【最新版！】タイの主要自動車メーカー14選〜製造業界〜

今回は、タイの主要自動車メーカーに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社を厳選してお届けしていきます！

それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。

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タイの主要自動車メーカー〜ローカル企業編〜

中国系自動車メーカーの上海汽車(SAIC MOTOR)とタイ財閥CPの合弁会社。2013年に設立された。東部ラヨーンの工場にて、MGブランドのコンパクトカーからセダン、SUV、ピックアップトラックまで幅広いモデルを製造している。未だ内燃エンジン車のモデルが多い日系メーカーに先んじて、プラグインハイブリッド(PHEV)や電気自動車(EV)のラインナップを多く取り入れていることが特徴である。タイでの販売はMG Sales (Thailand) Co., Ltd.にて行う。2021年の生産台数は約2.9万台で、国内販売台数は3.1万台と、全体の4.1%のシェアを獲得し販売総市場では日産を抜いて第7位となった。

2020年度の売上高は前年比2.6%増の11,934百万バーツ、純損益は915百万バーツの赤字であった。

出典：https://www.mgcars.com/en/Home

タイの主要自動車メーカー7選〜日系企業編〜

日系の自動車メーカー、トヨタ自動車のタイ拠点。タイでは1962年に設立された。本社および工場がバンコク東郊サムットプラカーンに、さらに2工場が東部チャチュンサオに存在する。これらの3工場でコンパクトカー、SUV、ピックアップトラックなど様々なラインナップを製造・販売している。22年3月時点で電気自動車の取り扱いはないが、22年内にはタイでも同社の電気自動車モデル「bZ4X」を日本からの輸入により販売することを発表した。2021年の生産台数は約51.9万台で、国内販売台数は24.0万台と、全体の31.6%のシェアを獲得し販売総市場第1位であった。完成車、部品ともタイから海外への輸出も多い。

2021年度の売上高は前年比9.6%減の332,771百万バーツ、純利益は前年比9.5%減の11,300百万バーツであった。

出典：https://www.toyota.co.th/index.php

日系の自動車メーカー、本田技研工業のタイ拠点。タイでは1984年に設立された。バンコクに本社および研修施設があり、工場は中部アユタヤと東部プラチンブリに2か所が存在する。コンパクトカーの「City」、「Civic」やセダン「Accord」、SUVの「CR-V」などを生産しており、各モデルで内燃エンジン車およびハイブリッドのラインナップがある。ピックアップトラックは生産していない。2021年の生産台数は約13.8万台で、国内販売台数は8.9万台と、全体の11.7%のシェアを獲得し販売総市場では第3位。ただし乗用車セグメントに限るとToyotaを上回って販売台数第1位であった。

2021年度の売上高は前年比33%減の137,720百万バーツ、純利益は前年比69%減の3,649百万バーツであった。

出典：https://www.honda.co.th/

日系の自動車メーカー、いすゞ自動車のタイ拠点。タイでは1966年に設立された。東郊サムットプラカーンに本社および工場があり、東部チャチュンサオにも組み立て工場が存在する。これらの拠点でピックアップトラックの「D-Max」、PPV(Pick-Up Passenger Vehicle)の「Mu-X」、および商用のトラックを製造している。乗用車の製造・販売は行っていない。2021年の生産台数は約27.9万台で、国内販売台数は18.4万台と、全体の24.3%のシェアを獲得し販売総市場では第2位となった。ただし商用車セグメントに限るとToyotaを上回って販売台数第1位であった。

2021年度の売上高は前年比3.1%減の164,116百万バーツ、純利益は前年比11%減の9,281百万バーツであった。

出典：https://www.isuzu-tis.com/

日系の自動車メーカー、三菱自動車のタイ拠点。タイでは1961年に設立された。バンコクに本社があり、東部チョンブリ県のレムチャバン港に工場が存在する。コンパクトカーから小型-大型SUV、ピックアップトラックなど様々な乗用車、商用車を製造・販売している。内燃エンジン車のラインナップが多いが、2020年12月にはプラグインハイブリッド(PHEV)車の「Outlander PHEV」を発売し、日系メーカーが展開する数少ないPHEV車として注目を集めている。2021年の生産台数は約31.7万台で、国内販売台数は4.7万台と、全体の6.2%のシェアを獲得し販売総市場では第4位であった。タイは重要な輸出拠点であり、60年以上の歴史の中で400万台以上を輸出してきた。

2020年度の売上高は前年比32%減の135,328百万バーツ、純損益は7,194百万バーツの赤字であった。

出典：https://www.mitsubishi-motors.co.th/th

日系の自動車メーカー、日産自動車のタイ拠点。タイでは1973年に設立された。バンコクに本社が存在し、バンコク東郊のサムットプラカーン県に2つの工場を持つ。2020年8月に生産モデルを集約し、現在はコンパクトカーの「Almera」「March」、SUVの「Kicks e-power」、大型SUVの「Terra」、ピックアップトラックの「Navara」を製造している。また、他の日系メーカーに先駆けて電気自動車の「Leaf」を日本から輸入し販売している。2021年の生産台数は約12.0万台で、国内販売台数は3.0万台と、全体の3.9%のシェアを獲得し販売総市場では第8位であった。

2021年度の売上高は前年比11%減の96,106百万バーツ、純損益は6,103百万バーツの赤字であった。

出典：https://en.nissan.co.th/

日系の自動車メーカー、スズキのタイ拠点。タイでは2011年に設立された。バンコクに本社が存在し、東部ラヨーン県にも本社兼組み立て工場を持つ。タイではコンパクトカーの「Swift」「Celerio」、コンパクトセダンの「Ciaz」を製造している。他にも他国からの輸入で7人乗りミニバンの「Ertiga」やオフロードSUVの「Jimny」、小型トラックの「Carry」などを販売している。2021年の生産台数は約2.0万台で、国内販売台数は2.2万台と、全体の2.9%のシェアを獲得し販売総市場では第9位であった。

2021年度の売上高は前年比30%減の16,283百万バーツ、純損益は1,042百万バーツの赤字であった。

出典：https://www.suzuki.co.th/

日系の自動車メーカー、日野自動車のタイ拠点。タイでは1964年に設立された。バンコク東郊サムットプラカーンに本社および工場が存在する。4輪や6輪の中型トラックから10輪の大型トレーラーおよびバスを製造する。トヨタグループ傘下でもあり、トヨタの1tピックアップトラック用のフレームや荷台部品の製造・供給も行っている。販売はHino Motor Sales (Thailand) Co., Ltd.が統括する。2021年の生産台数は約1.4万台で、国内販売台数は1.4万台と、全体の1.8%のシェアを獲得し販売総市場では第10位であった。

2021年度の売上高は前年比20%減の38,448百万バーツ、純利益は前年比59%減の544百万バーツであった。

出典：http://www.hinomanufacturing.co.th/EN/Indexs.aspx

タイの主要自動車メーカー6選〜外資系企業編〜

日系の自動車メーカーMazdaと米国系自動車メーカーFordの合弁会社として、1995年に設立された。東部ラヨーンの本社および工場でMazdaブランドのコンパクトカー、セダン、SUV、およびFordブランドのPPV、ピックアップトラックの製造を行う。Mazda車の販売はMazda Sales (Thailand) Co., Ltd.が、Ford車の販売はFord Sales and Service (Thailand) Co., Ltd.がそれぞれ行っている。Madza車の2021年の生産台数は約4.7万台で、国内販売台数は3.5万台と、全体の4.7%のシェアを獲得し販売総市場では第5位であった。

2020年度の売上高は前年比32%減の108,360百万バーツ、純利益は前年比39%減の382百万バーツであった。

出典： https://www.autoalliance.co.th/

米国系自動車メーカー、Fordのタイ拠点。2012年に設立された。Mazdaとの合弁のAuto Alliance (Thailand) Co., Ltd. (AAT)に加え、自社の工場を東部ラヨーンに所有する。年間の生産キャパシティは18万台で、国内および海外の輸出需要に応えた生産を行う。PPVの「Everest」、 ピックアップトラック「Ranger」に加え、SUVの「EcoSport」、コンパクトカーの「Fiesta」なども製造している。Ford車の2021年の生産台数はAAT含め約15.2万台で、国内販売台数は3.2万台と、全体の4.3%のシェアを獲得し販売総市場では第6位であった。

2020年度の売上高は前年比17%減の38,223百万バーツ、純利益は前年比72%増の953百万バーツであった。

出典： https://www.ford.co.th/

ドイツ系自動車メーカー、Mercedes-Benzのタイ拠点。タイでは1998年に設立された。同社ブランドのセダン、SUV、クーペ、スポーツカー、バンなどを取り扱う。タイでの組み立て、販売、アフターサービスは認証を持つ代理店が行っている。内燃エンジン車に加えて、プラグインハイブリッド(PHEV)モデルの取り扱いもある。車体価格は200万バーツから1,000万バーツを超えるモデルもあるなど、富裕層向けのブランドとなっている。2021年の生産台数は1.2万台、販売台数は9,831台と、高級車セグメントではBMWに次いで2位の販売台数であった。

2020年度の売上高は前年比38%減の33,650百万バーツ、純利益は前年比98%減の104百万バーツであった。

出典：  https://www.mercedes-benz.co.th/en/passengercars.html

ドイツ系自動車メーカー、BMWのタイ拠点。タイでは1998年に設立された。東部ラヨーンに工場を所有し、BMWブランドの自動車の組み立てを行っている。輸入販売も含め、取り扱いモデルはセダン、クーペ、SUV、スポーツカーなど様々なラインナップがある。また、 MINIブランドのコンパクトカー、SUVも取り扱っている。電動化車両導入も進めており、プラグインハイブリッド(PHEV)や電気自動車(EV)モデルも多く取り揃えている。2021年の生産台数は2.8万台、販売台数は1.1万台と、高級車セグメントでは1位の販売台数であった。

2020年度の売上高は前年比0.7%増の38,054百万バーツ、純利益は前年比2.1倍の3,086百万バーツであった。

出典： https://www.bmw.co.th/th/home.html

韓国系自動車メーカー、現代のタイ拠点。タイでは日系大手総合商社の双日と、タイの大手自動車部品メーカーAAPICO Hitech PCL.との合弁として2006年に設立された。本社はバンコクに存在し、Hyundaiブランドのミニバン「H-1」「Staria」をインドネシアやマレーシアなど他国からの輸入により販売している。ディーラーは現在タイ国内に28店舗あるが、22年末までに43店舗に拡大する計画を発表している。2021年の販売台数は約4,000台であった。

2020年度の売上高は前年比50%減の4,004百万バーツ、純利益は前年比15%増の253百万バーツであった。

出典： https://www.hyundai.co.th/

中国系の自動車メーカー、長城汽車(GWM)のタイ拠点。2020年に米国系の自動車メーカーGeneral Motorsがタイから撤退したことを受け、同社の東部ラヨーンの工場を引き継ぐ形でタイへ進出した。2021年6月にハイブリッド(HV)SUVの「Haval H6」から販売を開始し、現在では電気自動車(EV)の「ORA Good Cat」、HV-SUVの「Haval Jolion」をラインナップに加えている。HV、EVへの関心の高まりも追い風となり、2021年は生産台数5,358台、販売台数3,702台と順調なスタートを切った。計画ではタイ工場は年産8万台の規模となり、国内向けおよび東南アジア、オーストラリア、南アフリカなどへの輸出拠点とすることとなっている。

2020年度の売上高は前年比75%減の8,370百万バーツ、純損益は2,003百万バーツの赤字であった。

出典： https://www.gwm.co.th/