今回は、中国の主要携帯キャリアに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて9社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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目次
中国の主要携帯キャリア4選〜ローカル企業編〜
中国移动 (China Mobile)
1994年3月26日に中国郵政省が移動通信局を設立。1996年より携帯電話の中国国内ローミングと国際ローミングサービスを開始。
1997年9月3日、中国電信(香港)を香港で法人化し、1997年10月23日、中国電信(香港)が新株発行により約42億米ドルを調達し、ニューヨーク証券取引所と香港証券取引所にそれぞれ上場。2000年6月28日に中国電信(香港)から中国移动(香港)に社名を変更した。
2000年10月4日、中国移动(香港)と Vodafone Groupが戦略的投資家割当契約を締結し、Vodafone Groupが中国移动(香港)の新株25 億米ドルを購入。
2000年11月13日、中国移动(香港)が北京移动、上海移动、天津移动、河北移动、辽宁移动、山东移动、广西移动を買収。
2001年6月18日、100%子会社である广东移动を通じて、中国本土で総額50億人民元の債券を発行し、同年10月23日に上海証券取引所に上場。
2004年7月1日、内蒙古移动、吉林移动、黑龙江移动、贵州移动、云南移动、西藏移动、甘肃移动、青海移动、宁夏移动、新疆移动を買収し、中国本土31省(自治区、市)すべてで電気通信事業を行う初の企業となった。
2004年7月21日、2008年北京オリンピックモバイル通信サービス公式パートナーに決定。
2006年3月28日、前华润万众电话有限公司の買収と民営化。同年5月29日には社名を中国移动(香港)から現在の中国移动に変更。
2015年01月15日モバイルインターネット専門の子会社、咪咕文化科技有限公司を設立。
2016年、初めて無線インターネットサービスの収益が音声及びショートMMSの収益の合計を超え、一番の収益源となった。
2019年6月6日、中国工信部が中国移动に5G商用ライセンスを発行。同年6月25日には、5Gのブランドロゴを発表。
2021年12月時点で携帯電話事業の総顧客数は9億5689万人、有線ブロードバンド事業の顧客数は総顧客数は2410万6000人となっている。
出典:http://www.10086.cn/index/bj/index_100_100.html
中国联通(China Unicom)
1994年7月19日に中国国務院の承認を得て前身となる中国联合通信有限公司(通称:中国联通)を設立。1995年7月19日から、広州、天津、上海、北京でGSM通信を開始した。
2000年6月には、香港とニューヨーク市場に上場し、56億5000万米ドルを調達し、2002年1月8日にはCDMA20001X RTT ネットワークを開始した。
2009年1月7日、中国国務院の同意を得て中国网通と合併。新社名は中国联合网络通信集团有限公司(通称:中国联通)となり、同年12月には、貴州、雲南、寧夏、新疆、江西、甘粛、青海の7省及び自治区50都市でも3Gサービスを開始。
2010年8 月からは、日本、韓国、シンガポール、マレーシア、香港、台湾、マカオの主要通信事業者と二国間優遇ローミング協力協定を締結。同年9月20日には、シンガポールで法人を立ち上げた。
2017年12月26日、2022年北京冬季オリンピック・パラリンピック公式通信サービスパートナーに決定。
2018年3月7日より上海、天津、広州、深セン、鄭州、長沙の6都市でeSIMサービスを開始。
2021年5月7日、ニューヨーク証券取引所上場廃止。同年6月に中国国家广播电视总局からラジオ・テレビ番組制作運営免許が発行された。
2021年のモバイルサービス収入は1641億元に達し、5Gパッケージ加入者は1億5500万人に達している。
2021年末時点で、利用可能な5G基地局は69万局、4G基地局は156万局に達しており、4G人口カバー率は95%、4G行政村カバー率は91%となっている。
出典:http://www.chinaunicom.com.cn/
中国电信(China Telecom)
1994年に中国邮电部傘下にあった電気通信事業運営部門である電信総局を分離し、1995年に中国邮电电信总局を設立。
1998年に郵便事業が分離され通信事業に特化するも、翌年衛星通信事業とモバイル通信事業が分離され、固定通信事業は「中国电信」、モバイル通信は「中国移动」、衛星通信事業は「中国卫生通信」となった。
2002年国国務院の通信事業再編政策により、中国电信が南北に2分割された。北部10省市自治区の資産と事業は中国网通に吸収され、残りの21省市自治区の資産と事業を中国电信が継承した。同年ニューヨーク証券取引所と香港証券取引所に上場した。
2008年5月24日、中国聯通のCDMA事業(資産と加入者を含む)を買収し、中国卫生通信の通信事業が中国電信に合併された。
2011年3月29日 10時58分にモバイルユーザー数が1億人を突破し、世界最大のCDMA事業者となった。
2012年7月20日より、中国电信(韩国)股份有限公司を設立し、韓国市場へ参入。
2021年3月9日上海証券取引所上場を申請。同年5月7日ニューヨーク証券取引所上場廃止が決定したが、同年8月20日に上海証券取引所に上場を果たした。
2021年の営業収入は4396億人民元で、モバイル通信サービスの売上高は1,842億元、モバイルユーザー数は3億7,200万人となっている。
企业使命は「让客户尽情享受信息新生活(お客様に新しい情報生活を楽しんでいただく)」、企業価値観は「全面创新 求真务实 以人为本 共创价值(総合的な革新、真実と実利、人間重視、共に価値を創造する。 )」、経営理念は「追求企业价值与客户价值共同成长(企業価値と顧客価値の共通成長を追求)」、サービス理念は「用户至上 用心服务(お客様第一、心のこもったサービス)」、企業イメージスローガンは「世界触手可及(世界は、手の届くところにある。)」である。
出典:http://www.chinatelecom.com.cn/
中国广电(China Broadcast Network)
2014年4月17日に中国中央政府が登録資本金を手配し中国广播电视网络有限公司を設立。当初の事業内容はケーブルテレビネットワークの計画、建設、運用、保守、およびこれらのサービスに関する技術研究、技術開発、情報コンサルティング、地域ラジオ・テレビネットワークであった。
2014年8月13日に广播电视规划院と戦略的協力協定が締結。
2014年9月2日には中国の名門メディア系大学の中国传媒大学と戦略的枠組み協力協定調印。
2016年3月7日、基本電気通信事業運営ライセンスを中国工信部に申請。同年5月5日に基本電気通信事業運営ライセンスを発行。これにより中国全土でのインターネットデータ通信事業および国内通信施設サービス事業運営を開始した。
2017年11月16日,河南有线电视网络集团有限公司と智能终端机顶盒推广战略协议を締結。同年12月25日には新疆广电网络と戦略的投資協力を締結。これにより海南、陝西、上海、江蘇、浙江、河北、青海、寧夏、広東、内蒙古、黒龍江、重慶、新疆、山東、河南、甘粛、貴州、広西、山西、湖南、四川、雲南の各省・市のネットワークと戦略協力提携や投資持分協定を結び、中国大陸の3分の2をカバーする通信会社となった。
2019年6月6日,中国工信部による5G商用ライセンス発行に伴いモバイル通信業界に参入。中国で中国移动、中国联通、中国电信に続く四社目のモバイル通信事業者となった。山東省、広東省、貴州省、広西チワン族自治区で广电5G事業構築の実証実験を開始した。
2019年6月21日、甘肃广电网络が、中国广电の子会社である中国有线公司、および华为技术公司、华数集团、北京玖扬博文公司、爱奇艺公司和腾讯公司など中国国内の著名文化企業6社と戦略協力協定を締結。
2019年7月24日子会社である中国广播电视网络有限公司河北雄安分公司を設立。
2020年10月12日,北京市に中国广电网络股份有限公司を設立し、中国四大通信業者となり、電話番号の上三桁が192となった。
2021年7月,社名を中国广播电视网络有限公司から現在の中国广播电视网络集团有限公司に変更した。
出典:http://www.cbn.cn/
中国の主要携帯キャリア3選〜日系企業編〜
都科摩/都客梦(NTT DOCOMO China)
2003年11月19日、北京市に第4世代モバイル通信(4G)およびそれ以降の先端モバイル通信技術の研究推進を行うことを目的とした都科摩(北京)通信技术研究中心有限公司を設立。
2008年6月23日、上海市に中国都客梦(上海)通信技术有限公司を設立。主に中国に滞在する日本人に対し、日本語対応現地携帯電話の販売取次サービスや無料充電サービス、NTTドコモの国際ローミングサービス利用者に対する日本語サポートを主に行っている。
2010年3月11日からは中国在留の日本人向けに、中国内での日本語表記及び入力が可能な携帯電話の取次ぎ販売サービスを開始。
そのほか中国の日本法人に対する位置情報システム、在庫管理システムといったモバイルを使ったソリューションの展開なども行っている。逆に中国長期滞在者が日本へ帰国する際、空港ですぐにNTTドコモの携帯電話をうけとれるための手続きも行っている。
出典:http://www.docomo-china.com.cn/index_cn.html
凯迪迪爱 (KDDI China)
2001年10月9日、北京市に北京凯迪迪愛通信技術有限会社(KDDI中国)を設立し、翌年9月、北京凯迪迪爱通信技术有限公司(KDDI中国)天津分公司を設立。
2003年1月には広東省に广州开讯通信技术有限公司(KDDI广州)を設立し、同年9月に大連市に北京凯迪迪爱通信技术有限公司(KDDI中国)大连分公司を設立。
2005年4月には北京凯迪迪爱通信技术有限公司(KDDI中国)天津分公司滨海事务所を設立し、2008年1月には北京凯迪迪爱通信技术有限公司(KDDI中国)青岛分公司と广州开讯通信技术有限公司(KDDI广州)深圳事务所を設立した。
2009年8月には上海市に上海凯迪迪爱通信技术有限公司(KDDI上海)を設立。
2011年7月に广州开讯通信技术有限公司(KDDI广州)南沙事务所、同年8月に上海凯迪迪爱通信技术有限公司(KDDI上海)武汉事务所を設立。
2013年4月に上海凯迪迪爱通信技术有限公司(KDDI上海)苏州事务所、2014年6月に北京凯迪迪爱通信技术有限公司(KDDI中国)长春分公司を設立した。
主に中国ビジネスを広域展開する日系企業を対象に、現地事業者の提供する中国国内ネットワークやデータセンターおよび運用保守サポート、セキュリティをはじめとした幅広いICTソリューションサービスをワンストップで提供している。
出典:https://cn.kddi.com/
爱思比通信 (SBTelecom China)
2004年1月12日、上海市に爱思比通信科技(上海)有限公司を設立。
2011年1月31日、広東省に爱思比通信科技(上海)有限公司广州分公司を設立し、同年2月23日には北京市に爱思比通信科技(上海)有限公司北京分公司を、同年6月7日には爱思比通信科技(上海)有限公司大连分公司を設立。
2012年3月28日には爱思比通信科技(上海)有限公司とDYXnet Groupが合弁会社である爱思梯安莱通信科技(苏州)有限公司を設立。同年7月2日には同じ蘇州に爱思比通信科技(上海)有限公司苏州分公司を設立した。
2013年には2月28日に上海市に爱思梯安莱通信科技(苏州)有限公司上海分公司を、3月20日に北京市に爱思梯安莱通信科技(苏州)有限公司北京分公司を、 2013年5月3日に大連市に爱思梯安莱通信科技(苏州)有限公司大连分公司を、9月22日に武漢市に爱思梯安莱通信科技(苏州)有限公司武汉分公司を設立した。
中国国内で日系企業向けに通信システム構築にかかわるネットワーク・機器の調達、システム構築および保守など、インテグレーションサービスや通信にかかわるサービスを提供している。
出典:https://www.softbank.jp/en/
中国の主要携帯キャリア2選〜外資系企業編〜
AT&T中国(AT&T China)
1995年6月15日、四川省にAT&T(中国)有限公司成都办事处を設立。
2000年3月17日には北京市にAT&T(中国)有限公司、同年7月27日には上海市にAT&T(中国)有限公司上海分公司、広東省にはAT&T(中国)有限公司广州分公司を設立
2007年3月23日には深セン市にAT&T(中国)有限公司深圳分公司を設立し、2014年5月22日には天津市にAT&T(中国)有限公司天津分公司を成立。
中国本土の300以上の都市で先進のMPLS IPベースネットワークを利用可能。またモビリティ、ネットワーク、ネットワークセキュリティ、クラウド、ホスティング、音声、ユニファイドコミュニケーション、アプリケーションサービスを受けることができる。
出典: https://www.telephones.att.cn/
法国电信(orange)
1986年に法国电信中国代表处を設立。
2004年07月21日、携帯端末やアプリケーションの開発、最先端の通信技術の開発におけるイノベーションを積極的に推進することを目的した北京法国电信研发中心有限公司を北京市に設立。
北京法国电信研发中心有限公司には中国の優秀な大学や研究機関の修士号取得者が過半数を占め、博士号取得者が約25%ほどである。モバイル端末と通信ネットワーク技術の分野に特化し、中国の通信市場と技術開発を行っており、中国現地企業や研究機関とコラボすることもある。
出典: https://onl.sc/8CL6c78