今回は、フィリピンの主要消費財メーカーに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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フィリピンの主要消費財メーカー5選〜ローカル企業編〜
SkinPotions Cosmetique Asia Corp(スキンポーション・コスメティック)
2001年に設立されたSkinPotions Cosmetique Asia Corporationは、30年以上の化粧品小売の経験を持つ創設者であるAlexander S.Co氏によって設立された。同社は、化粧品業界での最初のベンチャーである、主力ブランドであるSilka PapayaSoapの導入から始まる。
サニタリートイレタリー用品としては、BIOGENICのブランドでアルコール系の製品を販売している。メインの化粧品に加えて、近年ポートフォリオに新しいカテゴリーである生体アルコールを導入した。同社は、2022年現在も消費者のニーズに対応する製品を継続的に革新および開発している。
フィリピンの大手FMCG企業であり、高品質で手頃な価格の製品で日常生活用品を製造・販売している。生体アルコールは、毎日のあらゆる用途に使用できる完全な消毒剤、滅菌剤、クレンザー、および一般的な消毒剤である。Silka Papaya Soapが主力ブランド、企業規模:社員数700名以上、売上規模約115億円
出典:https://www.cosmetiqueasia.com/、https://bit.ly/3JJIr1h
SCSC Philippineses(SCSC フィリピン)
2004年設立のSCSC Philippinesesは、自動アルコールディスペンサー、ハンドサニタイザーディスペンサー、消毒液などの業務用の洗面所衛生製品を提供している。同社は、高品質でコスパに優れ、環境に優しい製品サービスを提供するトイレタリー部門のB TO B企業である。衛生のニーズに特化したワンストップショップを運営している。
SCSCフィリピンの製品は、自動・手動ディスペンサー・液体消耗品・ハンドドライヤー・ドリップ・サニタリー製品・トイレットペーパーなどの業務用スペース向けの製品を販売している。SCSCフィリピンの所有者であり創設者であるSheila Bagusは、害虫駆除、衛生、衛生サービスの先駆者である国際企業に所属しキャリアをスタートさせ、その後起業した。
国際企業との提携から10年後、バグース氏は、より優れたソリューションと、より高品質でより安全な環境に優しい製品を提供することでフィリピン国内で認知されるようになった。洗面所サービスを扱う同社の専門知識は、施設のさまざまな洗面所の問題に対する完璧なソリューションを開発するのに役立ち、現在の地位を確立した。
出典:http://scscphilippines.com/
BEVI Beauty Elements Ventures Inc.(BEVIビューティ エレメンツ ベンチャーズ)
2006年に設立されたBEVI Beauty Elements Ventures Inc.のメイン事業は、美容およびスキンケア会社である。フィリピン市場で日本のコウジ技術に触発され、最初にコウジ酸の商業利用をフィリピンで導入し、高品質の天然成分を配合したさまざまな効果的な製品を開発した。
現在、BEViには、スキンケア以外のさまざまなカテゴリに対応するブランドがある。ベーシックな美白からプレミアムな美白まで、ポートフォリオはさらにアンチエイジング、ブライトニング、アンチニキビ、男性用グルーミング、ナチュラル、デオドラント、抗菌、アロマテラピーにまで拡大している。トイレサニタリー分野では、デフェンシルブランドのイソプロピルアルコールがある。(アンチバクテリア製品)
企業規模:ラグナ州サンパブロに6ヘクタールの製造施設を所有し、500人以上の従業員に雇用を提供している。
出典:https://www.bevi.com.ph/
MEGA SOFT HYGIENIC PRODUCTS, INC.(メガソフトハイジェニック・プロダクツ)
1998年の設立のMEGA SOFT HYGIENIC PRODUCTS INC.は、22年以上にわたって衛生製品のマーケットリーダーとなっている。2003年、MEGA SOFTは香港市場に参入、MEGA SOFT(HONG KONG)HYGIENIC PRODUCTS を設立し、MEGASOFTグループのグローバル展開を積極的に開始した。
MEGA SOFTグループには、CHIKOOL、TWINS、LAMPEIN、SISTERS、CECILLE、TRANSCEND、GRANDなどの有名なグローバル衛生ブランドが数多くある。2007年、中国での販売と市場カバレッジの拡大し、MEGASOFT(FUJIAN)HYGIENE PRODUCTS COを設立した。
企業規模:現在までに中国国内市場の急速な拡大に伴い、3段階を経て総床面積7万6千平方メート、合計28の生産ラインによるベビー用紙おむつ、ベビーパンツ、大人用おむつ、サニタリーナプキン、パンティラインの製造を行っている。総投資額は3億4000万人民元で、年間生産額は20億人民元を超えている。市場としてアフリカ、アジア、ヨーロッパ、北米の50か国以上に拡販している。
出典:http://en.cnmegasoft.com/intro/3.html
Lamoiyan Corporation(ラモイヤン・コーポレーション)
1988年設立のLamoiyan Corporationは、フィリピンが100%所有する化学薬品および化学製品の製造会社であり、ローカル系の歯磨き粉ブランド企業である。ペースト状の食器用洗剤Dazzなども知名度が高くフィリピン国内の量販店に必ず置いてある。同社は、世界クラスの品質でありながら手頃な価格の製品として信頼がある。
製品:Dazzとともに知名度の高いブランドにHapeeがあり、同社の製品は、中国、ベトナム、カンボジア、ブルネイ、パプアニューギニアおよび中東などへ海外輸出を果たしている。一方フィリピンで人気スポーツであるバスケットチームHapee Fresh Fightersとしても有名である。
業界分野では、多国籍の大手企業がすでにフィリピンに進出している中で、国産として独自にラミネートチューブの歯磨き粉を開発した。ラモンイヤンの社会的業績が認められ、フィリピン工科大学から技術管理の哲学の名誉医師を授与された。企業規模:売上単位の具体的なデータは無いが数十億円レベル、従業員数はミニマム700名以上の企業分類にある。
出典:https://www.facebook.com/LamoiyanCorporation、https://bit.ly/3p6z7gk
フィリピンの主要消費財メーカー3選〜日系企業編〜
Pilipinas Kao,Inc.(花王)
Pilipinas Kao,Inc.(PKI)は、1979年に操業、ココナッツオイルから高品質の生分解性化学製品を国内外に供給。ピリピナス花王は、ジャサーンミサミスのオリエンタルエコゾーンで油脂化学製造施設を運営している。高純度のシングルカット脂肪アルコール、精製グリセリン、第三級アミンなどの高付加価値製品を製造している。化粧品、シャンプー、歯磨き粉、医薬品、工業用、家庭用洗剤、乳化剤、添加剤、および農薬製品の製造用材料である。
PKIは、花王株式会社の子会社で、花王の成長するグローバルネットワークには、フィリピンを含む世界25か国の関連会社と子会社が含まれる。現在、花王は、石鹸や洗剤、化粧品など、清潔さ、健康、美容を推進することで消費者の生活に貢献する日常生活用品の大手メーカーとしてトイレタリー・サニタリー製品も販売している。
1979年、国内に天然アルコールを生産するフィリピン花王工場を設立した。特にシャンプー・リンス/ハイター・バブ・マジックリンなどトイレタリ―ブランドも保有する。企業規模:2021年12月期売上1兆4,188億円、社員数:8,112名、フィリピン花王社員数185名。
出典:https://chemical.kao.com/ph/、https://www.kao.com/jp/
kobayashi pharmaceutical (singapore) pte. ltd.(小林製薬シンガポール・フィリピン支店)
小林製薬は、化粧品のほか、シャンプーなどのトイレタリー製品も含めて化粧品発想で開発するセルフブランド群を活用している。フィリピンでは、量販店、ドラッグストア、コンビニエンスストアなどを通じ、優れた商品を手頃な価格で提供する。kobayashi pharmaceutical (singapore) pte. ltd.がフィリピン支店を設け、フィリピン市場にマーケティング及び製品を提供。
発熱時の『熱さまシート』を主力商品としてフィリピン国内展開して、知名度は上がっている。その他のトイレタリー製品の普及度や知名度はまだ低いといえる。フィリピンでの小売店は、Mercury Drugなどのドラッグストア、SMやRobinsonsなどのスーパーマーケットで販売している。
企業規模:小林製薬株式会社、設立1919年8月22日、資本金34億5千万円、社員数 連結 3,451人 単体 1,607人、主な事業 医薬品、医薬部外品、芳香剤、衛生材料などの製造販売を行う製造販売事業。
出典:https://kobayashi.com.sg/about_us/、https://www.kobayashi.co.jp/corporate/group/、https://bit.ly/3v4PIoo
UNICHARM (PHILIPPINES)CORP.(ユニ・チャーム フィリピン)
1984年に、ユニ・チャームの海外展開はスタートした。1990年代はアジアを中心に進出し、現在は海外現地法人35社を配し、日本で培った商品開発力やマーケティング力を海外に展開し、東アジア・東南アジア・オセアニア・中東諸国、北アフリカなど世界80以上の国・地域で紙オムツや生理用品などを提供している。
背品分野:①ベビー・チャイルドケア事業(おむつなど)②フェミニンケア事業Sofyサニタリー製品は、東アジアと東南アジア(一部の地域を除く)でグローバルブランドとして提供。③ヘルスケア事業は日本同様に高齢化が急速に進む台湾やタイでも、失禁ケア商品を提供。どの分野もトイレタリーと関連する技術を保有している(特にパンツタイプ失禁・生理用品など)④クリーン&フレッシュビジネスの①〜④の4事業を提供している。
フィリピン法人本社は、マニラマカティにあり、ヘルスケアおよびパーソナルケアストア業界で本社同様の事業を行っている。製品については、ユニチャームタイより、輸入供給されている。企業規模:設立1961年2月10日、資本金15,993百万円、社員数グループ合計16,304名(2019年12月)売上規模:2021年12月7,827億円
出典:https://bit.ly/3hcnlwh、https://finance.yahoo.co.jp/quote/8113.T、https://www.unicharm.co.jp/ja/home.html
フィリピンの主要消費財メーカー6選〜外資系企業編〜
Unilever Philippines (ユニリーバ・フィリピン)
Unileverは、1883年からSunlight Soapが発売される。Dove、Knorr、Surfなどの愛されている400を超える家庭用ブランドを製造および販売している。Unilever Philippinesは、フィリピンでほぼ100年の歴史を持ち、持続可能性に基づいて構築された本社ビジネスを支持している。アジアのトップグリーン企業の1つとしてAsia Corporate Excellence&Sustainability Awards、2018年に年間最優秀CSR企業として表彰を受ける。
Unilever Philippinesは、オランダとイギリスに本拠を置く世界有数の一般消費財メーカーの子会社で、トイレタリー会社としてフィリピンで地位を確立した。フィリピンの10家族のうち9家族がユニリーバの製品を利用している。
企業規模:世界中で149,000人の従業員、190か国以上で400以上のブランド名を持つグローバル企業。グループ売上:510億ユーロ 2020年には新興市場で58%2,500万の小売業者をグローバルネットワークを構成している。J&Jは、2021年の年間売上高に関するガイダンスを928億ドルから933億ドルに引き上げた。筆頭株主は、320万株のアレックス・ゴルスキー会長。
出典: https://www.unilever.com.ph/
Johnson & Johnson Philippines(ジョンソン&ジョンソン・フィリピン)
Johnson&Johnson Family of Companies(米国本社)は、120年以上にわたり、人々に3分野にわたる製品の提供を行っている。サニタリー・トイレタリーを含む一般の顧客向け製品を世界中の10億人に提供している。その他医療製品:医薬品の3つのカテゴリー世界トップ企業の1つである。世界第6位の消費者向け健康企業であり、且つ世界最大最も多様な医療機器および診断会社となった。
フィリピン国内では、大手ドラッグストア・コンビニ・スーパーマーケット・大手モール・各メンバ―制クラブ・有名ホテル・オンラインなどの量販店を含む流通経路で小売りを行っている。一方で、世界第5位の生物製剤企業であるため、今回のパンデミックでのワクチンは、フィリピンで最も人気がある。
企業規模:60か国に250以上の事業会社があり、約116,000人を雇用している。グループ売上:852億USD(2020年12月)、938億ドル(2021年12月)10.4%の成長をみた。
出典: https://www.jnj.com.ph/、https://www.jnj.com.ph/products
P&G Philippines(P&Gフィリピン)
P&Gフィリピンは、極東におけるP&Gの最初の国際的プレゼンスである。P&Gは80年以上前にフィリピンで事業を開始し、フィリピン法人は世界で3番目に古いP&G子会社である。1908年に、2人のアメリカ人の元兵士が、キャンドルと石鹸の製品を製造するマニラリファイニングカンパニーという名前でパートナーシップを結び始まったものである。
1913年に、フィリピンP&Gが設立され、フィリピン製造会社(PMC)に変更した。1935年、P&GはPMCの買収により国際的なプレゼンスを拡大する。P&Gは、Tide、Rejoice、Downyなどの革新的なブランド(100種類)で、市場をリードする消費財メーカーとして、世界のトップ企業となる。
同社は、5つのセグメントを通じて事業を展開している。ビューティ、グルーミング、ヘルスケア、ファブリック&ホームケア、ベビー&フェミニン&ファミリーケア製品を、フィリピン国内の量販店、食料品店、ドラッグストア、百貨店、流通業者、卸売業者、ベビー用品店、美容専門店、Eコマース、高頻度店舗、薬局、電気店、専門チャンネルを通じて製品を販売している。企業規模:2021年101,000名、売上2019年677億ドル、2020年710億ドル、7 2021年761億ドル、2022年見込み796億ドルである。
出典: https://www.pgcareers.com/location-Philippines、https://ph.pg.com/、https://ph.pg.com/who-we-are/、https://www.reuters.com/companies/PG
Colgate-Palmolive Philippines(コルゲート-パルモリブ・フィリピン)
1949年に設立のColgate Palmolive Philippines Incは、Colgate-Palmolive Co.の子会社として運営されており、家庭用製品の製造、マーケティング、および流通を行っている。同社はフィリピンのマカティ市に拠点を置く外資系(米国)トレイタリー会社である。歯磨き粉を主力とするコルゲートブランドはフィリピンで広く普及しどこの小売店にも置いている。
フィリピンの事業内容は、医薬品および薬剤師雑貨卸売業者業界の一部として登録されている。親会社であるColgate-Palmoliveが製造する一連の製品は、米国から発送される。その製品群は、食器用洗剤のほか、シャンプー、ヘアコンディショナー、ボディウォッシュ、石鹸、液体ハンドウォッシュなどのパーソナルケア製品が含まれる。
企業規模:グループのマーケットシェアは世界1位、Colgate-Palmoliveは世界中で34,200人を雇用している。164.71BUSD(2020年) 156.93BUSD(2019年) 155.44BUSD(2018年)2022年2月現在の投資家向け発表データより。
出典: https://www.colgate.com/en-ph、https://www.colgatepalmolive.ph/contact-us、https://bit.ly/3BMXRPS
Beiersdorf Philippines (バイヤスドルフ・フィリピン )
バイヤスドルフの歴史は、ドイツで1882年から始まる。フィリピン法人は、比較的小規模で、現在32人の従業員で、2000年初頭からBeiersdorfシンガポールの傘下で活動し、2014年にアフィリエイトとなる。親会社は、ドイツのBeiersdorf AGは、パーソナルケア製品と感圧接着剤を製造および販売しているドイツの多国籍企業である。トイレタリー及びコスメティック製品の製造販売している。
ブランドには、Elastoplast、Eucerin(Aquaphorのメーカー)、Labello、La Prairie、Nivea、Tesa SE 、Coppertoneなどがある。株式上場されており、Beiersdorf AGドイツ法人の株式の50.49 %を直接所有しているMaxingvest AG によって管理されている。製品:有名な製品は1963年に発売されたニベアブランドや8×4がある。
グループ企業:maxingvest Groupは、maxingvestagはTchiboGmbHの100%の株式を保有し、Beiersdorf AGの議決権の50%以上を支配している。売上:2020会計年度に10,158百万ユーロの売上、前年度(10,771百万ユーロ)から4%減少した。160ヵ国関連会社に20,306人の従業員。
出典: https://www.beiersdorf.com、https://bit.ly/3p4xIqw、https://bit.ly/3h50MKc
Wipro Enterprises,「Splash Corp・Hygienix」(スプラッシュコーポレーション・ハイジエニクス)
スプラッシュコーポレーション(SPH)の歴史は複雑で、1985年設立以来いくつかの事業の変革を為してきた。パーソナルケア製品等も製造しているが、トイレタリー用品としては、インド外資に2019年に買収されたSplashの関連会社HygieniX社が製造するブランドを世界に販売している。
Splash Corp及びHygienix社の両社は、ともにインドを拠点とする企業のWipro Consumer Careの子会社となっている。買収後もSplash Corpの創業者であるRolandoが残り、フィリピン国内の製造を管理している。同社は、パーソナルケア及びトイレ日用品業界の主要なフィリピン企業の1つであるが外資となった。また、Hygienixブランドは、中東、香港、シンガポール、台湾、中国で石鹸、ハンドスプレー、ハンドジェルの販売を開始し、好評を博している。
関連会社のHygienixは、世界中で特許および特許出願の大規模なポートフォリオを保持している。企業規模:石鹸、洗浄剤、トイレタリ―用品の製造分野で、Splash Corpの売上は2019年で8000万ドルである。本社WIPROの売上規模は、1067.49億ルピア1643億円(2020年3月期)、1142.22億ルピア1758億円(2021年3月期)
出典: https://wiproenterprises.com/annual-report/、https://bit.ly/36lCppj、https://bit.ly/36s9srY、https://bit.ly/3sN0DQM