【最新版!】シンガポールの主要化粧品メーカー14選〜製造業界〜

シンガポールの化粧品業界は、Skin Incなど革新的なD2Cスキンケアブランドが世界市場に挑戦する一方、資生堂・エスティローダーなど日系・外資大手も強い存在感を持つ市場です。14社の主要企業がサステナビリティと個人化対応を軸に、競争優位を構築しています。

今回は、そんなシンガポールの化粧品業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

シンガポールの主要化粧品企業2選〜ローカル編〜

Skin Inc (スキン・インク)

Skin Incは、Sabrina Tan氏が2008年にシンガポールで創業した、世界初の「カスタマイズ・セラム・カクテルバー」を掲げるD2Cスキンケアブランドである。

創業者自身が敏感肌・湿疹に悩んだ経験を起点に、肌診断データに基づき複数のセラムを組み合わせる「My Daily Dose Serum」を主軸商品とし、機能性とパーソナライゼーションを両立させた独自モデルを構築してきた。

本社はシンガポールに置き、現在は世界7か国・78都市に展開。Sephora、Bergdorf Goodman、Nordstromなど海外有力百貨店・専門店にも導入され、シンガポール発スタートアップとして数少ない国際展開実績を有する。

コア商品の高単価セラムに加え、LEDマスクなどの美容デバイスもラインアップし、テック寄りのプロダクト設計が差別化要素となっている。直近では自社ECとSephoraを軸としたオムニチャネル戦略を継続している。

出典:https://iloveskininc.com/

Allies of Skin (アライズ・オブ・スキン)

Allies of Skinは、2016年にNicolas Travis氏がシンガポールで創業したプレミアム・スキンケアブランドである。本社はシンガポールに置く。

「Supercharged Clinical」を掲げ、高濃度のアクティブ成分を凝縮した多機能フォーミュラを軸に、ステップ数を抑えたシンプルなレジメを提案する点が差別化要素となっている。

販路はSephora、Mecca、Space NKなど世界40の主要小売を含む4大陸36か国・800店舗超に拡大しており、シンガポール発スキンケア企業として最大規模のグローバル展開を実現している。

2023年にはEBITAベースで黒字化を達成し、2024年は売上が前年比76%成長、2025年通期売上は約5,000万米ドルが見込まれている。2024年3月にはMeaningful Partners主導で初の機関投資家ラウンドとなる2,000万米ドルのシリーズBを実施し、米国市場拡大を次の成長エンジンと位置付けている。

出典:https://sg.allies.shop/

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シンガポールの主要化粧品企業4選〜日系編〜

資生堂 (Shiseido)

資生堂は1872年に東京で創業した、日本最大手の化粧品メーカーである。

シンガポールには2015年6月、地域本社の中核となる「資生堂アジアパシフィック(Shiseido Asia Pacific Pte. Ltd.)」を100%子会社として設立し、アジアパシフィック地域の統括機能とブランドマーケティング機能を本社から大幅に移管した。本社オフィスは中心業務地区のFrasers Tower(Cecil Street)に構える。

シンガポール市場では、主力のSHISEIDO、プレステージのClé de Peau Beauté、メイクのNARS、米国買収のDrunk Elephant、ELIXIRやANESSA、d programなど価格帯横断のマルチブランド戦略を展開している。

直近では、2025年上半期の連結売上が4,700億円(前年同期比7.6%減)と全社的に軟調ながら、アジアパシフィック・トラベルリテール・米国セグメントで主力2ブランドが堅調に推移したと公表しており、構造改革とアジア投資を継続している。

出典:https://corp.shiseido.com/jp/apac/

花王 (Kao)

花王は1887年に日本で創業した、化粧品・トイレタリーを中核とする総合日用品メーカーである。化粧品分野では国内2位、世界ランキングでも上位に位置し、SOFINA、Curél、Kanebo、SENSAIなどの基幹ブランドを擁する。

2018年4月15日、シンガポールでスキンケア「SOFINA iP」「SOFINA Beauté」、メイク「SOFINA Primavista」の販売を開始し、ASEAN初導入かつ台湾・香港・中国本土に続く4番目の海外市場として位置付けた。

シンガポールでは、Isetan Scotts(Orchard Road)など主要百貨店でカウンター展開を行い、自社のSOFINAシンガポール公式サイトを通じた販売も実施。敏感肌向けCurélもドラッグストアチャネルで強い存在感を持つ。

直近では、2025年9月に化粧品事業戦略の刷新を発表し、2027年までにアジア(日本除く)におけるSofinaの売上を約50%引き上げる方針を打ち出した。同年通期で化粧品事業は前年比7.2%増の2,616億円と成長基調にある。

出典:https://web.sofina.com/sg/

コーセー (KOSÉ)

コーセーは1946年、小林孝三郎氏により東京で創業された化粧品メーカーである。

シンガポールには1971年8月にKOSÉ Singapore Pte Ltdを設立し、東南アジアで最も早期に進出した日系化粧品メーカーの一社として、半世紀以上にわたって市場で事業を展開している。

シンガポール市場では、Decorté、雪肌精、ESPRIQUE、ジルスチュアートなどのブランドが、Takashimaya、ION Orchard、Tangs、Isetan Scotts、Robinsonsなど主要百貨店・モールのほぼ全店でカウンター展開されており、日本ブランドとして極めて高い認知度を確立している。

直近では、コーセーグループ全体で2025年12月期売上が3,301億円(前年比2.3%増)と増収。アジア地域売上は441億円で同8.6%増と堅調に推移しており、PANPURI事業の取り込みも寄与している。シンガポールを含むASEAN圏は引き続き重要マーケットとして位置付けられている。

出典:https://www.kose.co.jp/

ポーラ・オルビスホールディングス (POLA ORBIS)

ポーラ・オルビスホールディングスは、1929年に静岡で創業したポーラを源流とする日系化粧品グループであり、現在は東京に本社を置く。

グループブランドにはハイプレステージのPOLA、機能性スキンケアのOrbis、ナチュラル&オーガニックのTHREEなどがあり、シンガポール市場ではこれらブランドを百貨店およびSephoraチャネルを中心に展開している。

研究開発面では、シンガポールに研究拠点を設置し、Skin Research Institute of Singapore(SRIS)および現地皮膚科センターとの共同研究を推進。多民族国家の利点を活かし、アジア人共通のシミ発生メカニズム解明や「ミラースキン」関連の実用化研究を進めている。

事業戦略面では、東南アジアを中期成長エンジンと位置付け、POLAの海外売上を年率12〜13%で伸ばし、2026年に海外売上比率を20%まで引き上げる計画を公表している。2025年は緩やかな回復を見込みSEA・トラベルリテール強化を継続している。

出典:https://www.po-holdings.co.jp/

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シンガポールの主要化粧品企業8選〜外資編〜

ロレアル (L’Oréal)

ロレアルは1909年にフランスで創業した世界最大の化粧品メーカーであり、本社をパリ近郊クリシーに置く。

シンガポール法人L’Oréal Singapore Pte Ltdは1990年に設立され、34年以上にわたって同国市場で事業を展開している。本社オフィスは1 George Street Level 19に所在する。

シンガポール事業は、Lancôme、YSL Beauté、Kiehl’sなどプレステージ部門、L’Oréal Paris、Maybelline、Garnierのコンシューマー部門、La Roche-Posay、CeraVeなどのアクティブコスメ、Kérastaseのプロ部門と全4事業をフルカバーで展開する。

販路はSephora、Watsons、Guardian、百貨店、自社EC、Lazada/Shopeeなどオムニチャネル。グループ全体の2025年通期売上は440億ユーロ超と過去最高を更新し5.9%増。シンガポールはハブ機能と高所得層市場の双方として戦略的に位置付けられている。

出典:https://www.loreal.com/en/singapore/

エスティ ローダー (Estée Lauder Companies)

エスティ ローダー カンパニーズは、1946年にEstée Lauder氏が米ニューヨークで創業した世界的プレステージ化粧品グループである。

傘下にEstée Lauder、Clinique、M·A·C、Bobbi Brown、La Mer、Jo Malone、Tom Ford Beauty、Aveda、Originsなど30以上のブランドを抱える。シンガポール法人Estée Lauder Cosmetics Pte Ltdを通じて市場参入し、プレミアム市場でトップ5社の一角を占める。

ION Orchard、Takashimaya、Marina Bay Sandsなど主要百貨店・モールに各ブランドのカウンターを展開。Bobbi Brownは2024年のDaily Vanity調査で「最も信頼されるメイクブランド」首位を獲得した。

直近では構造改革「Beauty Reimagined」のもと、2025年に世界規模で最大9,000〜10,000人の人員削減を発表。通期売上ガイダンスは149億ドル、直近四半期は前年比5%増の37.1億ドルと回復の兆しが見られる。

出典:https://www.esteelauder.com.sg/

クラランス (Clarins)

クラランスは1954年にJacques Courtin-Clarins氏がパリで創業した、フランス系独立資本の化粧品メーカーである。

植物由来成分を活かしたスキンケアを主軸とし、ボディ・フェイシャル・メイク・フレグランスまでをカバーするフルラインブランドとして知られる。

シンガポール法人Clarins Pte Ltd(199201393W)は1992年3月17日に設立され、化粧品・トイレタリー卸売を主業務とし、ビューティーサロン・スパ運営を副業として届出ている。同法人はクラランスグループのAPAC統括拠点としても機能し、約200名の従業員を擁する。

Takashimaya、ION Orchard、Tangs、Bugis Junctionなど主要百貨店・モールにカウンターを展開し、自社直営スパも運営。シンガポールのプレミアム ビューティ&パーソナルケア市場では、Clarins、Chanel、Coty、L’Oréal、Estée Lauderの上位5社で市場シェア約45%を占めており、クラランスはその一角を担う中核プレイヤーである。

出典:https://www.clarins.com.sg/

シャネル (CHANEL)

シャネルは1910年にGabrielle Chanel氏がパリで創業した、フランスを代表するラグジュアリーブランドである。

ファッション・レザーグッズに加え、フレグランス(N°5、CHANCE等)、メイクアップ、スキンケア(SUBLIMAGE、LE LIFT等)でもグローバル上位の売上規模を有する。シンガポールではChanel (S) Pte Ltdを通じて事業を展開する。

フレグランス&ビューティ部門のブティックは、ION Orchard、Marina Bay Sands、Raffles City、Takashimaya、Vivo City、JEM、Parkway Parade、Tang Plazaなど主要モール・百貨店を網羅する形で8店舗以上を展開し、体験型サービスも併設している。

SephoraおよびiShopChangiでも幅広く流通。シンガポールのプレミアム市場で上位5社の一角を占め、ラグジュアリー需要を背景に高単価フレグランス・スキンケアの中核プレイヤーとして位置付けられている。

出典:https://www.chanel.com/sg/fragrance-beauty/

クリスチャン・ディオール (Christian Dior / LVMH)

クリスチャン・ディオールは1946年にChristian Dior氏がパリで創業したラグジュアリーメゾンであり、現在はLVMH傘下のParfums Christian Diorとしてビューティ事業を展開する。

香水「J’adore」「Miss Dior」「Sauvage」、メイク「Rouge Dior」、スキンケア「Prestige」「Capture Totale」など多数のキー商品を擁する。

シンガポール市場では、Marina Bay Sandsのザ・ショップス(#B2-26)にビューティ専用ブティックを構え、最上位ライン「Dior Prestige La Suite」では独自プロトコルのトリートメントを提供。

ファッション旗艦店はION Orchard(2 Orchard Turn)に置かれ、ビューティ部門も併設。販路はTakashimaya、Sephora、iShopChangiなど多岐にわたる。LVMH傘下Parfums部門の主力として、シンガポールは観光客とローカル富裕層を取り込む重要市場と位置付けられる。

出典:https://www.dior.com/en_sg/beauty

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プロクター・アンド・ギャンブル / SK-II (Procter & Gamble)

プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は1837年に米シンシナティで創業した世界最大級の消費財メーカーである。

シンガポールは同社のアジアパシフィック・中東・アフリカ(AMA)地域本社であると同時に、プレステージスキンケアブランド「SK-II」およびスキン&パーソナルケア事業のグローバルヘッドクォーターが置かれる戦略拠点である。本社は80 Raffles Place, #32-01, UOB Plazaに所在する。

シンガポール拠点には40カ国以上の国籍を持つ2,000名超の従業員が勤務しており、P&G Singapore Innovation Center(SgIC)はシンガポール最大級の民間研究開発施設として2024年に開所10周年を迎えた。

シンガポール市場ではSK-IIをはじめOlay、Pantene等の美容関連ブランドを展開し、SK-IIはTakashimayaやION Orchardなど主要百貨店・空港免税店で強固な販売網を持つ。

グループ全体の2025会計年度業績は堅調で、引き続きシンガポールをアジア最大の戦略ハブとして活用している。

出典:https://sg.pg.com/

アモーレパシフィック (Amorepacific)

アモーレパシフィックは1945年に韓国で創業し、ソウルに本社を置く韓国最大の化粧品グループである。Sulwhasoo、Laneige、Innisfree、Illiyoon、Mise-en-Scèneなど多数のブランドを擁する。

シンガポール法人Amorepacific Singapore Pte Ltd(UEN: 200107846H)は2001年12月に設立され、現在はASEAN地域統括本社(RHQ)として機能している。払込資本金はSGD 3,014万。

シンガポール市場では2004年のLaneige導入を皮切りに、Etude House(2009年)、Sulwhasoo(2012年)、Innisfree(2013年)を相次いで展開し、現在6ブランドを百貨店・Sephora・EC等で販売中。また、ASEAN顧客ニーズの把握を目的としたR&Iセンターを同国に設置している。

2025年通期のグループ連結売上は4兆6,232億ウォンで過去6年最高の営業利益を達成。日本・APACセグメントではLaneige主導で堅調に成長し、ASEANを重要成長市場と位置付けている。

出典:https://www.apgroup.com/int/en/about-us/global-network/amorepacific-singapore.html

ベネフィット コスメティックス (Benefit Cosmetics)

ベネフィット コスメティックスは、1976年にジーン・フォードとジェーン・フォードの双子姉妹が米サンフランシスコで創業したアメリカ発の化粧品ブランドである。1999年にLVMHグループに買収され、現在は同グループのパフューム&コスメティクス部門に属する。

「笑いこそが最高のコスメ」を哲学に掲げ、チャーミングなパッケージと使いやすさを特徴とする。眉毛シェイピング・ティンティングなどのBrowBarサービスが世界的な差別化要素となっている。

シンガポールではSephora(ION Orchard・Marina Bay Sands・VivoCity・Raffles City・NEX・Westgate等)のBrowBar拠点として8カ所以上で展開し、対面ビューティサービスを提供している。

グローバルでは世界59か国に3,000以上のBrowBarと5,000名以上の専門家を擁しており、シンガポールはAPAC主要市場の一つとして位置付けられている。

出典:https://www.benefitcosmetics.com/en-sg

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FAQ

シンガポールの代表的な日本企業の化粧品メーカーはどこですか?

シンガポールの主要な日本系化粧品メーカーには花王(KAO)とコーセー(KOSÉ)があり、それぞれのブランドや事業展開について詳しく紹介されています。

花王のシンガポール市場における展開について教えてください。

花王は2018年にシンガポールで「ソフィーナ」の販売を開始し、土台美容液や基本ケア商品、ファンデーションなどを導入しています。これはASEAN地域での初導入事例であり、台湾、香港、中国に続く海外展開の一環です。

シンガポールにおけるコーセーの歴史とブランド展開はどうなっていますか?

コーセーは1946年に日本で設立され、その後シンガポールにおいても積極的に展開しています。1991年に「KOSÉ」のブランド名に改称し、シンガポールのデパートやショッピングセンターで広く知名度が高まっています。

アメリカ発の化粧品ブランド、Benefit Cosmeticsのシンガポールでの人気はどうですか?

Benefit Cosmeticsは1976年に設立され、シンガポールでは高い評価を得ており、2020年の調査では信頼できる化粧品の第1位にランクインしています。

シンガポールの主要外資系化粧品ブランドの中で、Fenty Beautyの特徴は何ですか?

Fenty Beautyはリアーナフェンティが2017年に設立したブランドで、多様な肌色に対応した幅広い色調と軽量な処方を特長とし、すべての肌タイプに適した製品を提供しています。シンガポールではセフォラを通じて購入できます。

投稿者アバター
中村 美穂 Singapore-Based Industry Analyst
2017年よりシンガポール在住の日本人。元客室乗務員としての国際経験を活かし、現在はライターおよび翻訳者として、シンガポールの文化や生活、食に関する情報を発信している。
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