【2025年版】タイの主要旅行会社14選と市場動向徹底解説

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2025年のタイ旅行業界は、回復と成長が著しい注目の市場です。今回は、タイの主要旅行会社に焦点を当て、ローカル・日系合わせて14社を厳選してお届けします。それぞれの企業情報や事業内容を詳しく解説し、日本企業がタイ市場で成功するためのヒントを提供します。

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目次

タイの主要旅行会社8選〜ローカル企業編〜

Diethelm Travel (Thailand) Co., Ltd. (ディーテルム・トラベル・タイランド)

Diethelm Travelは1957年にタイ・バンコクでスイス航空の正規代理店として創業した旅行代理店である。​主に海外からタイへのインバウンド観光客を対象に、パッケージツアー、ホテル、航空券の手配を行っている。​提供するツアーは約8,000種類に及び、家族旅行、新婚旅行、ビーチ、クルーズ、ローカル旅行、各地の伝統文化に触れる旅など、多岐にわたる。​1991年にラオスに進出して以降、カンボジア、ミャンマー、ブータン、スリランカ、シンガポールなどアジア13か国でサービスを展開している。​

2023年11月、同社はブランド名を「DTH Travel」に変更した。​このリブランディングは、社名の発音の難しさやロゴの国際的な認識を考慮したものである。

2023年には、2022年比で売上を2倍以上に伸ばし、目標を25%以上上回る成果を達成した。​この成長は、リブランディングと本物の旅行体験の提供に注力した結果である。​さらに、2024年1月の売上は前年同月比で約40%増加している。​特にフィリピン、タイ、マレーシア、ベトナムでの販売が好調で、日本市場への関心も高まっており、2024年中に日本オフィスの開設を計画している。

2022年2月、ステファン・ローマー氏(Tourasia創業者)とパートナーが、Diethelm Travelの全株式を取得し、同社の完全な所有権を取得した。​この買収により、同社は新たな技術革新とサービス向上を目指している。

2025年3月現在、DTH Travelはアジア13か国でサービスを提供し、特に日本市場への進出を進めている。​最新の市場動向を反映し、多様な旅行ニーズに対応するための取り組みを続けている。

出典:https://www.diethelmtravel.com/

Charal Business Chiangmai Group (1991) Co., Ltd. (チャラル・ビジネス・チェンマイ・グループ)

Charal Business Chiangmai Group (1991) Co., Ltd.は、1974年にタイ北部のチェンマイでIndra Tour Co., Ltd.として創業した旅行代理店である。​1991年に現在の社名に変更し、航空券、鉄道チケット、パッケージツアーの手配を主な業務としている。​特に航空券の代理手配に注力し、全日空(ANA)、シンガポール航空、カタール航空、オマーン航空などと提携し、タイ発着の航空券を割引価格で提供している。同社の本社はバンコクのパホンヨーティン通りに位置し、営業時間は月曜日から土曜日の8:30から17:30までである。

コロナ禍では、自社ウェブサイト上で血中酸素濃度計やアルコール除菌スプレーなどの新型コロナウイルス対策用品も販売していた。2020年度の売上高は前年比83%減の1,365百万バーツ、純利益は前年比84%減の75百万バーツであった。

出典:https://www.charalfares.com/

Young Tour Co., Ltd. (ヤング・ツアー)

​Young Tour Co., Ltd.は、1979年に設立されたタイの旅行代理店である。​タイ人のアウトバウンド観光客向けに、ASEAN諸国、日本、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアへの航空券やパッケージツアーの手配を行っている。​インバウンド観光客に対しては、NS Travel & Toursというブランド名で、タイ、ミャンマー、カンボジアへの航空券手配やパッケージツアーを提供している。​スタッフは英語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語など多言語に対応し、世界各国からの観光客へのサービスを提供している。

2020年度の売上高は前年64%減の55百万バーツ、純損益は0.3百万バーツの赤字であった。

出典:https://www.nstravel.com/

Go Thailand Tour Co., Ltd. (ゴー・タイランド・ツアー)

1988年に創業したローカル系の旅行代理店。主にヨーロッパなどの海外からタイへのインバウンド観光客を対象とし、タイ国内のホテル予約やパッケージツアーの紹介を行っている。ツアーはActive、Cultural、Naturalの3つのカテゴリーに分類してあり、観光客の様々な希望に対応することができる。Activeツアーでは森の中のサイクリング、ジップライン、カヌーツアーなど、Culturalツアーでは寺院巡り、ローカル市場巡り、タイの伝統料理など、Naturalツアーでは自然公園散策、川下り、離島へのボートツアーなどが提供されている。公式サイトは英語、ドイツ語、スペイン語に対応している。

2020年度の売上高は前年66%減の126百万バーツ、純損益は5.9百万バーツの赤字であった。

出典:https://www.gothailandtours.com/

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G.M. Tour & Travel Co., Ltd. (ジーエム・ツアー・アンド・トラベル)

1988年に創業したローカル系の旅行代理店。オンラインをベースに、観光客とツアー会社を繋ぐ役割をしている。取り扱いサービスは航空券、ホテル、旅行保険、ビザ申請代行などがある。提携航空会社は130社以上、ホテルは75,000軒以上である。ビザ申請はアメリカ、ヨーロッパ、中国、インド、イギリスに対応している。各サービスは予約からチケット発行、発行後の変更やキャンセルまでサポートしており、またグループでの旅行にも対応している。スタッフは65人以上が在籍し、各スタッフの旅行業界での経験は平均で18年以上である。経験豊富なスタッフが多数在籍していることによる万全のサポート体制を強みとしている。

2020年度の売上高は前年74%減の50百万バーツ、純損益は36百万バーツの赤字であった。

出典:https://th.gmtour.com/

Avenue Inter Travel Group Co., Ltd. (アベニュー・インター・トラベル・グループ)

​Avenue Inter Travel Group Co., Ltd.(エフウィニュ・インター・トラベル・グループ)は、1999年に設立されたタイの旅行代理店である。​主にタイ人のアウトバウンド観光客向けに、ヨーロッパ、アジア、アメリカ、オセアニア、中東、アフリカなど、世界各国へのパッケージツアーを提供している。​特にヨーロッパ旅行に注力しており、スペイン、スイス、フランス、イタリアなど、タイ人に人気の目的地への5~10日間のツアーを多数取り揃えている。 ​

同社は30年以上の経験を持ち、ヨーロッパやアジアのツアーに精通している。

2020年度の売上高は前年比92%減の7.7百万バーツ、純損益は1.6百万バーツの赤字であった。

出典:https://www.avenue.co.th/

Nidnoi Travel Co., Ltd. (ニッドノイ・トラベル)

2015年に創業したローカル系の旅行代理店。タイ人の観光客向けに、国内および海外へのパッケージツアー、航空券手配、グループツアー手配、会議や遠足ツアー手配、ビザ申請代行、ホテル予約、バスや鉄道チケット予約などのサービスを展開している。海外旅行ではベトナム、韓国、トルコ、シンガポールなど、国内旅行では東部パタヤ、南部フアヒン、北部チェンマイといった人気の旅行先へのパッケージツアーを手軽な価格で提供する。予約は公式サイト上のオンラインで完結するが、24時間のサポート体制をとっておりチケット発行後のアフターサービスにも注力している。

2020年度の売上高は前年62%減の6.0百万バーツ、純利益は前年比71%減の301千バーツであった。

出典:https://www.nidnoitravel.com/

Marwin Tours (Asia) Co., Ltd. (マーウィン・ツアーズ・アジア)

​Nidnoi Travel Co., Ltd.は、2015年に設立されたタイの旅行代理店である。​同社は、タイ人観光客向けに国内外へのパッケージツアー、航空券手配、グループツアーの企画、会議や遠足ツアーの手配、ビザ申請代行、ホテル予約、バスや鉄道チケットの予約など、多岐にわたるサービスを提供している。​海外旅行では、ベトナム、韓国、トルコ、シンガポールなどの人気渡航先へのツアーを手頃な価格で提供している。​国内旅行では、東部のパタヤ、南部のフアヒン、北部のチェンマイなどの人気観光地へのパッケージツアーを展開している。​予約は公式ウェブサイト上でオンライン完結が可能であり、24時間のサポート体制を整え、チケット発行後のアフターサービスにも注力している。

2020年度の売上高は前年92%減の2.9百万バーツ、純損益は2.6百万バーツの赤字であった。

出典:http://marwintours.com/wp/

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タイの主要旅行会社6選〜日系企業編〜

JTB (Thailand) Ltd. (ジェーティービー・タイランド)

​JTB (Thailand) Ltd.は、日系大手旅行代理店JTBのタイ現地法人として、1990年に設立された。​同社は、タイへのインバウンド観光客を主な対象として、パッケージツアー、航空券手配、ホテル予約、空港送迎などのサービスを提供している。​

2020年度の売上高は前年比76%減の171百万バーツ、純損益は132百万バーツの赤字であった。2022年度の同社の売上高は1億7,500万バーツ、純損失は6,530万バーツであった。JTBグループ全体としては、2023年度の連結売上高が1兆810億円となり、4年ぶりに1兆円を超えた。

2024年11月現在、JTB (Thailand) Ltd.の代表取締役社長兼CEOは大内貴史氏が務めている。

同社の本社所在地は、バンコクの54 Sathon Nuea Road, 9th Floor, Harindhorn Building, Bang Rak, Bangkok, 10500, Thailandである。

出典:https://th-jp.jtbtrip.com/

H.I.S. Tours Co., Ltd. (エイチ・アイ・エス・ツアーズ)

​H.I.S. Tours Co., Ltd.は、1997年に設立された日系大手旅行代理店H.I.S.のタイ現地法人である。​同社は、タイへのインバウンド観光客を主な対象として、パッケージツアー、航空券手配、ホテル予約などのサービスを提供している。​バンコク、パタヤ、シラチャー、チェンマイ、チェンライ、ピサヌロークに拠点を持ち、各地で日本人および外国人観光客のサポートを行っている。​

また、富裕層向けのタイ長期滞在ビザ「タイランドエリート」の正規販売代理店として、同ビザの取得サポートも行っている。​さらに、自社スキンケア製品「Tavie」や、アイリスオーヤマの家電、西松屋のベビー用品などの商品販売も手掛けている。 ​

2020年度の売上高は前年比42%減の7億8,200万バーツ、純損益は2億1,500万バーツの赤字であった。

出典:https://www.his-bkk.com/

Shindai Co., Ltd. (シンダイ)

​Shindai Co., Ltd.は、1968年に設立された日系の旅行代理店である。​社名は、設立当初にタイとラオス間で寝台バス(スリーピングバス)サービスを提供していたことに由来する。​現在、同社はタイ国内および海外向けのパッケージツアー、航空券手配、ホテル予約などの旅行関連サービスを提供している。​

さらに、グループ会社であるShindai Consulting Co., Ltd.を通じて、タイへの入国・滞在に必要な各種ビザ取得サポート、会社設立・登記、事業ライセンス取得、会計・税務サービスなどのビジネスコンサルティングも行っている。​同社はバンコクに2か所、東部シラチャに1か所、東京に1か所の拠点を持つ。

2020年度の売上高は前年比71%減の47百万バーツ、純損益は32百万バーツの赤字であった。

出典:https://www.shindai.co.th/

Atlas Trading & Property Co., Ltd. (アトラス・トレーディング・アンド・プロパティ)

​Atlas Trading & Property (Thailand) Co., Ltd.は、1999年3月4日に設立された日系の旅行代理店である。 ​同社は主に日本人向けの有料会員制カード「クラブタイランドカード」を発行しており、会員に対してタイ国内のゴルフ場予約、パッケージツアー予約、航空券手配、ホテル予約、空港送迎サービスなどを提供している。​クラブタイランドカードの所持者は、これらの加盟店で優待料金でサービスを利用できる。​会員カードは滞在期間に応じて1か月から3年の有効期間を選択でき、さらにイオンカードと提携したクレジットカード機能付きカードや、主に退職者がタイに長期滞在できるリタイアメントビザの特典が付いたカードも提供している。 ​

売上高、利益などの情報なし。

出典:https://www.thailandcard.com/?lang=en

APEX (Thailand) Co., Ltd. (エーペックス・タイランド)

​APEX (Thailand) Co., Ltd.は、日系旅行代理店エーペックスインターナショナルのタイ現地法人として、1991年に設立された。​同社は、日本人およびタイ人のアウトバウンド観光客向け、またタイへのインバウンド観光客向けに、パッケージツアー、航空券手配、ホテル予約、ビザ申請代行などのサービスを提供している。​さらに、レジャー目的の旅行以外にも、学校や自治体、その他団体の教育旅行やMICEの手配、日本からタイを含む東南アジア地域への進出を検討している企業への海外進出コンサルティングサービスも行っている。​

エーペックスインターナショナルは、タイ以外にもカンボジア、ラオス、中国などアジア計7か国に拠点を持ち、また15か国にわたる提携会社とのネットワークによって、豊富なマーケット情報を有している。​

同社の本社所在地は、バンコクの109 Surawong Road, Suriyawong, Bang Rak, Bangkok 10500である

2020年度の売上高は前年比85%減の20百万バーツ、純損益は24百万バーツの赤字であった。

出典:https://www.apex-asia.co.jp/

Panda Travel Agency Ltd. (パンダ・トラベル・エージェンシー)

​Panda Travel Agency Ltd.は、1986年にタイで設立された日系旅行代理店であり、本社は香港に位置する。​同社は、タイ国内でのオプショナルツアー「Panda Bus」の運行を中心に、食事やスパの割引予約、車・ガイドの貸し切り、パッケージツアーの企画・運営など、多岐にわたるサービスを提供している。​各拠点には日本語を話すトラベルコンシェルジュが常駐し、問い合わせから申し込み、ツアー催行まで全て日本語で対応しているため、日本人観光客が安心して利用できる体制が整っている。​また、タイ以外にもベトナム、インドネシア、オーストラリアなどアジア各国に拠点を持ち、各地で日本人観光客のサポートを行っている。​

2020年度の同社の売上高は前年比71%減の2,700万バーツ、純損益は270万バーツの赤字であった。​しかし、2025年4月現在、最新の財務情報は公開されておらず、詳細は不明である。​

出典:https://www.pandabus.com/

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