フィリピンの家電量販店業界は、SMアプライアンスセンターやアベンソンなど主要企業11社が全国に店舗網を展開する市場です。所得水準の向上とともに白物家電・AV機器の買い替え需要が拡大し、店舗の大型化が進んでいます。
今回は、そんなフィリピンの家電量販店業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて11社の最新情報をお届けしていきます!
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フィリピンの主要家電量販店企業11選〜ローカル編〜
SM Appliance Center(SMアプライアンスセンター)
SM Appliance Center(SMアプライアンスセンター)は、SMグループ傘下の家電量販店チェーンであり、全国のSMモール内を主な出店拠点とする業界最大手の一つである。
エアコン、冷蔵庫、洗濯機、テレビなど幅広いカテゴリを取り扱い、パナソニック、ソニー、サムスン、LGなどグローバルブランドを正規販売している。全国80店舗以上を展開し、SMグループのモール網を基盤に安定した集客を確保している。
2026年3月開業のSM City Zamboangaにも出店済みであり、新規モール開業に合わせた継続的な出店を続けている。公式オンラインストアを通じてフィリピン全域への配送サービスも提供している。
海外在住フィリピン人が国内家族向けに家電を購入できるOFWサービスも継続展開中であり、2026年時点でも業界首位の地位を堅持している。
出典:https://www.smappliance.com/
Abenson(アベンソン)
Abenson(アベンソン)は、Abenson Group of Companiesが運営するフィリピン有数の家電・ガジェット量販店チェーンであり、Sony、Panasonic、Samsung、LGなど国内外の主要ブランドを幅広く取り扱う。
2025年時点で全国120店舗以上を展開し、家具・インテリアも扱う大型フォーマット「abensonHOME」の出店も加速している。2025年にはマカティに最大規模の旗艦店をオープンし、同年11月にはダバオのGMall店を刷新・再オープンした。
決済面では主要クレジットカードによる0%利息の分割払いを全国店舗・オンラインで提供している。2025年6月にはハイアールとのパートナーシップのもと自社旗艦店でMini LED TV発表会を開催するなど、新製品発売イベントの主要会場としての役割も担っている。
傘下のWalterMartスーパーマーケットとともに再生可能エネルギー移行計画を発表するなど、ESGへの取り組みも強化している。Shopee・LazadaなどのECチャネルとの連携も積極的に行っており、オムニチャネル戦略を推進している。
出典:https://www.abenson.com/
Robinsons Appliances(ロビンソンアプライアンス)
Robinsons Appliances(ロビンソンアプライアンス)は、フィリピン証券取引所(PSE)上場のRobinsons Retail Holdings, Inc.(RRHI)の家電・電子機器部門として、全国のロビンソンモールを中心に100店舗以上を展開する大手家電量販店チェーンである。
2025年度の家電・電子機器セグメント通期売上は約1,610億ペソ(前年比9.9%増)に達し、既存店成長率(SSSG)は4.3%を記録した。スマートホーム機器や高機能テレビ・エアコンなど技術志向の品揃えが成長を牽引している。
RRHI全体では2025年度の純利益が前年比6.0%増の67億ペソ、ネット売上は2,104億ペソを記録した。財務基盤の安定性においても業界上位に位置しており、JGサミットグループの支援のもと継続的な投資を行っている。
傘下にはSavers Appliancesも含まれており、都市部向けのRobinsons Appliancesと地方向けSaversという二本立ての戦略でフィリピン全域のカバレッジを拡大している。2026年も継続的な出店投資を計画している。
出典:https://robinsonsappliances.com.ph/
Wilcon Depot(ウィルコンデポ)
Wilcon Depot(ウィルコンデポ)は、1977年創業でフィリピン証券取引所(PSE)に上場するWilcon Corporation(銘柄コード:WLCON)の中核子会社であり、建材・家電・家具・家庭用品をワンストップで提供するホームセンター型大型量販店チェーンである。
2025年度の純売上は前年比3.7%増の354億ペソを記録し、うち主力のデポフォーマットが96.3%を占めた。2025年末時点の総店舗数は104店舗(新規6店舗開設)と拡大基調を継続しており、同業態ではフィリピン唯一の上場企業として知られる。
純利益はコスト上昇の影響で前年比3.3%減の24.4億ペソとなったものの、2026年もマインダナオ・ビサヤを含む地方主要都市への出店を加速する方針を表明している。1店舗当たりの平均床面積は約10,000平方メートルと大型である。
家電・家具・建材を一カ所で揃えられるワンストップ業態がフィリピン消費者から広く支持されており、業界内での競争力を維持している。
出典:https://www.wilcon.com.ph/
AllHome(オールホーム)
AllHome(オールホーム)は、フィリピン最大の住宅建設業者ビジャール(Villar)グループ傘下のAll Value Holdings Corp.が運営するホームセンター兼家電量販店チェーンであり、フィリピン証券取引所(PSE)に銘柄コードHOMEとして上場している。
2025年上半期は住宅建設需要の冷え込みにより純利益が前年同期比60%減の1億1,380万ペソ、売上高も29%減の39.9億ペソと厳しい結果となった。2024年通期でも売上高は前年比18%減の98.9億ペソと3年連続の減収となっている。
2025年末時点でも全国72店舗のネットワークを維持しており、INAX(日本製衛生陶器)やIris Ceramica(イタリア製タイル)など独占輸入ブランドの取り扱いも継続している。建材・家具・家電・インテリアをワンストップで提供する業態を2013年から展開してきた。
親会社AllValue GroupはAllDay Supermarketとのシナジーを活かしながらコスト最適化と需要回復を目指しており、2026年時点でも主要な家電量販・ホームセンターとして市場に存在感を持つ。
出典:https://www.allhome.com.ph/
EMCOR(エムコア)
EMCOR(エムコア)は、1958年にダバオ市で創業した老舗の家電・家具・オートバイ小売チェーンであり、現在はミンダナオ・ビサヤ・パラワンを主な事業圏として153店舗・サービスセンターを展開している。従業員数は約2,200名を擁する。
取扱製品は家電製品(冷蔵庫・洗濯機・エアコン・テレビ)、家具、コンピューター・IT製品、オートバイに及び、地方消費者のライフスタイル全般をカバーする複合型小売として機能している。月賦販売(インストールメント)に強みを持ち農村部を含む幅広い所得層にアクセスしている。
2025年2月にはフィンテック企業Skyroとの提携を拡大し、パラワン・ビサヤ・ミンダナオ全域でオンラインローンによる分割払いサービスを開始した。これにより家電・ガジェット・家具・電動バイクをSkyroのプランで購入できる体制が整った。
フィリピン南部では業界最大の存在感を持ち、2026年時点でも地域密着型プラットフォームとしての代替困難な役割を担っている。
出典:https://emcor.com.ph/
Western Appliances(ウエスタンアプライアンス)
Western Appliances(ウエスタンアプライアンス)は、1965年にマニラのレクト通りに設立され、2025年に創業60周年を迎えたルソン島を地盤とする老舗家電量販店チェーンである。テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機など幅広いカテゴリを扱い、LG・TCL・ハイアール・東芝・パナソニックなど主要ブランドを揃える。
2025年5月の創業60周年記念キャンペーンでは最大60%オフのセールを実施し、香港ディズニーランドツアーが当たる抽選イベントも展開した。このキャンペーンは主要メディアにも取り上げられ、ブランド認知度の向上に寄与した。
現在はルソン島全域に20店舗を展開し、メトロマニラおよび近郊都市をカバーするネットワークを維持している。フレキシブルファイナンス(分割払い)の導入や大型ショールーム形式への転換など、時代の変化に対応した経営を続けている。
関連会社のWestern Marketingはオフィス家具・電気製品・コンピューターのマーケティングを担当しており、グループとして法人・個人双方の顧客ニーズに対応している。
出典:https://western.com.ph/
Anson’s(アンソンズ)
Anson’s(アンソンズ)は、2005年にAnson @ Home Inc.として設立されたフィリピンの家電量販店であり、マカティのランドマーク百貨店やBGC、トリノマ、パシッグなどメトロマニラの主要商業施設を中心に出店している。
親会社はAnson Emporium Corporationで、さらに上位にランドマーク百貨店を運営するThe Landmark Corporationが位置するグループ構成となっている。プレミアム・ハイエンド家電製品に強みを持つポジションが特徴であり、富裕層・中間上位層をターゲットとした高単価製品の取扱いに特化している。
TCLとは25年以上にわたる長期パートナーシップを結んでおり、2025年10月には全店舗で大規模なTCL周年記念セールを開催した。公式サイト(ansons.ph)経由のオンライン注文にも対応しメトロマニラ全域への配送サービスを提供している。
競合他社と比較して店舗数は少ないものの、独自マーケットセグメントにおいて2026年時点でも存在感を示しており、プレミアムブランドとの連携による差別化戦略を継続している。
出典:https://ansons.ph/
Emilio S. Lim Appliances(エミリオ・エス・リム家電)
Emilio S. Lim Appliances(エミリオ・エス・リム家電)は、1967年に設立されたフィリピンの老舗家電量販店チェーンであり、創業から半世紀以上にわたって家電販売・設置・修理サービスを提供してきた。本社はマカティ市に置き、首都圏および近郊を中心に53店舗・700名以上の従業員を抱える。
取扱製品はエアコン、電動ファン、ガスレンジ、冷蔵庫、テレビ、洗濯機など生活家電全般に及ぶ。親しみやすい価格設定と「最安値の家電ショップ」としての口コミ評価がブランドの強みであり、スタッフの定期研修とサプライヤーとの緊密な提携を通じて製品品質の担保に努めている。
販売チャネルは実店舗に加え、ShopeeおよびLazada上の公式オンラインストアを通じたEコマース販売にも積極的に対応している。2025年も公式SNSを通じた顧客コミュニケーションを活発に行っている。
月賦払い(インストールメント)を核とした販売スタイルで中間所得層を中心に支持を集めており、2026年時点でも首都圏近郊において地域密着型の家電量販サービスを継続している。
出典:https://esla.ph/
Automatic Centre(オートマティックセンター)
Automatic Centre(オートマティックセンター)は、1948年創業のフィリピン最古の家電小売チェーンの一つであり、70年以上の歴史を持つブランドである。パンデミックの打撃により2021年10月に全店舗を一時閉鎖したが、新経営陣がブランドを引き継ぎ2022年10月に刷新されたロゴのもと19店舗で正式に再オープンした。
再スタート後はSM North EDSAをはじめとする主要モール内の立地を活かし、テレビ・冷蔵庫・エアコン・洗濯機など主要家電の販売を継続している。公式ウェブサイト(automatic.com.ph)を通じたオンライン販売も展開し、月賦払いオプションを引き続き提供している。
ブランド復活後はアフターサービスの充実と接客品質の向上に取り組み、長年の顧客との信頼関係を再構築している。2025年時点でも複数のモール立地店舗が稼働していることが確認されている。
2026年時点では閉店前の規模まで完全回復するには至っていないものの、首都圏を中心に安定した営業を維持しており、老舗ブランドとして一定の認知度を有している。
出典:https://automatic.com.ph/
Savers Appliances(セイバーズアプライアンス)
Savers Appliances(セイバーズアプライアンス)は、1986年にアンヘレス市で創業し、現在はフィリピン証券取引所(PSE)上場のRobinsons Retail Holdings, Inc.(RRHI)の傘下に位置する家電量販チェーンである。中部ルソン・カガヤンバレー・マニラ首都圏近郊を主な商圏とした地域密着型の家電販売に特化している。
2025年時点の店舗数は全国35店舗で、直近にはパンパンガ州マバラカット市への出店も行うなど拡張を継続している。国内外の主要家電ブランドの正規販売代理店として自社のサービス・設置センターも保有しており、購入後のアフターサポートも充実している。
工業用・建設用設備(空調・換気・セキュリティシステム)も扱い幅広い顧客ニーズに対応しており、Shopee・Lazadaなどオンラインプラットフォームにも公式出店している。
親会社RRHIの2025年度純利益は前年比6.0%増の67億ペソと好調であり、家電セグメントの通期売上は約1,610億ペソに達している。中部ルソンを中心とした家電流通の重要拠点として2026年時点でも存在感を発揮している。
出典:https://saversappliances.com.ph/
FAQ
フィリピンの主要な家電量販店にはどのような企業がありますか?
フィリピンの主要な家電量販店には、SM Appliance、Emilio S. Lim Appliances、Western Appliance、Abenson、Robinsons Appliances、Wilcon Depot、AllHome、EMCOR、Anson’s、及びClosingされたAutomtic Centreがあります。
SM Appliance中心の事業内容と販売戦略は何ですか?
SM Applianceは家電製品のマーケティングと販売を行っており、エアコン、テレビ、冷蔵庫などのブランド品を扱い、オンラインストアや海外向けの一元化サービスも展開しています。
Emilio S. Lim Appliancesの特徴とサービスは何ですか?
エミリオ・エス・リム 家電は、55年以上の歴史を持ち、家電の販売、設置、修理を行い、オンライン販売も活用しています。親しみやすさと低価格で知られ、多くの店舗を全国に展開しています。
Western Applianceはどのような商品を取り扱い、どのように成長してきましたか?
Western Applianceはテレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機などの家電とオーディオビジュアル商品を扱い、56年にわたりフィリピン市場でトップクラスの家電小売業者として成長しています。
Automtic Centreの閉店理由は何ですか?
Automtic Centreは、COVID-19パンデミックの影響により経営課題が生じ、2021年10月に70年の営業を終えて閉店しました。

