また、パンデミック下でもオンライン販売やウェルネス商品への拡充など迅速な事業転換を行い、持続的な成長を維持している。

出典:https://www.penshoppe.com/

Folded & Hung

Folded & Hung(フォールデッド・アンド・ハング)は、1998年にフィリピンのAdenip Incorporatedが設立した現地発のファッションブランドであり、創業者は元歯科医のロナルド・ピネダである。当初はクラブウェアを中心に展開していたが、現在ではカジュアルウェアやパーティーウェア、ストリートファッション、ランウェイスタイルまで幅広い商品を取り揃えている。メンズ・レディースともに、Tシャツやブラウス、ドレス、ボトムスなど、トレンドを意識したデザインと高い品質、手頃な価格設定が特徴だ。

2025年5月時点で、フィリピン国内に58店舗、フランチャイズ店舗5店を展開し、主要なショッピングモールを中心に全国的なネットワークを築いている。オンラインストアも運営しており、実店舗とデジタルの両面で顧客接点を強化している。ターゲット層はファッション感度の高い若年層からミレニアル世代で、最新トレンドや個性を重視する層に支持されている。

ブランドの強みは、現地のトレンドや消費者ニーズを的確に捉えた商品開発力と、著名人やモデルを起用した積極的なマーケティング戦略にある。また、創業者自身が2010年のアーンスト・アンド・ヤング・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤーのファイナリストに選出されるなど、革新性と実績も評価されている。

近年は競争激化や海外ブランドの進出という課題もあるが、Folded & Hungは現地ブランドならではの価格競争力とトレンド対応力を武器に、フィリピンのファッションリーダーとしての地位を維持している。今後はグローバル展開やサステナビリティへの対応も視野に入れ、さらなるブランド価値向上が期待される。

出典:https://www.instagram.com/foldedandhung_ph/
shopee.ph/foldedandhung

Bayo

Bayoは1992年にマカティで創業されたフィリピン発のアパレルブランドであり、現在は全国に44店舗以上を展開している。ブランド名はイロンゴ語で「ドレス」を意味し、創業当初はオーダーメイドのドレスショップとしてスタートしたが、現在は25〜35歳の女性を主なターゲットとし、スマートカジュアルを中心とした高品質かつ洗練されたアイテムを提供している。Bayoはフィリピンの伝統的な手工芸や文化を現代的なファッションに融合させることに注力しており、特に女性職人や地元コミュニティとの協働を重視している。全取引先の90%が女性経営であり、協力する織物コミュニティはすべて女性主導である点が特徴だ。

サステナビリティへの取り組みも積極的で、2017年にはBayo Foundationを設立し、ゼロウェイスト生産を目指す「Journey to Zero」プロジェクトを推進している。2020年にはフィリピンのファッション小売業界で初めて国連グローバル・コンパクト(UNGC)に加盟し、循環型経済や再生型ファッションの実現に向けて先進的な取り組みを行っている。近年はフィリピン産の天然素材「Bakongファブリック」を活用した実験的なコレクションも展開し、地元農家や職人との連携を強化している。

また、Bayoはフィリピンの伝統衣装や手織り技術を現代風にアレンジしたコレクションを発表し、文化継承とサステナビリティを両立するブランドとして国内外で高い評価を得ている。国際的にも2021年にUN WomenとEU主催のWomen Empowerment Principles(WEP)アワードでアジア太平洋地域の「ジェンダー対応型市場チャンピオン」に選出されるなど、社会的責任を果たす企業としての地位も確立している。

グローバルブランドの進出が進む中、Bayoは自社工場を持ち、可能な限り国内調達を徹底することで「100%フィリピンブランド」としての独自性を維持している

出典:https://bayo.com.ph/

Gingersnaps

Gingersnapsは1993年にサブリナ・ウイとジェリー・ウイ夫妻によって設立されたフィリピン発の子ども服ブランドであり、アジア市場における高品質でファッショナブルな子ども服の先駆け的存在である。創業当初はロビンソンズ・ギャレリアのわずか3平方メートルの売り場からスタートし、現在ではフィリピン国内に33店舗、海外ではシンガポール、インドネシア、マレーシア、サウジアラビアなどに46のフランチャイズ店舗を展開し、世界的なブランドへと成長している。

Gingersnapsは、モダンとヴィンテージを融合させたデザインが特徴で、オーガンジーやレース、ピケなど上質な素材と伝統的なフィリピンの刺繍やスモッキング、パッチワークなどの技術を取り入れている。全ての商品開発工程を自社で行い、45〜60日ごとに新作コレクションを発表することで、常に最新のトレンドと多様なニーズに応えている。また、子どもたちの成長や遊びをサポートするため、着心地や動きやすさにもこだわった設計となっている。

サステナビリティにも注力しており、エシカルな素材調達や伝統的な手仕事技術を活用し、長く着用できる「スローファッション」を推進している。これにより、兄弟間での着回しや世代を超えた利用が可能な耐久性とデザイン性を両立している。

出典:https://global.gingersnaps.com.ph/

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フィリピンの主要アパレル・ファッションブランド〜日系企業編〜

UNIQLO

ユニクロは2012年にフィリピン市場に進出し、首都マニラの「モール・オブ・アジア」に1号店をオープンした。以降、フィリピン国内で店舗数を着実に拡大し、2023年末時点で74店舗を展開している。2018年にはマニラ・マカティ市のグロリエッタ5に東南アジア最大級のグローバル旗艦店を開設し、メンズ、ウィメンズ、キッズ&ベビーの全ラインアップを揃えている。フィリピンは東南アジアにおけるユニクロの重要な成長市場の一つであり、現地法人ファーストリテイリング・フィリピンが運営を担う。

物流面でも2024年6月にフィリピン・カビテ州で東南アジア最大規模の物流施設の建設が始まっており、2026年以降の完成を予定している。この施設は最新の省エネ設備や太陽光発電を導入し、環境負荷低減にも配慮した設計となっている。

ユニクロは「LifeWear」というブランド理念のもと、機能性と品質を追求したベーシックウェアを提供し、グローバルでのブランド浸透を図っている。2025年には新たな機能素材を用いた春夏コレクションを発表し、洗練されたデザインと快適な着心地を両立している。

2022年にはフィリピン進出10周年を迎え、地元の人気ファストフードチェーン「ジョリビー」とのコラボTシャツを限定販売するなど、現地文化との融合を図るマーケティングも展開している。

出典:https://www.fastretailing.com/employment/en/uniqlo/ph/
https://www.uniqlo.com/ph/

無印良品(MUJI)

無印良品(MUJI)は、フィリピン市場において積極的な店舗展開と現地ニーズへの対応を進めている。2025年4月25日には、マカティ市の大型商業施設アヤラモール「グロリエッタ3」に国内最大規模となる旗艦店「MUJI グロリエッタ」をオープンした。この店舗は地上階から3階までの3フロア、延べ約2,600平方メートルを誇り、2,500点以上の商品を取り扱う。店内にはフィリピン初となるMUJIベーカリーやコーヒーカウンター、衣料品の補正サービス、ウォーターリフィルステーション、グリーンプランツコーナーなど多彩なサービスを備え、現地の生活様式に合わせた商品や体験を提供している。

無印良品は2010年に現地大手小売グループのストアーズ スペシャリスツ社(SSI)とライセンス契約を結び、2017年には合弁会社「MUJI フィリピン」を設立した。2025年5月現在、マニラ首都圏を中心に8店舗を展開しており、今後もさらなる出店拡大を計画している。フィリピン市場は急速な経済成長と人口増加を背景に、日本ブランドへの信頼性や品質の高さが消費者に広く受け入れられており、特にミニマルなデザインやサステナブルな商品展開が高い評価を得ている。

出典:https://www.mujiph.com/

niko and …

niko and …(ニコアンド)は、2024年12月13日にフィリピン初の実店舗をマニラ首都圏パサイ市の大型商業施設「SM Mall of Asia(SMモール・オブ・アジア)」のメインモール3階にオープンした。店舗面積は約600平方メートルで、アパレル(メンズ・ウィメンズ)、ファッション雑貨、ライフスタイル雑貨、家具、カフェスペース「niko and … COFFEE」など多彩な商品とサービスを展開している。カフェでは、フィリピンの伝統食材であるウベ芋を使った限定スイーツ「ウベモンブラン」など、現地のニーズに合わせたメニューも提供している。

また、同店では海外店舗として初めて、フェミニンテイストの雑貨ブランド「tiny tiny」のブースを常設し、フィリピン限定のロゴグッズや国旗カラーをモチーフにしたアイテムも販売している。オープン初日には200名以上が来店し、現地でも大きな話題となった。

niko and …はアジア市場、とくに若年人口が多く消費意欲の高い東南アジアを重点エリアと位置づけ、2024年4月にはフィリピンに子会社を設立している。今回の出店は、2023年4月のタイ・バンコク店に続く東南アジア2カ国目の展開であり、今後も現地の生活文化や消費者ニーズに合わせた商品・サービス開発を強化し、さらなる店舗拡大を目指してい.

出典:https://www.instagram.com/nikoand_philippines/
https://www.facebook.com/share/15ERvLvjjJ/?mibextid=LQQJ4d

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フィリピンの主要アパレル・ファッションブランド7選〜外資系企業編〜

GAP Philippines

Gapは、世界で最も象徴的なアパレル・アクセサリーブランドのひとつであり、アメリカンカジュアルスタイルの権威である。1969年にサンフランシスコで設立された。1987年にロンドンに海外初の店舗をオープンしたのを皮切りに、現在ではオンラインショップをはじめ、世界中に1,700以上の直営店やフランチャイズ店を展開している。Gap Philippinesは、フィリピンにおいて、Casual Clothing Retailersによって独占的に営業されている。一方、SSI Group.Incの傘下の低価格ブランド、Old Navyのフランチャイズ展開も行う。

オンライン販売も強化されており、全国配送に対応。配送料はマニラ首都圏で最初の3キロまで150ペソ、地方は200ペソ、4,000ペソ以上の購入で送料無料となる。返品・交換も30日以内で対応し、利便性の高いサービスを提供している。2024年にはSM Mall of Asia旗艦店のリニューアルを実施し、東南アジア初となる刺繍やイニシャル入れのカスタマイズサービス、現地アーティストとのコラボ商品など、個性を重視した体験型店舗運営を進めている。

GAPグループ全体では、2024年度の売上高が151億ドル(前年比1.3%増)となり、2025年第1四半期も売上2%増、純利益1億9300万ドルと好調を維持している。特にEコマースの成長が著しく、オンライン売上は全体の39%を占めている。今後は1〜2%の売上成長と8〜10%の営業利益増を見込んでおり、ブランド再活性化やサステナビリティ推進にも注力している。

出典: https://gap.com.ph/

OLD NAVY

OLD NAVYは、アメリカ発の大手カジュアルファッションブランドであり、フィリピンではSSIグループ傘下のSpecialty Lifestyle Concepts, Inc.(旧Casual Clothing Retailers, Inc.)が独占的にフランチャイズ展開している。フィリピン1号店は2014年にボニファシオ・グローバルシティにオープンし、現在はマニラ首都圏のBonifacio High Street、Shangri-La Plaza、One Ayala、さらにRustan’s Makatiなど主要商業施設に店舗を構えている。また、公式オンラインストア(oldnavy.com.ph)も運営しており、全国配送に対応している。

OLD NAVYは“ファッションの民主化”を掲げ、メンズ・レディース・キッズ・ベビー向けのアパレルやアクセサリーを、トレンド感と高いコストパフォーマンスで提供している。2024年にはブランド創立30周年を迎え、90年代の名作アイテムを現代風にアレンジした限定コレクション「’94 Reissue」を展開し、現地でも大きな話題となった。また、年末年始には最大50%オフのセールや、Gapとの共同チャリティキャンペーンなど、積極的なプロモーションも実施している。

グローバルでは、OLD NAVYはGap Inc.の中核ブランドとして1,200店舗以上を展開し、2024年度の売上高は84億ドル(前年比2%増)と堅調に推移している。特にアクティブウェアやデニム、キッズ分野での強みを生かし、2025年第1四半期も既存店売上3%増、9四半期連続で市場シェアを拡大している。アジアでの店舗数は限定的だが、フィリピンでは現地消費者のニーズに合わせた品揃えと価格戦略で存在感を高めている。

出典: https://oldnavy.gap.com/

FOREVER21

FOREVER 21は1984年にロサンゼルスで創業し、世界のファストファッション業界を牽引してきたが、2019年に米国で連邦破産法第11章の適用を申請し経営破綻した。その後、米国では大規模な店舗閉鎖や事業再編が進められたが、2020年にオーセンティック・ブランズ・グループ(ABG)など新たな資本体制のもと再建が図られた。2025年には米国本社が再び破産手続きに入るなど、グローバルでの経営は依然として厳しい状況が続いている。

一方、フィリピン市場では2010年に進出し、現地大手財閥SMグループのSMリテールとの合弁会社を通じて事業を展開している。2019年の米国での破産申請後も、フィリピン国内の全店舗は営業を継続し、2025年5月現在もSMメガモール、SMモールオブアジア、SMノースエドサ、SMマカティなど主要ショッピングモールを中心に21店舗以上を展開している。現地経営陣は、米国の経営破綻がフィリピン事業に直接的な影響を与えないことを明言しており、好調な経済成長と旺盛な個人消費を背景に、今後も成長が期待されている。

出典: https://www.forever21.com/

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H&M

フィリピンのH&Mは、あらゆる分野の人々に自社製品のファストファッションを提供することで知られており、高品質の製品を手頃な価格で提供している。H&Mパーカー、H&M水着、H&Mシューズ、H&Mジャケット、H&Mドレス、H&M衣類、H&Mバッグは、耐久性、スタイル、快適さから求められている。

2014年10月にフィリピン1号店を展開し、2021年11月現在、フィリピン国内に40店舗を有する。本部スウェーデンのH&Mは、2021年に世界中の約5,000店舗のうち250店舗を閉鎖し、コロナ渦の中100店舗を新規開設するという計画を検討し、Eコマースによる買い物客獲得を推進中である。フィリピンの市場においても、店舗数の確保より、各Eコマースのトッププレーヤーとの連結を強めている。

Philstar.comに送られた手紙の中では、H&Mフィリピンコミュニケーションズ&プレスヘッドは、フィリピンでのブランドの売上高はパンデミックによってひどく打撃を受けた。フィリピン現地の支店が閉鎖の影響を受けるかどうかは依然として「不確実」であると認めた。

オンラインビジネス強化でフィリピンのEコマーストッププレーヤーと提携、 iprice Group,LAZADA,Shopeeによって販売を行っている。コロナウイルス危機によりオンラインでの買い物客が増えるため、H&Mは店舗売上減少分を補完する動きがある。2021年第3四半期の利益減少は予想よりも小さかった。

スウェーデンの会社の税引前利益は、2021年第3四半期に前年同期の50.1億から、23.7億クラウン(2億6,560万ドル)に減少した。Refinitivがポーリングしたアナリストは、平均して20億3000万クラウン利益を確認した。H&Mは、予想よりも早く回復したため、コスト削減に支えられて利益が約20億クラウンに達するとすでに報告している。この傾向は、フィリピン市場でも同様に見られている。

出典: https://www2.hm.com/en_asia5/index.html

ZARA

ザラ (ZARA)は、世界最大の流通グループの1つであるInditexが展開するスペインのファッションチェーン。全世界に2,040を超える店舗を展開している。2005年にフィリピン進出。マニラやセブを中心に9店舗を構える。店舗とオンラインの統合モデルにより、顧客は、国内の9つのZara店舗のいずれか、またはフィリピン全土のアクセス可能なドロップポイントで注文を受け取るか、宅配するかを選択できる。

ZARAは、広範な小売ネットワークを通じた設計、製造、流通、販売を含む独自のビジネスモデルの中心として、中間業者を省いている。Inditexの売上:2020年20.4 2019年28.2 2018年26.1 2017年25.3 2016年23.3(単位十億ユーロ)2021年1月31日発表、設立1975 年 (46年前) 店舗:2,270店舗 、製品数:4,715

パンデミックによりZARAの店舗は世界的に閉鎖されたため、アジアとヨーロッパの店舗におけるこれらの経済的損失の代わりに、インディテックスは店舗最適化プログラムを含む再編成の計画を発表した。ITテクノロジーが最前線になり、オンライン小売を後押しするために27億ユーロ以上を割り当てた。

ロイターによれば、顧客が店の手持ちの商品を閲覧したり、更衣室を予約したり、店の地図から洋服を見つけたり、セルフチェックアウトしたりできるアプリもある。オンライン販売は、2022年までに総売上高の25%以上を占めると予想されている。

ZARAの世界的な経営方針の傾向からフィリピン国内においても有店舗とオンライン販売の両面で売上の拡大をすることを目指しており、ZARAのフィリピンにおける主なオンラインルートとして、SSI・LAZADAなどで販売を強化している。

出典: https://www.zara.com/ph/

American Eagle Outfitters

アメリカンイーグルアウトフィッターズ®(NYSE:AEO)は、衣料品ブランドBenchのSuyen Corporationが運営している。マニラやセブのほか、ルソン島の地方都市にも店舗を有する。フィリピン国内に8店舗ある。手頃な価格で衣類、アクセサリー、パーソナルケア製品とエアリーブランドを販売。オンラインを通じて世界81か国に出荷している。同社の商品は、25か国のライセンシーが運営する200ヵ所で購入できる。AEO Direct は、同社の e-コマース事業であり、 ae.com、 aerie.com 、77kids.com がある。

Suyen Corporationは、フィリピンの主要なライフスタイル小売業者としての地位を維持する目的で、1987年に立ち上げられた。現在社員数1049人ファミリー会社に12社がある。同社はポートフォリオの1つとして、アメリカンイーグルアウトフィッターズを取り扱っている。実店舗で代表的な店はマニラ・タギグのSMモール内にある。

業績面では、2024年第2四半期に売上高13億ドル(前年比8%増)、営業利益1億100万ドル(同55%増)と過去最高を記録し、Aerieブランドも好調を維持している。フィリピン市場では、現地消費者の多様な体型や気候に合わせた商品開発や、Zaloraなど現地ECとの連携強化を進めており、今後も成長余地が大きいとされる。

出典: https://www.ae.com/intl/en

MANGO

MANGOは1984年にスペイン・バルセロナで設立され、現在は世界120カ国以上に2,700店舗以上を展開するグローバルファッションブランドである。フィリピン市場ではTrimark Fashion International Inc.がフランチャイズ展開を担い、2025年5月時点で全国に36店舗を運営している。フランチャイズ契約の初期費用は45万ペソとされており、現地での出店ハードルは比較的低い。旗艦店はBGC(ボニファシオ・グローバルシティ)やマカティのロックウェルに位置し、最新の「New Mediterranean」コンセプトを導入することで、自然光や木材、ナチュラルファブリックを活かした地中海スタイルの内装を実現している。

MANGOはレディース、メンズ、キッズ、ティーンといった多彩なラインを展開し、現地気候や体型に合わせたサイズや素材を用意するなど、東南アジア市場に最適化した商品戦略を採用している。特にXSサイズや通気性の良い素材、鮮やかなプリントなどが人気であり、幅広い世代や家族層に支持されている。また、月次で新作コレクションやキャンペーンを展開し、トレンド感とバリエーションの豊富さが強みである。

グローバル全体では2023年に売上高33億ユーロ(約5,200億円)を記録し、オンラインチャネルの売上比率は約33%に達するなど、デジタルシフトも加速している。サステナビリティにも注力し、2025年までに全コットンの100%サステナブル調達、ポリエステルの50%をリサイクル素材に転換する目標を掲げている。さらに、パッケージの完全サステナブル化や衣料品リサイクルプログラムも積極的に推進している。

出典:https://shop.mango.com/ph/en

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