今回は、シンガポールの主要酒類製造メーカーに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて10社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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シンガポールの主要酒類製造メーカー5選〜ローカル企業編〜
金門酒廠實業股份有限公司(キンメンカオリャンリキュール)
金門県の政府に属する公営事業のために1998年2月16日に設立された。KKLという略称がある。
台湾を代表する台灣高粱酒は、コンビニでも販売され、国民に親しまれている。また中国大陸市場やグローバルマーケットにも積極的に展開している。
常に高品質で、添加物を含まず純天然醸造しているのが特徴である。
ベルギーのブリュッセルで開催された2021年のモンドセレクションで優勝し、一挙に8個の金賞と1個の特別金賞を獲得した。
出典:https://www.kkl.com.tw/tc/index.aspx
臺灣菸酒股份有限公司(TTL)
タバコと酒類を製造・販売するメーカーであるが、加工食品も多く手がける。1901年に大日本帝国台湾総督府によって設立され、現在も国営企業である。財政部が100%持ち株で、臺北市中正區に本部を置いている。
同社の有名な商品は、紅標米酒、台灣啤酒、長壽菸、台酒花雕雞麵、紅麴餅乾、台酒花雕東坡肉麵である。
2021年11月にはイギリスのInternational Beer ChallengeにてWOLF BEER少年狼啤酒や台啤特釀 · 日慕IGAなど6つの商品が受賞されている。
出典:https://www.ttl.com.tw
統一企業股份有限公司(ユニプレジデント)
傘下にセブンイレブンを持ち、台湾の食品製造・食品加工・流通・小売などのグループ企業であり統一グループの中核企業。インスタント麺の製造からスタートした会社で、現在も多くの加工食品を製造する。
台湾国内の食品関連企業・流通企業では最大手。総本部を台南市永康区に置いている。
1987年12月28日に台湾證券交易所に上場、証券コードは1216。中華職棒の統一ライオンズを保有している。2021年10月には、動物実験を禁止とする企業リストに加入した。
出典:https://www.uni-president.com.tw
黑松股份有限公司(ヘイソン)
台湾の大手飲料メーカー。炭酸飲料、お茶、コーヒー、ジュースなど幅広く扱う。日本統治時代の1925年に設立された。台湾と中国大陸どちらにも運営拠点がある。
代表商品は1950年に販売開始した「黑松沙士」と、スポーツ飲料「FIN」などがある。最近では日本のCHOYA梅酒の輸入販売も行っている。
2022年1月には、新たな取り組みとして台北市立動物園と協力してARインタラクティブゲーム「AnimalArena」ができる自販機をスタート。ゲームをすることでドリンクの割引券やニンテンドースイッチなど高級なプレゼントをゲットできる。
出典:https://www.heysong.com.tw
愛之味股份有限公司(アイノアジ)
中南部の嘉義県に本社を置く中堅飲料メーカー。50年近くの歴史を持つ。
主力商品は「分解茶」「黒豆水」などの健康系ドリンク。
愛之味グループの傘下にある中央健康科學研究所では、修士号と博士号を取得している人材及び世界レベルの検査設備を揃えている。
愛之味グループは国内の業績を倍増させただけでなく、中国北京企業グループおよび世界トップ10のビールブランドの1つである「燕京啤酒」と協力してきた。近年では、中国で有名な商標である「漳州片仔癀、東阿阿膠」(中国最大の投資保有グループである華潤公司の子会社)との戦略的パートナーにもなっている。
出典:https://www.agv.com.tw
シンガポールの主要酒類製造メーカー3選〜日系企業編〜
Suntory(台灣三得利股份有限公司)(サントリー)
日本の大手飲料メーカー。1994年にウイスキーの輸入を台湾で開始し、2003年に支店を設立。様々なウイスキーやワイン、リキュールなどを販売をメインとしているが、清涼飲料水でも地位を築いている。
最近ではサプリや石鹸、サポーターなど健康面での販売にも力をいれている。
日本のサントリーホールディングス株式会社の創業は1899年2月で、大阪府大阪市に本部を置いている。健康食品、化粧品事業、外食、中食事業なども展開している。
出典:https://suntory.com.tw/suntory/
Asahi(臺灣朝日啤酒股份有限公司)(アサヒビール)
日本の大手飲料メーカー。台湾法人は2017年8月14日に設立された。
台湾では、日本ASAHI SUPER DRYビール、イタリアPERONI NASTRO AZZURROビール、チェコのPILSNER URQUELLビール、KOZEL DARK BEER、カルピスサワー、フルーツサワーなどの商品を輸入販売している。
日本のアサヒビール株式会社は、日本の大手ビールメーカーで、アサヒグループホールディングス株式会社傘下の子会社。
2020年にAB InBevオーストラリア事業を買収し、Asahi International Limitedを設立している。
出典:https://www.asahibeer.tw
日本酒造組合中央會(ニホンシュゾウクミアイチュウオウカイ)
全国各地の地酒協会と醸造協会で構成されており、メンバー間の緊密な交流と相互協力により、さまざまな場所で安定した酒類事業と健全な発展に必要な事業を行っている。
本部は東京都港区にあり、昭和28年12月に設立され長い歴史がある。
ホームページでは、各言語で日本酒、焼酎、泡盛の紹介と、日本の各地域のお酒の紹介を行っている。
出典:https://www.japansake.or.jp/sake/JSS/index_ztcn.html
シンガポールの主要酒類製造メーカー2選〜外資系企業編〜
香港商樂事會酒業有限公司台灣分公司(ダイレクトワイン)
英国に本社を置くDirectWines Limited( “DW”)は、1969年に設立された世界最大のワイン会社。台湾の現地法人は台北市內湖區にあり、2014年に設立された。従業員数は25人。
英国、米国、スイス、ドイツ、オーストラリア、インド、香港の100万人を超える顧客に、年間6,000万本(500万ケース)以上のボトルを提供している。フランスと南オーストラリアにブドウ園とブティックワイナリーがある。
出典: http://www.directwines.com.tw/
荷蘭商海尼根股份有限公司台灣分公司(ハイネケン)
オランダのハイネケンとアムステルを主軸とするグループ会社。ヨーロッパ及びアジアを中心に強力な支店網を持ち、世界有数のビール製造メーカー。グループではビール総生産量、総輸出量は1位。総売上は世界2位。
140年以上の歴史があり、毎日2500万本以上のハイネケン瓶ビールを生産して192カ国に供給している。世界中の85,000人が従事している。台湾の現地法人は台北市信義區にあり、従業員数は170人。
水資源の保護、CO2排出量の削減、サステナブルな原料の調達方法など持続的成長に取り組んでおり、オランダの都市、デンボッシュ(Den Bosch)にあるハイネケンの醸造所では、2019年に敷地内に世界最大のソーラーパネル・パークを設置。オーストリアには、100%再生可能エネルギーに取り組んでいる醸造所が、現在2ヶ所ある。
出典: https://www.heineken.com/tw/zh/home
2017年よりシンガポール在住の日本人。元客室乗務員。大学ではマーケティングと経済を学び、卒業後は海外での生活と旅行を重ね、さまざまな国の文化や人々、食に関する豊富な知識を身につける。シンガポール人の旦那との結婚を機にシンガポールに移住し、現地で就労。現在はライター業と翻訳業を行っている。