今回は、タイの主要旅行会社に焦点を当て、ローカル・日系合わせて14社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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タイの主要旅行会社8選〜ローカル企業編〜
Diethelm Travel (Thailand) Co., Ltd. (ディーテルム・トラベル・タイランド)
1957年にスイス航空の正規代理店としてバンコクで創業したローカル系の旅行代理店。海外からタイへのインバウンド観光客を主なターゲットとし、パッケージツアー、ホテル、航空券の手配のサポートを行っている。提供していツアーは約8,000種類近くに上り、家族旅行や新婚旅行、ビーチ、クルーズ、ローカル旅行、各地の伝統文化に触れる旅など、様々な目的や行き先に対応したツアーを提供している。また、1991年にラオスに進出したことをきっかけに、現在ではカンボジア、ミャンマー、ブータン、スリランカ、シンガポールなども含めアジアの計13か国でサービスを提供している。
2020年度の売上高は前年比58%減の223百万バーツ、純損益は84百万バーツの赤字であった。
出典:https://www.diethelmtravel.com/
Charal Business Chiangmai Group (1991) Co., Ltd. (チャラル・ビジネス・チェンマイ・グループ)
1974年にタイの北部チェンマイでIndra Tour Co., Ltd.という名称で創業した旅行代理店。1991年より現在の社名となっっている。航空券や鉄道チケット、パッケージツアーを取り扱っている。特に航空券の代理手配に力を入れており、全日空(ANA)、シンガポール航空、カタール航空、オマーン航空などと提携してタイ発着の航空券を割引付きのプロモーション価格で販売している。現在は自社ウェブサイト上で血中酸素濃度計やアルコール除菌スプレーなどの新型コロナウイルス対策用品も販売している。
2020年度の売上高は前年比83%減の1,365百万バーツ、純利益は前年比84%減の75百万バーツであった。
出典:https://www.charalfares.com/
Young Tour Co., Ltd. (ヤング・ツアー)
1979年に創業したローカル系の旅行代理店。タイ人のアウトバウンド観光客向けに、ASEANの近隣諸国をはじめ、日本、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアへの様々な航空券、パッケージツアーの手配をサ行っている。また、インバウンド観光客に対してはNS Travel & Toursという社名で、タイおよびミャンマー、カンボジアへの航空券手配やパッケージツアーの紹介を行っている。スタッフは英語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語などにも対応しており、世界各国からの観光客への対応が可能な体制を整えている。
2020年度の売上高は前年64%減の55百万バーツ、純損益は0.3百万バーツの赤字であった。
出典:https://www.nstravel.com/
Go Thailand Tour Co., Ltd. (ゴー・タイランド・ツアー)
1988年に創業したローカル系の旅行代理店。主にヨーロッパなどの海外からタイへのインバウンド観光客を対象とし、タイ国内のホテル予約やパッケージツアーの紹介を行っている。ツアーはActive、Cultural、Naturalの3つのカテゴリーに分類してあり、観光客の様々な希望に対応することができる。Activeツアーでは森の中のサイクリング、ジップライン、カヌーツアーなど、Culturalツアーでは寺院巡り、ローカル市場巡り、タイの伝統料理など、Naturalツアーでは自然公園散策、川下り、離島へのボートツアーなどが提供されている。公式サイトは英語、ドイツ語、スペイン語に対応している。
2020年度の売上高は前年66%減の126百万バーツ、純損益は5.9百万バーツの赤字であった。
出典:https://www.gothailandtours.com/
G.M. Tour & Travel Co., Ltd. (ジーエム・ツアー・アンド・トラベル)
1988年に創業したローカル系の旅行代理店。オンラインをベースに、観光客とツアー会社を繋ぐ役割をしている。取り扱いサービスは航空券、ホテル、旅行保険、ビザ申請代行などがある。提携航空会社は130社以上、ホテルは75,000軒以上である。ビザ申請はアメリカ、ヨーロッパ、中国、インド、イギリスに対応している。各サービスは予約からチケット発行、発行後の変更やキャンセルまでサポートしており、またグループでの旅行にも対応している。スタッフは65人以上が在籍し、各スタッフの旅行業界での経験は平均で18年以上である。経験豊富なスタッフが多数在籍していることによる万全のサポート体制を強みとしている。
2020年度の売上高は前年74%減の50百万バーツ、純損益は36百万バーツの赤字であった。
出典:https://th.gmtour.com/
Avenue Inter Travel Group Co., Ltd. (アベニュー・インター・トラベル・グループ)
1999年に創業したローカル系の旅行代理店。タイ人のアウトバウンド観光客向けに海外へのパッケージツアーを紹介している。特に力を入れているのがヨーロッパ旅行で、スペインやスイス、フランス、イタリアなど、タイ人に人気の目的地の5-10日間のツアーの案件が多い。日本や韓国などのアジア地域も取り扱っているが、現在は新型コロナウイルスの影響で観光客の受け入れを行っていない国も多く、これらの国へのツアーの予約はできなくなっている。また、海外旅行に加えて北部チェンマイや南部プーケットへの国内旅行や、バンコクのチャオプラヤ川クルーズの手配も行っている。
2020年度の売上高は前年比92%減の7.7百万バーツ、純損益は1.6百万バーツの赤字であった。
出典:https://www.avenue.co.th/
Nidnoi Travel Co., Ltd. (ニッドノイ・トラベル)
2015年に創業したローカル系の旅行代理店。タイ人の観光客向けに、国内および海外へのパッケージツアー、航空券手配、グループツアー手配、会議や遠足ツアー手配、ビザ申請代行、ホテル予約、バスや鉄道チケット予約などのサービスを展開している。海外旅行ではベトナム、韓国、トルコ、シンガポールなど、国内旅行では東部パタヤ、南部フアヒン、北部チェンマイといった人気の旅行先へのパッケージツアーを手軽な価格で提供する。予約は公式サイト上のオンラインで完結するが、24時間のサポート体制をとっておりチケット発行後のアフターサービスにも注力している。
2020年度の売上高は前年62%減の6.0百万バーツ、純利益は前年比71%減の301千バーツであった。
出典:https://www.nidnoitravel.com/
Marwin Tours (Asia) Co., Ltd. (マーウィン・ツアーズ・アジア)
2015年に創業したローカル系の旅行代理店。主にインバウンド観光客向けのタイ国内観光パッケージツアー、ホテル予約、航空券手配などのサービスを行う。また、ラオス、ミャンマー、カンボジア、ベトナムといった周辺諸国への旅行にも対応する。一方でアウトバウンド観光客向けに日本、台湾、アメリカ、イギリスといった旅行先のパッケージツアーの紹介も行っている。さらにこれらの通常のパッケージツアーだけでなく、スポーツプログラムやゴルフパッケージ、ハネムーンパッケージ、バイクツアーなど、観光客の様々な希望に対応できる商品を展開している。
2020年度の売上高は前年92%減の2.9百万バーツ、純損益は2.6百万バーツの赤字であった。
出典:http://marwintours.com/wp/
タイの主要旅行会社6選〜日系企業編〜
JTB (Thailand) Ltd. (ジェーティービー・タイランド)
日系の旅行代理店大手、JTBのタイ拠点。タイでは1990年に設立された。世界38か国と地域に存在するJTBの海外拠点の一つとして、タイへのインバウンド観光客を対象とした代理店サービスを行う。具体的にはパッケージツアー、航空券手配、ホテル予約、空港からの送迎などを行っている。現在、新型コロナウイルス対策としてタイで行われているTest&Goに対応したホテルの予約・送迎や、タイから日本へ帰国する人向けのPCR検査キット予約代行サービスなども行っている。さらに、空気清浄機やマスク、健康食品、パーソナルケア製品などの販売も行う。
2020年度の売上高は前年比76%減の171百万バーツ、純損益は132百万バーツの赤字であった。
出典:https://th-jp.jtbtrip.com/
H.I.S. Tours Co., Ltd. (エイチ・アイ・エス・ツアーズ)
日系の旅行代理店大手、HISのタイ拠点。タイでは1997年に設立された。タイへのインバウンド観光客を中心に、パッケージツアー、航空券手配、ホテル予約などのサービスを提供する。拠点はバンコク・パタヤ・シラチャー・チェンマイ・チェンライ・ピサヌロークに存在し、各地で日本人および外国人観光客のサポートを行っている。また富裕層向けのタイ長期滞在ビザ「タイランドエリート」の正規販売代理店として同ビザの取得サポートも行う。さらに自社スキンケア製品Tavieや、アイリスオーヤマの家電、西松屋のベビー用品などの商品販売も手掛けている。
2020年度の売上高は前年比42%減の782百万バーツ、純損益は215百万バーツの赤字であった。
出典:https://www.his-bkk.com/
Shindai Co., Ltd. (シンダイ)
1968年に創業した日系の旅行代理店。会社名は、設立当初からタイーラオスまで往復で寝台バス(スリーピングバス)サービスを提供したことに由来する。現在はタイ国内および海外パッケージツアー、航空券手配、タイ国内ホテル予約などを行っている。また、これら旅行代理店サービスに加え、グルーブ会社のShindai Consulting Co., Ltd.にて、タイに入国・滞在するための各種ビザ取得サポートや、会社設立・登記、事業ライセンス取得、会計・税務サービスといったビジネスに関するコンサルティングも行う。拠点はバンコクに2か所、東部シラチャに1か所、東京に事務所が1か所存在する。
2020年度の売上高は前年比71%減の47百万バーツ、純損益は32百万バーツの赤字であった。
出典:https://www.shindai.co.th/
Atlas Trading & Property Co., Ltd. (アトラス・トレーディング・アンド・プロパティ)
1999年に創業した日系の旅行代理店。主に日本人向けの有料の会員制カード、クラブタイランドカードを発行している。同カード会員向けにタイのゴルフ場予約や、パッケージツアー予約、航空券手配、国内ホテル予約、空港への送迎サービスなどを提供している。クラブタイランドカード所持者はこれら加盟店でのサービスを優待料金で利用できる。会員カードは滞在期間に応じて1か月~3年の有効期間の種類を選べるほか、イオンカードと提携したクレジットカード機能付きカード、主に退職者がタイに長期滞在できるリタイヤメントビザの特典がついたカードも提供している。拠点はバンコクと東部シラチャに1か所ずつが存在。これまでの会員数は15,000人以上にのぼる。
売上高、利益などの情報なし。
出典:https://www.thailandcard.com/?lang=en
APEX (Thailand) Co., Ltd. (エーペックス・タイランド)
日系の旅行代理店、エーペックスインターナショナルのタイ拠点。タイでは1991年に設立された。日本人およびタイ人のアウトバウンド観光客向け、またタイへのインバウンド観光客向けにパッケージツアーや航空券手配、ホテル予約、ビザ申請代行などのサポートを行う。またレジャー目的の旅行以外にも、学校や自治体、その他団体の教育旅行やMICEの手配、日本からタイ含め東南アジア地域に進出を検討している企業への海外進出コンサルティングサービスを行っている。エーペックスインターナショナルはタイ以外にもカンボジア、ラオス、中国などアジア計7か国に拠点を持ち、また15か国に渡る提携会社とのネットワークによって、豊富なマーケット情報を持つことが強み。
2020年度の売上高は前年比85%減の20百万バーツ、純損益は24百万バーツの赤字であった。
出典:https://www.apex-asia.co.jp/
Panda Travel Agency Ltd. (パンダ・トラベル・エージェンシー)
日系の旅行代理店、パンダトラベルエージェンシーのタイ拠点。本社は香港にあり、タイでは1986年に設立された。タイ国内でのオプショナルツアー「Panda Bus」の運行を中心に、食事やスパの割引予約、車・ガイド貸し切り、パッケージツアーなどの企画・運営を行う。各拠点に日本語が話せるトラベルコンシェルジュが常駐し、また同社のツアーは問い合わせから申し込み、ツアー催行まで全て日本語で完結するため、日本人が安心して参加することができるようになっている。同社の拠点はタイだけでなくベトナム、インドネシア、オーストラリアなどアジア各国に存在し、各地で日本人観光客のサポートを行っている。
2020年度の売上高は前年比71%減の27百万バーツ、純損益は2.7百万バーツの赤字であった。
出典:https://www.pandabus.com/
バンコク在住のタイ人。タイにおける日系企業向け翻訳・通訳を6年間以上行う。経済、ビジネス、IT分野に興味があり、マーケティングや流通を含めた企業調査や、企業調査といった情報収集が得意。