インドネシアの保険業界は、保険加入率が低い「低浸透市場」として潜在成長力が高く、生命保険・損害保険ともに外資と地場企業が競争を展開しています。デジタル販売チャネルの拡充とマイクロインシュランスの普及が主要企業の注目課題です。
今回は、そんなインドネシアの保険業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社の最新情報をお届けしていきます!
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インドネシアの主要保険企業4選〜ローカル編〜
PT Asuransi Jiwa Sequis Life(セクイス・ライフ)
PT Asuransi Jiwa Sequis Lifeは1984年創業のインドネシア資本独立系生命保険会社であり、40年超の歴史を持つ老舗ブランドである。個人向け生命保険・健康保険・ユニットリンク型投資保険・年金保険を主軸に、エージェントとバンカシュアランスを組み合わせた多チャネル展開で全国の顧客基盤を構築してきた。
2025年12月期の業績では総資産2兆3,430億ルピア・純利益4,110億ルピアを達成し、いずれも前期比で成長を維持した。RBC(リスク基準資本比率)は572%とOJK規制最低基準(120%)を大幅に超え、保険料収入3,220億ルピア・クレーム支払い1,510億ルピアを計上した。
2025年には傘下Sequis Financialのポートフォリオを完全統合し、グループとしての商品・顧客基盤の一体化を完了した。バリへの新拠点「Sequis Center Bali」設置など全国拠点拡充も継続している。
創業40周年を超えた老舗ブランドの信頼性と健全な財務指標を背景に、中間層・富裕層向け保険ニーズの取り込みを図りながら、デジタルチャネルの強化にも積極的に取り組んでいる。
出典:https://sequis.co.id/
PT Asuransi BRI Life(BRIライフ)
PT Asuransi BRI Lifeはインドネシア国営銀行PT Bank Rakyat Indonesia(Persero)Tbkを主要株主とする生命保険会社であり、BRIグループのバンカシュアランス戦略の中核を担っている。個人向け生命保険・健康保険・教育保険・信用保険を展開し、BRIの全国7,000超の支店網を活用している。
2025年12月期の業績では保険料収入3,300億ルピア・純利益前期比25.4%増を達成した。OJK公表の2025年12月時点の生保資産ランキングでは総資産2兆7,510億ルピアで業界第9位に位置し、RBCは規制最低水準を大幅に超える高水準を維持している。
農村部・地方都市を含む幅広い顧客層へのアクセスを強みに、マイクロ保険・グループ保険でも積極的な展開を続けている。BRIのモバイルバンキングと連携したデジタル販売チャネルの多様化も推進している。
2026年5月時点でも国営銀行グループの信用力と全国店舗網を活かした安定した事業基盤を維持しており、都市部中間層向けプレミアム商品の拡充とデジタル保険販売の拡大を中期戦略として掲げている。
出典:https://www.brillife.id/
PT Indolife Pensiontama(インドライフ・ペンシオンタマ)
PT Indolife Pensiontamaは1991年設立のインドネシア屈指の独立系生命保険会社であり、インドネシア最大財閥のひとつサリム・グループが実質的な主要株主である。創業以来、個人向け生命保険・年金保険・団体生命保険を中心に事業を展開し、資産規模を着実に拡大してきた。
2025年12月31日時点の総資産は6兆5,470億ルピアに達し、OJK公表の国内生保資産ランキングで第2位に位置する。自己資本においても国内50社以上の保険会社の中でトップクラスを誇り、2025年には「Top 20 Financial Institutions 2025」(The Finance誌)受賞企業にも選ばれている。
販売チャネルは直販エージェントに加え、独立系ファイナンシャルアドバイザーや機関投資家向け年金・団体保険に重点を置いており、国内の退職給付・企業年金ニーズを背景とした年金分野の専門性が際立っている。
2026年5月時点でも財務健全性・規模ともにインドネシア生保業界を代表するプレイヤーとして安定した地位を占めており、サリム・グループの強固な経営基盤を背景に事業継続性が高く評価されている。
出典:https://indolife.co.id/
PT Asuransi Jiwa IFG / IFG Life(IFGライフ)
PT Asuransi Jiwa IFG(IFG Life)は2020年10月に国営持株会社インドネシア・フィナンシャル・グループ(IFG)傘下に設立された国営生命保険会社である。設立目的は経営破綻した国営ジワスラヤの契約者保護・救済という政府マンデートの遂行にある。
2025年5月時点でジワスラヤからの証券移管率は99.9%に達し、31万4,067件の引き受けが完了した。国家資本注入(PMN)は計2兆6,560億ルピアで、IFGグループ追加調達分を含む3兆4,720億ルピアが充当された。
2025年12月31日時点の総資産は3兆2,770億ルピアで業界第7位に位置し、2026年には旧ジワスラヤ契約者への給付・クレーム支払いとして7,500億ルピア超が計画されている。設立4年余りで国内大手規模に到達した成長は政府の財政支援によるものである。
今後は旧契約者への給付継続とともに新規保険契約の獲得・事業自立化に向けた商品拡充を進めており、IFGグループ内の各子会社とのシナジーを活かした金融コングロマリット型のサービス提供体制の構築を中期課題として掲げている。
出典:https://ifg-life.id/
インドネシアの主要保険企業2選〜日系編〜
PT MSIG Life Insurance Indonesia Tbk(MSIGライフ・インドネシア)
PT MSIG Life Insurance Indonesia TbkはMSIGホールディングスとシナルマス・グループの合弁で1988年設立の生命保険会社である。旧称PT Asuransi Jiwa Sinarmas MSIG Tbkから2023年7月に改称し、IDXにコード「LIFE」で上場する国内数少ない上場生保のひとつである。
2025年12月期の保険料収入は4,450億ルピアに達し、前期比36.92%増という業界最高水準の伸び率を達成した。粗クレーム支払いは1,160億ルピア、純利益は135.47億ルピアを計上し、2025年を通じて2桁成長が継続した。
バンカシュアランス・専属エージェント・テレマーケティング・デジタルチャネルを組み合わせたマルチチャネル戦略を成長の柱に位置付け、シナルマス・グループのネットワークを活かした中間層・大衆市場向け保険商品の提供が強みである。
2026年5月時点においてIDX上場企業として情報開示の透明性が高く機関投資家からの注目度も上昇している。MSIGグループのアジア戦略の主要拠点としてインドネシア市場でのシェア拡大が期待される。
出典:https://www.msiglife.co.id/
PT Tokio Marine Life Insurance Indonesia(東京海上ライフ・インドネシア)
PT Tokio Marine Life Insurance Indonesiaは東京海上ホールディングス傘下の生命保険子会社であり、東京海上グループのインドネシア生命保険事業を担っている。グループの損害保険子会社とともにインドネシアにおける包括的な保険サービス提供体制を構築している。
個人向けユニットリンク型保険・定期生命保険・医療保険・団体保険などを展開し、バンカシュアランスチャネルを通じた銀行パートナーとの連携に注力している。日系企業従業員向けグループ保険や富裕層向け保険商品の販売に強みを持つ。
2026年5月時点ではインドネシアのバンカシュアランス市場において主要参加企業のひとつとして位置付けられており、OJKに登録された認可保険会社として安定した事業運営を継続している。東京海上グループは東南アジア各国での生保事業を積極的に拡大しており、インドネシアを重点市場として位置付けている。
近年はデジタルインシュアランスへの対応や健康保険ニーズの取り込みを強化しており、駐在員向けサービスと現地顧客向け商品の双方に注力してローカル市場でのブランド浸透を図っている。
出典:https://www.tokiomarine-life.co.id/
インドネシアの主要保険企業8選〜外資編〜
PT Prudential Life Assurance(プルーデンシャル・インドネシア)
PT Prudential Life Assuranceは英国Prudential plc傘下の生命保険子会社として1995年に設立された。アジア・アフリカに特化した生命保険・健康保険・資産運用を主力とする同グループのインドネシア拠点として四半世紀以上にわたり事業を継続している。
2025年12月31日時点の総資産は6兆1,620億ルピアでOJK公表の国内生保資産ランキング第3位に位置する。2023年12月期の粗保険料収入は1兆9,880億ルピア、2025年第3四半期末のクレーム支払い累計は1兆1,600億ルピアに達する。
ユニットリンク型保険(PRUlink)を旗艦商品として全国規模で展開し、専属エージェント網と銀行パートナーシップによる多チャネル販売体制を整えている。シャリア保険部門(PT Prudential Sharia Life Assurance)を別法人として設立しイスラム金融ニーズへの対応も進んでいる。
2026年5月時点においても業界最大規模のエージェント部隊と強固なブランド力を背景にインドネシア国内で圧倒的な認知度を維持し、OJKの最低資本金規制への対応も完了している。
出典:https://www.prudential.co.id/
PT AIA Financial(AIA フィナンシャル)
PT AIA Financialは香港を本拠地とするAIAグループの完全子会社として、インドネシアで生命保険・健康保険・ユニットリンク型投資保険を提供する大手外資系生命保険会社である。AIAグループは2010年に香港証券取引所に上場し、アジア全域で3,000万件超の有効保険契約を管理する。
2025年12月31日時点の総資産は4兆2,880億ルピアでOJKの国内生保資産ランキング第5位に位置する。RBC(リスク基準資本比率)は548%と規制最低水準を大幅に超え、クレーム承認率も98.4%を記録するなど財務健全性と顧客サービス品質が際立っている。
2025年のシャリア部門は純利益66.11億ルピア(前期比51.07%増)を計上し、イスラム保険分野でも存在感を高めている。専属エージェントとバンカシュアランスの両チャネルを軸に全国展開し、富裕層・中間層双方を対象とした多様な商品を持つ。
2026年5月時点においてAIAグループのアジア戦略の中核市場としてインドネシアでの事業拡大が継続されており、デジタル保険販売プラットフォームへの投資加速と次世代顧客獲得のためのテクノロジー活用が進んでいる。
出典:https://www.aia-financial.co.id/
PT Asuransi Jiwa Manulife Indonesia(マニュライフ・インドネシア)
PT Asuransi Jiwa Manulife Indonesiaはカナダの世界大手保険・金融サービスグループManulife Financial Corporationのインドネシア生命保険子会社であり、個人・法人向けに生命保険・医療保険・投資型保険・年金保険・団体保険を幅広く展開している。
2025年12月31日時点の総資産は6兆7,490億ルピアでOJKの国内生保資産ランキング第1位に位置する業界トップランナーである。2025年6月時点の総資産は6兆2,730億ルピアと年間を通じて業界最大規模を誇る。
専属エージェント・バンカシュアランス・テレマーケティング・デジタルチャネルを組み合わせたオムニチャネル戦略を実施しており、全国主要都市に支店・サービスセンターを展開している。イスラム保険(シャリア)部門も設け、ムスリム顧客ニーズへの対応も強化している。
2026年5月時点においても資産規模・商品多様性・ブランド認知度のすべてにおいて業界をリードしており、マニュライフ・グループのアジア太平洋地域戦略においてインドネシアは重要市場として位置付けられ、今後も事業規模の拡大が見込まれる。
出典:https://www.manulife.co.id/
PT Asuransi Allianz Life Indonesia(アリアンツ・ライフ・インドネシア)
PT Asuransi Allianz Life IndonesiaはドイツのAllianz SEのインドネシア生命保険子会社である。1996年の生命保険部門設立以来、個人向け生命保険・医療保険・ユニットリンク型保険・団体保険を展開し、損害保険部門とともにアリアンツ・グループのインドネシア拠点を形成している。
2025年12月期の保険料収入は1兆8,300億ルピアに達し、前期比11%増の成長を達成した。総資産は3兆7,270億ルピアでOJKの生保資産ランキング第6位に位置する。2026年第1四半期の保険料収入は4,500億ルピアで前年同期比13.4%増と堅調な成長を続けている。
専属エージェント・バンカシュアランス・デジタルチャネルを組み合わせたハイブリッド販売モデルを採用し、全国主要都市での顧客サービス拠点整備を継続している。ESG対応保険商品の開発にも注力しサステナビリティへの対応を積極的に進めている。
2026年5月時点においてアリアンツ・グループのブランド力を背景に成長戦略を着実に実行しており、デジタル保険プラットフォームの拡充とシャリア保険分野への展開も推進している。
出典:https://www.allianz.co.id/
PT AXA Mandiri Financial Services(AXAマンディリ・フィナンシャル・サービシズ)
PT AXA Mandiri Financial ServicesはフランスのAXA(49%出資)とPT Bank Mandiri(Persero)Tbk(51%出資)による合弁生命保険会社であり、バンカシュアランスを主要チャネルとした保険販売に特化している。
2025年12月31日時点の総資産は4兆3,970億ルピアで国内生保資産ランキング第4位に位置する。2024年12月期の純保険料収入は1兆1,860億ルピアを記録した。1,900名超のファイナンシャルアドバイザーがマンディリ銀行1,100超の支店で保険販売を行い、500名超のテレセールス担当者も稼働している。
2025年はマンディリ銀行のデジタルアプリ「Livin’ by Mandiri」を通じたデジタル保険販売の拡充や、法人・ホールセールバンキング分野への新規参入を戦略の柱として打ち出した。未開拓のB2B保険市場への本格参入が新たな成長エンジンとして期待されている。
2026年5月時点においてもマンディリ・グループの顧客基盤とAXAの保険ノウハウの融合を強みに、バンカシュアランス分野での業界リーダーポジションを維持している。
出典:https://www.axa-mandiri.co.id/
PT BNI Life Insurance(BNIライフ・インシュアランス)
PT BNI Life InsuranceはPT Bank Negara Indonesia(Persero)Tbkを主要株主とする生命保険会社であり、BNIグループのバンカシュアランス事業の中核を担っている。個人向け生命保険・医療保険・教育保険・団体保険を展開し、BNIの全国支店ネットワークを通じた広範な顧客アクセスを強みとしている。
2025年9月末時点の累計保険料収入は4,340億ルピアで前年同期比5.7%増の成長を達成した。2025年12月31日時点のOJKランキングでは総資産2兆8,730億ルピアで業界第8位に位置する。
2025年にはBNIと共同で教育保険商品「BLife Solusi Cerdas」を発売するなど新商品開発による顧客層の拡大に取り組んでいる。バンカシュアランスに加えテレマーケティングやデジタルプラットフォームへのチャネル多様化も推進している。
2026年5月時点においてBNIグループとの連携を軸に安定した事業運営を継続しており、国営銀行の信用力と全国網を活かした農村部・地方都市への保険普及において重要な役割を果たしている。
出典:https://www.bni-life.co.id/
PT Asuransi Astra Buana(アストラ・インシュアランス/ガルダ・オト)
PT Asuransi Astra Buanaはアストラ・インターナショナルグループ傘下の総合損害保険会社であり、自動車保険ブランド「Garda Oto」で広く知られている。1956年創業の老舗として自動車保険・火災保険・海上保険・健康保険などを個人・法人向けに展開してきた。
2024年12月期の保険料収入は7,090億ルピアで前期比16.59%増の成長を達成した。アンダーライティング収入は5,290億ルピア(前期比20.0%増)、RBCは307.46%と規制最低水準を大幅に上回る。
2025年は「Garda Oto」ブランドが創業30周年を迎え、「Indonesia Most Reputable Companies 2025」の自動車損害保険カテゴリーで最高評価「Very Good」を獲得した。アストラ・グループの自動車販売・整備ネットワークとの一体的なサービスが競争力の源泉である。
2026年5月時点において自動車保険市場でのリーディングカンパニーとしての地位を維持しながら、デジタル保険販売チャネルの拡充やリテール保険商品の多様化にも取り組んでいる。
出典:https://www.asuransiastra.com/
PT Asuransi Tugu Pratama Indonesia Tbk(トゥグ・インシュアランス)
PT Asuransi Tugu Pratama Indonesia TbkはPT Pertamina(Persero)Tbkを主要株主(58.50%保有)とする上場損害保険会社であり、IDXにコード「TUGU」で上場している。1981年創業以来、法人向けエネルギー・石油ガス・海上・航空・エンジニアリング保険を中心に事業を展開してきた。
2025年12月期の保険料収入は6,010億ルピアで前期比13.02%増の成長を達成した。RBCは403.65%・税引前利益695.04億ルピア・自己資本6,210億ルピアと財務健全性・収益性がともに高水準にある。
火災・プロパティ保険が収益の42%を占める最大の柱であり、海洋・航空・エンジニアリング・エネルギー保険がこれに続く。国際再保険会社との強固なリレーションシップを基盤とした大型リスク引き受け能力が差別化要因となっている。
2026年5月時点においてエネルギー・インフラ分野での旺盛な保険需要を背景に安定した成長軌道を維持しており、韓国サムスン火災海上との戦略的パートナーシップを活かしながら再保険市場でのプレゼンス向上を目指している。
出典:https://www.tugu.com/
FAQ
インドネシアの主要保険会社について詳しく教えてください。
インドネシアの主要保険会社12社について、各企業の情報や事業内容を詳しくご紹介します。
現地の主要保険会社6社についての詳細はどのような内容ですか?
インドネシアの主要ローカル企業6社の概要、設立年、上場情報、株主構成、事業範囲、売上高など詳細な情報を提供しています。
日系の主要保険会社の特徴と事業規模について教えてください。
インドネシアの主要日系保険会社には、シナールマスMSIG生命保険、損保保険インドネシア、東京海上保険インドネシアなどがあり、それぞれの設立経緯や事業規模、売上高の概要について説明しています。
外資系の保険会社のビジネス展開と特徴は何ですか?
外資系企業には、ビナ・ダナ・アルタ保険、アリアンツインドネシア、チューリッヒ・トパス生命などがあり、それぞれの設立背景や事業範囲、売上高などの情報を紹介しています。

