【最新版!】インドネシアの主要消費財メーカー12選〜製造業界〜

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今回は、インドネシアの主要消費財メーカーに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて12社を厳選してお届けしていきます!

それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。

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インドネシアのトイレタリー(日用品)業界 業界地図はこちら!
目次

インドネシアの主要消費財メーカー4選〜ローカル企業編〜

PT Kino Indonesia Tbk(キノ・インドネシア)

1991年に設立された食品・日用品メーカー。設立当初はPT Dutalestari Sentratama(DLS)という小さな流通会社からスタート。1997年にはスナック食品製造会社PT Kino Sentra Industrindo(KSI)を設立。1999年にPT Kinocare Era Kosmetindoを性別、年齢を問わずさまざまなボディケア製品のメーカーとして設立。

最初に発売された製品は、2 in 1の洗顔料「Ovale」、続いてヘアビタミン製品「Ellips」、女性向けの特別な石鹸「Resik-V」、そしてゲル状の香水「Eskulin」であった。2003年には、「Sleek Baby」のブランド名で販売されていたベビー・ホームケア事業の多角化を図った。

2014年、PT Kinocare Era Kosmetindoは社名をPT Kino Indonesiaに変更した。 2015年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「KINO」である。筆頭株主はPT Kino Investindoで70%を保有している。2020年の売上高は4兆250億ルピアで、内パーソナルケア部門は2兆411億ルピアであった。

出典:https://www.kino.co.id/
https://www.idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202105/e74e63d1a0_55eb9c6246.pdf 

PT WINGS SURYA (ウイングス・スルヤ)

1948年に設立された食品・日用品メーカー。創業当初はWings Soapの製造販売からスタートした。

Wingsはホームケア、パーソナルケア、食品および飲料を取り扱い、とりわけ日本企業のライオン、グリコ、カルビーとの合弁で製品ポートフォリオを拡大してきた。

一方、独自のブランドの育成も行っており、洗濯用洗剤:「Boom(粉末洗剤)」、「Daia(色を際立たせる洗剤)」、「Sabun Cream Ekonomi」、「SoSoft(濃縮液体洗剤)」、「SO KLIN(濃縮液体洗剤)」ブランドがある。ホームケア用品:「Ekonomi Power Liquid(食器用洗剤)」、「SUPERSOL(浴室、トイレ)」、「Sabun Krim WINGS Biru(汚れ落とし)」、「WIZ 24 Disinfectant(殺菌消毒剤)」、「WPC TOILET CLEANER」ブランドがある。パーソナルケア用品:「Baby Happy(おむつ)」、「Fres & Natural Soap(石けん)」、「Fres & Natural Spray(フレグランス)」、「GIV(バスソープ)」、「NUVO(抗菌ヘルスソープ)」ブランドがある。

出典:https://wingscorp.com/ 
http://www.lionwings.com/id/  

PT Paragon Technology and Innovation(パラゴン・テクノロジー&イノベーション)

1985年に設立された化粧品・トイレタリー用品メーカー。設立当初の社名はPT Pusaka Budaya Ibuで「Putri」ブランドを使用。1995年に主力の「Wardah」ブランドを立ち上げた。

1999年にはLPPOM UIから「Wardah」のハラール認証を取得し、インドネシアにおけるハラールブランドのパイオニアとなった。2006年にはGMP(Good Manufacturing Product)またはCPKB(How to Make Good Cosmetics)の認定を受けた。2011年に社名を現在のPTParagon Technology andInnovationに変更。Paragonには「Wardah」の他に、「Make Over」、「Emina」と「Kahf」ブランドがある。

「Wardah」ブランドの主なトイレタリー関連は、スキンケア、ヘアケア、ボディケア用品である。スキンケア用品にはセラム、フェイシャルウォッシュ、モイスチャライジングなどがある。ヘアケア用品にはシャンプー、コンディショナーなどがある。ボディケア商品には、ボディシャンプーや手洗いソープなどがある。

出典:https://www.wardahbeauty.com/ 
https://www.paragon-innovation.com/ 

PT Tigaraksa Satria Tbk(ティガラクサ・サトリア)

1919年にゴム農園の管理および貿易会社N.V. Handel Bouwen Cultuur Maatschappij Soen Lieとして設立された。1959年にはPT Tigaraksaに社名が変更された。1986年には販売および流通事業をPT Tigaraksa Satriaに分離。1990年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「TGKA」である。筆頭株主はPT. Penta Widjaja Investindoで36.6%を保有している。

「Tigaraksa」の事業分野は、コンシューマープロヅクツ流通事業、スマートプロダクツ流通事業、LPG充填事業、製造事業、e-Commerceオンライン販売事業の5つ。

コンシューマープロヅクツ流通事業で取り扱うのはベビー栄養食品、食品・飲料、トイレタリー用品。トイレタリー用品の取り扱いブランドは、1)Colgate:歯磨き粉、2)Galenium:ベビーパウダー、3)ENESIS:ホームケア、4)Babyhiki:ベビー用品、5)Martina Berto:化粧品・ケア製品などがある。2020年の売上高は12兆4,889億ルピアであった。

出典:https://www.tigaraksa.co.id/
https://www.idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202104/242f015bbc_3fa3b4f049.pdf 

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インドネシアの主要消費財メーカー4選〜日系企業編〜

PT Uni-Charm Indonesia Tbk(ユニ・チャーム・インドネシア)

1997年に設立された日系の紙おむつメーカー。主な事業活動は、衛生的なクリーニングペーパー、おしりふき、ナプキン、赤ちゃん用ナプキンなどの綿セルロース紙製品の製造である。工場は、ジャカルタのカラワン工業団地(KIIC)に第1工場と第2工場があり、東ジャワ州モジョカルトのNgoro工業団地に第3工場と第4工場がある。

2000年赤ちゃん用紙おしめ「MamyPoko」を発売し、2003年にはインドネシア市場でシェアNo.1となる。2008年には「Charm feminine napkin」がシェアNo1を達成し、「Lifree」大人用紙おむつを発売。2009年には「Mamy Poko Baby Wipes」を発売。2017年には「MamyPoko」,「“Charm」,「Lifree」と「Mamy Poko Wipes」のハラル認証を取得。

2019年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「UCID」である。筆頭株主は日本のUnicharm Corporationで59.2%を保有している。2020年の売上高は、8兆4,339億ルピアであった。

出典:http://www.unicharm.co.id/
https://www.idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202106/6c6bc803c5_bf5a7ced1e.pdf

PT Multi Indocitra Tbk(ムルティ・インドチトラ)

1990年にヘルスケアおよびベビー用品、ならびに妊婦および授乳中の母親向けの製品の流通会社として設立された。1995年に日本のピジョン株式会社と合弁で製造会社PT Pigeon Indonesiaを設立。現在ピジョン・ブランドのボトルと乳首はインドネシアの市場シェアの約2/3を占めている。また、子会社のPT Multielok Cosmeticでは化粧品事業を営んでいる。

2005年にはインドネシア証券市場(IDX)に上場。IDXコードは「MICE」である。筆頭株主はPT Buana Graha Utamaで45.37%を保有している。

2013年には「Aibu(ローカルブランド)および「Astalift(日本のフジ・フィルムのブランド):2016年販売終了」のスキンケア商品を発売。2015年にはPT Lock&Lock Indonesiaとの合弁事業を実施し、「Hello Kitty」や「Snoopy & Belle」などのデザインキャラクターを備えたLock&Lock製品を全国に独占的な販売を開始した。2020年の売上高は6,543億ルピアであった。

出典: https://www.mic.co.id/ 
https://www.idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202105/cb6782fb1e_9fdcb55c09.pdf 

PT KAO Indonesia(花王インドネシア)

1969年からディノ洗剤粉末を製造していたインドネシアのトイレタリー用品製造メーカーであるPT Dino Indoneisa Industrial Ltd.に日本の花王株式会社が出資比率50%で資本参加した。

1990年にはPT Dino Indoneisa Industrial Ltd.の製品を販売するPT DINO KAO INDONESIAとPT Dino Indoneisa Industrial Ltd.を合併しPT. KAO INDONESIAを設立した。現在、西ジャワ州にチカラン工場とカラワン工場の2工場がある。またチカランには物流センターがある。営業所は全国に7か所ある。ジャカルタ、西ジャワ州バンドン、東ジャワ州スラバヤ、中部ジャワ州スマランとソロ、北スマトラ州メダンと南スラウェシ州マカサールである。

主な製品は、「Attack(洗濯洗剤)」、「Biore & Men’s Biore(スキンケア)」、「Laurier(生理ナプキン)」、「Liese(ヘアカラー)」、「Magiclean Wiper(床掃除用具)」、「MegRhythm(アイマスク)」、「Marries(おむつ)」、「Relief(おむつパンツ)」である。

出典: https://www.kao.com/id/id/ 

PT LION WINGS(ライオン・ウイングス)

1981年に設立された日系のトイレタリーメーカー。インドネシアの食品日用品メーカーのWingsグループと日本のライオン株式会社による合弁会社である。

1982年「Emeron」シャンプーを発売。1985年「Emeron」ハンド&ボディーローションと「Mama Remon(食器洗い洗剤)」を発売。1989年「Ciptadent(歯磨き粉)」ブランド、2000年「Sidia(ローション)」と「Kodomo(子供用歯磨き粉ほか)」ブランド、2001年「Lavenda(蚊除けローション)」ブランド、2002年「Systema(オーラルケア)」ブランド、2003年「Zinc(フケ防止シャンプー)」ブランド、2006年「Zact(歯磨き粉)」ブランド、2015年「POSH(デオドラント)」ブランド、2017年「Serasoft(シャンプー)」ブランド、2018年「POISE(スキンケア)」ブランドを市場投入した。 主な製品は歯磨き粉、歯ブラシ、石鹸、シャンプー、フェイスソープ、ボディケア&香水、ベビー用品、子供用品、青少年用品、食器洗い洗剤などである。

出典: http://www.lionwings.com/id 

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インドネシアの主要消費財メーカー4選〜外資系企業編〜

PT Unilever Indonesia Tbk(ユニリーバ・インドネシア)

1933年にLever’s Zeepfabrieken N.V.という社名で設立された。1936年には「Lux石鹸」を発売。1982年にはインドネシア証券市場(IDX)に上場。IDXコードは「UNRV」である。筆頭株主はUnilever Indonesia Holding B.V.で84.99%を保有している。

1990年にスラバヤのルンクットにパーソナルケア製品工場を開設。2008年にはアジア最大のスキンケア製品の新工場をチカランに開設。

Unileverのホームケア&パーソナルケアブランドには、「Axe(ボディスプレー)」、「Cif(多目的クリーナー)」、「Citra(スキンケア)」、「Clear(フケ止めシャンプー)」、「Close Up(歯磨き粉)」、「Dove(石鹸)」、「Glow&Lovery(スキンケア)」、「Lifebuoy(消毒石鹸)」、「Lux(石鹸)」、「Pepsodent(口腔衛生)」、「Pond’s、Pond’s Men(スキンケア)」、「Rexona(デオドラント)」、「Rinso(洗濯石鹸)」「Simple(スキンケア)」、「Sunlight(食器洗浄剤)」、「Sunsilk(シャンプー)」などがある。2020年の売上高は42兆9,720億ルピアであった。

出典:https://www.unilever.co.id/ 
https://www.idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202104/9e0137f454_84a8fdc95d.pdf 

P&G

アメリカに本社を置くグローバル企業。

インドネシアで展開しているトイレタリー商品のブランドは、赤ちゃん用品:「Pampers(おむつ)」、洗濯用:「Downy(繊維保護剤&柔軟剤)」、女性用:「whisper(生理用ナプキン)」、ボディケア用品:「Gillette(髭剃り)」、「Venus(髭剃り)」、ヘアケア用品(シャンプー、リンス、ヘアオイルなど):「Head & Shoulders」、「Pantene Pro-V」、「Rejoice」、「Herbal Essences」、「Vidal Sassoon」、ホームケア用品:「Ambi Pur(脱臭剤)」。

オーラルケア用品:「Oral-B(歯ブラシ&デンタルフロス)」、パーソナル健康ケア用品:「Vicks(咳・発熱・風邪)」、「Sangobion(サプリメント)」、「Neurobion(神経向性ビタミン)」、「Sevenseas(小児用ビタミン)」、「Dolo Neurobion(鎮痛剤)」、「Iliadin(点鼻薬)」、「Hemobion(妊婦用サプリ)」、「Cavit D3(カルシウム&ビタミンD)」、スキンケア用品:「Olay(顔と肌のケア)」、「SK-II(アンチエイジング)」「Gillette(クリーム、ジェル)」などである。

出典:https://id.pg.com/ 

PT Reckitt Benckiser Indonesia(レキット・ベンキーザー・インドネシア)

1823年にドイツで化学会社としてBenckiserが設立された。1840年にイギリスでReckitt & Sonsが設立された。1999年にReckittとBenckiserが合併し、Reckitt Benckiser(RB)となる。

イギリスに本社を置くRBは世界62か国に支店があり、東南アジアにはインドネシア、シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイにある。主要製品は、衛生製品、健康製品と栄養剤である。

衛生製品と健康製品の主なブランドは、衛生製品:「AIR WICK(フレグランス)」、「CILLIT BANG(ハウスクリーナー)」、「HARPIC(トイレクリーナー)」、「MORTEIN(防虫剤)」、「WOOLITE(洗濯保護剤)」、「CALGON(洗濯水軟化剤)」、「LYSOL(消毒剤)」、「VANISH(汚れ落とし)」、健康製品:「CLEARASIL(ニキビ)」、「DUREX(コンドーム)」、「MUCINEX(風邪)」、「STREPSILS(うがい薬)」、「DETTOL(消毒剤)」、「GAVISCON(消化剤)」、「NUROFEN(イブプロフェン)」、「VEET(脱毛剤)」などである。

出典:https://www.reckitt.com/offices/indonesia/ 

PT Beiersdorf Indonesia(バイヤスドルフ ・インドネシア)

1882年にドイツでBeiersdorfが設立され、1911年に「NIVEA」クリームが発売された。

スキンケアーのグローバルブランド「NIVEA」は、現在、世界160か国以上で展開されている。東南アジアでは、インドネシア、シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムの6か国にBeiersdorfの現地法人がある。インドネシアの現地法人はPT Beiersdorf Indonesiaである。

インドネシアで販売されている「NIVEA」は、顔用、体用、日焼け用、クリームと男性用がある。顔用には、唇用、洗顔剤、メンテナンス剤などがある。体用にはデオドランとローションがある。日焼け用には、日焼け止めクリーム、日焼け止めスプレー、アフターサン、メンテナンス剤がある。クリームにはスタンダードの「NIVEA」からSoftなもの、白く輝くスムーズなものまである。男性用には、ロール・オンタイプのデオドランとスプレータイプのデオドランがある。TokopediaやShopeeにOfficial Shopを出店している。

出典:https://www.nivea.co.id/tentang-kami/info-perusahaan 

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