今回は、ベトナムの主要消費財メーカーに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて20社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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ベトナムの主要消費財メーカー11選〜ローカル企業編〜
Hoa Linh Pharmaceutical(ホアリン製薬)
2001年設立。医師及び薬剤師が中心になって設立した会社。主な事業は医薬品、食品、ヘルスケア製品の製造、販売等。シャンプーや歯磨き粉、デオドラント等を製造している。
Phung工業団地とDongVan工業団地に2つの工場があり、どちらもGMP、GLP、GSP、CGMPの認証を受けており、ISO 9001:2015に厳密に準拠している。同社の工場では薬草の供給に特化した専門の栽培エリアを有している。
同社製品はベトナム国内の消費者に加えて、台湾や韓国、マレーシアなどの国々にも輸出されている。本社はハノイ市。
出典:https://duochoalinh.vn/
Lana Cosmetics(ラナコスメティックス)
1972年設立。同社は天然ハーブを使った化粧品の開発及び製造、販売を行っている。同社は保健省が定める適性製造規範(GMP)に適合している数少ないベトナム企業である。
同社の主な製品はヘアケア製品、オーラルケア製品、メイクアップ製品、香水などの製品を製造している。自社製品に加えてOEM生産にも対応している。
同社では原材料及び製造工程、完成品に関する全ての工程で環境に優しく、動物実験等も行っていない。
同社ではベトナム国内の消費者の投票により選ばれる「高品質のベトナム製品」に長年選ばれ続けている。
同社の製品はベトナム国内に加えて、ドイツやオーストラリア、米国、中国、カンボジア、タイにも輸出されている。ドイツ保健省が認証しているドイツの大手ドラッグストアや化粧品販売店でも取り扱われている。本社はホーチミン市。
出典:https://lanacosmetics.com/
Cocoon Original Vietnam(コクーンオリジナルベトナム)
2015年設立。同社では100%自然由来の製品を開発・販売している。主にスキンケア用品、ヘアケア用品、リップケア用品等を製造している。
同社の製品では動物由来の成分は使用しておらず、植物等の動物以外の原材料を使用し、最大限の効能を発揮する製品を開発、提供している。
また、同社では製品開発の過程で動物実験を行っておらず、ボランティアの被験者の協力を貰いながら製品を開発している。また、PETA(アメリカに本部を置く世界最大の動物の権利団体)により、動物実験を行っていない事が認定されたベトナム初の化粧品である。
同社製品は、全ての所得層の顧客をターゲットにしており、製品は全般的に中価格帯で販売されている。本社はホーチミン市。
出典:http://cocoonvietnam.com/
Sunstar(サンスター)
2000年設立。同社の主な事業はハーブ由来の化粧品や医薬品、機能性食品の製造及び取引であり、ベトナムで高い知名度を誇る。
同社では130品目以上の自社ブランドのスキンケア用品及びヘアケア用品、機能性食品等の製造及び販売を行っており、他社のOEM生産も手掛けている。
同社ではハナム省で合計約3haの3つの自社工場を運営しており、GMP医薬品基準やGMP化粧品工場、ISO14000、HALAL認証、米国市場向けのFDA認証を満足する設備を導入したベトナムのトップランナーである。
また、同社ではソンラ省に薬草栽培を行う30haのエリアに投資を行っており、2025年までに300haまでエリアを拡大する計画である。
同社の2020年の純売上高は8,240億VNDに達し、粗利益率も48.2%(4,000億VND相当)と高い実績を誇る。また、同社では研究開発や製品品質等の分野で数多くの表彰を受けている。13以上の特許等を所有している。本社はハノイ市。
出典:https://saothaiduong.com.vn/
Naunau Vietnam(ナウナウベトナム)
2013年設立。同社はベトナムで最も人気のある化粧品ブランドのTOP5に選ばれている。特に若者に非常に人気があり、同社のオーナーはベトナムのテレビなどにも数多く出演している。
同社では自然由来のフェイシャルケア用品、アロマテラピー用品、ボディケア用品、ヘアケア用品、香水などの製造・販売等を手掛けている。
また、同社はDIYトレンドを導入したトップブランドであり、定期的にワークショップを開いており、スタジオ等で顧客自身がハンドメイド製品を作れる機会を提供している。
同社の製品はベトナム国内に加えて、オーストラリアや日本に輸出されている。本社はホーチミン市。
出典:https://www.naunau.vn/
The Herbal Cup(ハーバルカップ)
2013年設立。同社の主な事業は自然由来のリップクリーム、ボディーオイル、石鹸、日焼け止め等の製品の製造及び販売である。
同社の工場は、ベトナム政府(保健省)の基準に適合しており、ベトナム政府から認証を取得している。
同社ではベトナム国内の北部、中部、南部の3つのエリアで23を超える代理店ネットワークを構築している。本社はホーチミン市。
出典:http://www.theherbalcup.vn/
Green Garden(グリーンガーデン)
2013年設立。同社の主な事業は自然由来のフェイスケア用品、ヘアケア用品などの製造及び販売である。
同社の工場は、ベトナム政府(保健省)の基準に適合しており、ベトナム政府から認証を取得している。
同社の製品はベトナム国内に加えて、日本や香港、韓国、マレーシアなどアジア市場の多くの国々に輸出されており、高い評価を受けている。本社はホーチミン市。
出典:https://greengarden.vn/
Vietcos Cosmetics(ヴィエトコスコスメティックス)
2003年設立。同社は南部の有名国立大学(国立カントー大学)の化学技術者や医師のグループが設立した会社。
同社では主にシャンプーやボディソープ、ボディーローション等の幅広いパーソナルケア商品を製造及び販売している。
ビンロン省にある自社工場は年間6,000~14,000トンの製品を生産できる能力を誇る。本社はホーチミン市。
出典:https://vietcos.com.vn/
Gamma Chemicals(ガンマケミカル)
2000年設立。同社の主な事業は美容用品及びヘルスケア用品の製造及び販売である。同社では大規模な自社工場を保有している。
同社の主な製品は、多種多様なスキンケア用品、ヘアケア用品、防腐剤、にきび用品、肝斑治療用品、子供向けスキンケア用品などである。
同社製品は、ベトナム国内のスーパーマーケットやショッピングセンター、薬局、病院等を通じて販売されている。同社では注文量に応じて柔軟に製品の製造及び販売を行っている。本社はホーチミン市。
出典:http://gammachemicals.vn/
Viet Huong Comestics( ベトフォンコメスティックス )
2013年設立。同社の主な製品はスキンケア用品、メイクアップ用品、ヘアケア用品、ボディケア用品、香水、母親及び赤ちゃん向けの製品などの製造及び販売である。
同社では、化粧品や栄養補助食品を製造する3つの工場、製品の流通及び小売を専門に行う2つの子会社がある。また、2022年にはバクニン省に新しい工場を建設予定。
同社の工場には、米国やドイツ、フランス、スペイン、日本、韓国、タイなどの世界的な大企業の技術や設備が導入されている。
同社製品はベトナム全土に流通しており、長年同社の製品はベトナム国内で高品質な製品として高く評価されている。本社はハノイ市。
出典:https://www.myphamviethuong.vn/
Lan Hao Cosmetics(ランハオコメスティックス )
1961年設立。同社の主な事業はスキンケア用品、ヘアケア用品、ボディケア用品を含む100以上の製品を開発、生産している。
同社製品は自然由来の材料で作られており、安全でしっかりと効果を実感する事ができる。同社の製品はベトナム国内の顧客が購入しやすいようにリーズナブルな価格で販売されている。
また、同社は1969年にカンボジアに支店を設立し、東南アジア諸国への製品輸出を開始した。現在はシンガポール、台湾、カンボジア、ラオス、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、スイス、米国、サウジアラビア、ドバイ、エジプト、ロシア、アフリカなどの多くの国で独自の国際商品流通チャネルシステムを構築している。
出典:https://www.thorakao.com/gioi-thieu/
ベトナムの主要消費財メーカー4選〜日系企業編〜
Kao Vietnam(花王ベトナム)
同社は日本の大手消費財化学メーカー(花王株式会社)のベトナム法人・1995年にベトナム進出。
同社の主な事業は、生分解性の高い界面活性剤やスキンケア用品、ヘアケア用品、洗剤、洗浄剤、衛生ナプキン、その他の関連製品の製造及び販売である。ベトナム拠点ではベトナム国内向けの販売に加えて海外へも製品を輸出している。
同社ではベトナム国内の教育機関で長年衛生教育などを行っている。ドンナイ省のアマタ工業団地に自社工場を保有している。本社はホーチミン市。
出典:https://www.kao.com/vn/index.html
Rohto-Mentholatum Vietnam (ロートメンソレータムベトナム)
1996年設立。 日本の大手製薬会社(ロート製薬株式会社)のベトナム法人。南部のビンズオン省に自社工場があり、ホーチミン市及びハノイ市、ダナン市で自社店舗を展開している。
ベトナムでは主に「肌ラボ(肌ケア製品)」、「OXY」、「アクネス」、「サンプレイ(日焼け止め) などの製品を展開している。
同社では常に新しい製品の開発に取り組んでおり、美容及び健康用品の開発に加え、再生医療や健康食品などの新たな分野にも取り組んでいる。
同社のベトナム工場で製造された製品はベトナム市場に供給されると共に日本にも輸出されている。同社の製品は主にスーパーマーケットや化粧品店やECサイト等を通じてベトナム国内全土で販売されている。
出典:https://rohto.com.vn/
Shiseido (資生堂)
2009年設立。同社は日本最大手の化粧品メーカー(株式会社資生堂)のベトナム法人。1997年からベトナム国内の代理店を通じて「SHISEIDO」ブランドの製品を販売してきた。本社はホーチミン市。従業員は700名以上。
自社ブランドの店舗をハノイ及びハイフォン、ホーチミンで合計34店舗展開しており、ベトナムでは高級化粧品メーカーとして広く認知される。
同社の商品は、デパートやスーパーマーケット、化粧品販売店、 ECサイト(Shopee 、Lazada、Tiki等)で購入する事ができる。ベトナム国内では男性向け及び女性向けスキンケア用品、メイクアップ用品、香水等を提供している。
同社の製品は、ココナッツオイル、オリーブオイル、海藻などの自然由来成分等から生産されており、ベトナムでも安心安全な製品として認知されている。
出典:https://www.shiseido.com.vn/vi/Storelocator
Mandom Vietnam(マンダムベトナム)
2015年設立。日系化粧品会社(株式会社マンダム)のベトナム法人。
同社の主な事業はマンダムブランド(コスメ用品、スキンケア用品)の販売であり、特に男性向けのヘアワックスやフェイスシート、シェービングクリーム、フレグランス等を取り扱っている。本社はホーチミン市。
出典:https://gatsby.net.vn/
ベトナムの主要消費財メーカー5選〜外資系企業編〜
Procter & Gamble VietNam (プロクター&ギャンブルベトナム)
1995年設立。アメリカに本社を置く世界最大の一般消費財メーカー(P&G)のベトナム法人。本社はホーチミン市。従業員は500名以上。
ベトナム国内にある自社工場には最新設備を導入しており、ホーチミン市を中心にビジネスを展開しており、「SK-Ⅱ」や「MaxFactor」、「Olay」などのブランドの商品を販売している。
ベトナム国内の自社工場で生産された製品の30%以上がオーストラリアや日本、韓国、ヨーロッパ、インドなどに輸出されている。
同社はベトナムの一般消費財市場で2番目に大きな市場シェアを獲得しており、同社の年間売上は約7 兆VMD(2019年)である。
出典: https://vn.pg.com/
L’Oréal(ロレアル)
2007年設立。フランスに本社を置く世界最大の化粧品会社(L‘Oréal)のベトナム法人。ベトナム国内では4つの製品ラインで12ブランドを展開しており、全国の小売店やECサイト等で商品が販売されている。本社はホーチミン市。従業員は500名以上。
ベトナムで展開している4つのラインは、①富裕層向け(LANCÔME 、Yves Saint-Laurent 、Kiehl‘s 、shu uemura)、②一般消費者向け(GARNIER 、LOREAL PARIS 、 MAYBELLINE NEW YORK)、③プロ向けヘアケア用品(L’Oréal Professionnel Paris 、KERASTASE )、④薬用化粧品(VICHY、LA ROCHE-POSAY、 Skinceuticals)である。
同社の製品は主にLotte(韓国系)、ビッグC(タイ系)、Coopmart(ベトナム)などを含むスーパーマーケットやドラッグストア、ヘアサロン、大手ECサイト等を含む様々なチャンネルを通じて全国で販売されている。
同社の2019年の売上総利益率は75%を超えている。同社はベトナムの美容業界で創造性かつ革新的な企業になることを目標にしている。
出典: https://www.loreal.com/en/vietnam/
Unilever(ユニリーバ)
1995年設立。イギリス系の大手一般消費財メーカーのベトナム法人。同社はベトナムのスキンケアマーケットの有力企業で、30万店舗以上で製品が販売されており、3,500万人以上が同社の製品を利用している。従業員は1,600名以上。本社はホーチミン市。
同社はハノイ市やホーチミン市、ドンナイ省に自社工場を持っている。ベトナム国内では「Pond‘s」や「Vaseline」、「 Hazeline 」など幅広いスキンケア製品を販売している。
また、同社の長年の実績などがベトナム政府に評価され、2000年、2005年、2010年に表彰を受けた。また、4年連続(2016年〜2019年)でベトナム政府が選ぶ「最も持続可能な企業TOP10」を受賞している。
出典: https://www.unilever.com.vn/our-company/
The Bodyshop Vietnam(ザボディショップベトナム)
2009年設立。同社はイギリス発の自然派消費財メーカー(ザ・ボディショップ)のベトナム法人。本社はホーチミン市。同社の主な顧客層は15歳~60歳までの女性である。
ベトナム国内で39店舗を展開している。店舗では約1,000以上の製品を提供している。主な製品としては、ボディケア用品、フェイスケア用品、ヘアケア用品、その他の製品等がある。
同社の製品は、自然由来の材料で作られており、動物実験も行われていない。また、パラベンや着色料等も含まれていない。
同社の製品は、あらゆる年齢及び所得の顧客のニーズに対応しており、ベトナム国内では店舗及びSNS、大手ECサイト等で注文できる。
2021年10月、ベトナムで最初の「リフィルステーション」を設立。これまで、世界中に3000を超える店舗を所有した。
出典: https://www.thebodyshop.com.vn/aboutus-landing
Innisfree Vietnam(イニスフリーベトナム)
2016年ベトナム進出。韓国系の化粧品メーカーグループ(AmorePacific)傘下の化粧品ブランド。ベトナム法人の本社はハノイ市。
同ブランドでは、フレッシュグリーンティーウォーターテクノロジー、ポリマー技術等の環境に配慮した様々な技術を開発、導入している。同社の製品は、天然由来の成分や環境に優しいパッケージで、使いやすく、リサイクルもしやすく作られている。
同社の製品は、あらゆる年齢及び所得の顧客のニーズに対応しており、ベトナム国内では店舗及びSNS、大手ECサイト等で注文できる。
同ブランドはホーチミン市やハノイ市、ダナン市、ハイフォン市、ニャチャン市、ビンズオン市で21店舗を展開しており、特に若者から高い支持を受けている。
出典: https://www.innisfree.vn/