今回は、台湾の主要文房具・事務用品メーカーに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて15社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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台湾の主要文房具・事務用品メーカー8選〜ローカル企業編〜
能藝企業有限公司(ネンイー)
1972年に設立された、台湾国内の文具製造メーカー。50年以上にわたって、日本で100年以上の歴史をもつ「吳竹」と協力しており、小学生からの練習用墨汁からプロ用書道墨を製作してきた。
PC周辺機器、アクセサリ、墨汁、ファイルなどを製造、販売している。自社サイトがECも兼ねている。
2017年に華山文創園區でオープンした「寫字書房」は、国民と各国の観光客に愛され、人気が絶えない。
出典:https://www.nennyih.com.tw/?lang=zh-TW
雄獅鉛筆廠股份有限公司(シンバライオン)
1956年に設立された鉛筆メーカー。その後マーカーペンに軸足を移し、現在に至る。消しゴム、ホッチキス、はさみ、のりなどの事務用品、美術用品全般も扱う。
1981年以来、輸出商品の研究開発と生産に注力。1986年以降は製品設計の革新を創造するために実験室、コンピューター室、設計部が設立された。2000年には昆山工場が設立され、国際市場の販売商品を生産。
2019年に桃園龍潭工場が完成し、大多数のユーザーニーズを満たすために、国際基準に沿った品質と環境の安全と衛生システムを備えた筆記用具を製造。
2020年には、美学に基づいたインタラクティブな美術館である「「想像力製造所」が設立され、創造性を探求し、美しさを育んでいる。
出典:https://www.simbalion.com.tw
玉兔文具工廠股份有限公司(ラビット)
1947年に設立し、500人以上の従業員がいる。
現在もMade in Taiwanを主力として鉛筆商品を生産している数少ない企業。
鉛筆の魅力を伝えるべく、2008年6月25日に玉兔鉛筆学校と称した子供向けDIY教室を開設し、企業の歴史動画の観覧や鉛筆を製作できるDIY活動などを行っている。
出典:https://www.rabbit1.com.tw
文明鋼筆股份有限公司(SKB)
1955年に設立された鉛筆メーカー。SKBはSMOOTH、KNOWING、BEAUTYの頭文字を取っている。
シャーペン、ボールペン、マーカーなど筆記用具、事務用品、その周辺商品を主に製造・販売している。
2021/10月には台湾最大の書店である誠品書店とコラボレーションして、台湾最大の文具展「理想の文具展」を開催している。
出典:https://www.skb.com.tw
百能工業股份有限公司(ベンシア)
1967年に設立された文具メーカー。「削らなくて良い鉛筆」を世界に先駆けて開発した会社で、現在では90カ国以上に向け輸出販売を行っている。
本部は台北市松江路に置いている。台湾の工場は新北市樹林區にあり、その他タイと中国、ベトナムに工場がある。
その他子供向けロケットカラーペンやボールペン、鉛筆削り、色鉛筆などを販売している。
出典:https://www.bensia.com.tw/zh-tw/pages/about-bensia-1
德惠國際企業有限公司(YOO)
20年の歴史を持つ袋メーカー。工具袋、ファイルケース、ランドセルの他、保冷バッグや一般のトートバッグなど幅広く取り扱う。台中と高雄に拠点がある。
各機関、学校、団体、レストラン、冷凍食品工場などから幅広くオーダーを受けている。
2018年と2019年の国際ギフト&文具展に出展している。
出典:https://www.yoo.com.tw
浩辰企業有限公司(AIDATA)
1980年に設立された会社。新北市汐止區に本部を置き、従業員は28人ほど。
PCアクセサリ、タブレットアクセサリ、オフィス用品を全世界に販売している。小売業、貿易業がメイン。そのブランドと特許技術は世界的に有名であり、有力なパイオニアとなっている。
浩辰企業は、誠実さを経営理念として堅持し、チームワークの精神を非常に重要視しているため、パフォーマンスは安定して成長し続けている。
出典:https://www.aidata.com
丞儀企業有限公司(PENROTE)
1995年にPENROTEブランドを設立。従業員は25名ほど。長年にわたり、文房具業界への熱意を貫いており、時代のトレンドの変化に伴い、常に新しい変化を求め、新たな体験を生み出している。
筆記用具を中心として、美術用品、事務用品、収納用品など各種文具を手がける。子供から大人まで使える製品づくりが特徴。2021年にはキャラクター「柴語錄 Shiba Says」とコラボレーションし、新商品を出している。
出典:https://www.penrote.com.tw
台湾の主要文房具・事務用品メーカー4選〜日系企業編〜
PILOT百樂文具股份(パイロット)
1993年5月に台湾進出した日本の大手文具メーカー。台北市松山區に本部を置く。日本の本社は1918年に創立され、100年近く続く老舗文具メーカー。
PILOTグループは、同社、子会社及び関連会社の計26社より構成されており、筆記具等をはじめとしたステイショナリー用品及び玩具の製造、仕入及び販売を主な事業としているほか、これらに付帯するサービス業務を営んでいる。日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジアに拠点がある。
2022年2月には、耐水性・耐光性に優れた万年筆用顔料インキ『強色(TSUWAIRO)』を新発売している。
出典:https://www.pilot-pen.com.tw
台灣三菱鉛筆(Uni)
1887年に誕生した、日本の大手文具メーカー。1998年に台湾進出し、台北市中山區に本部を置く。
日本の本社は東京都品川区にあり、従業員数は連結で2,955人。
「最高の品質こそ 最大のサービス」を社是として、60年以上も前に鉛筆「uni」を発売したが、今も最高品質の鉛筆として人気。また、売上の4割以上は海外への輸出で、40年前に水性ボールペン「uni-ball」を海外に販売して以来、世界各国の人々から高品質、高性能な水性ボールペンとして絶大な信頼を得ている。近年では、なめらか油性ボールペン「ジェットストリーム」が国内のみならず海外でも人気の商品として売り上げを増やしている。
出典:http://www.mpuni.com.tw
Pentel(飛龍文具)(ペンテル)
1968年9月に台湾進出。当初は12人ほどの従業員からスタートし、発展を続けて100人以上の従業員数になった。
1999年には ISO9001 (品質認証)、2002年にはISO14001(環境認証)に合格。
ぺんてるは、1970年から公益財団法人美学教育文化協会主催の「世界児童美術展」を開催している。世界各地40カ国以上が参加し、世界最大規模の児童美術展となっている。
出典:https://www.pentel.com.tw
KOKUYO(コクヨ)
台湾でも人気な文具メーカー。特にノートやルーズリーフの種類が豊富で人気が高い。台湾では民台科技股份有限公司が正式代理店となっており、各書店で販売されている。民台科技股份有限公司は台北市中正區に本部を置いている。
日本のコクヨは1905年10月に設立され、大阪市東成区に本部がある。文房具の製造・仕入れ・販売、オフィス家具の製造・仕入れ・販売、空間デザイン・コンサルテーションを行っている。
コクヨは、次世代を担うデザイナーの発掘と、商品化を通じた活躍支援を行うため「コクヨデザインアワード」を定期的に開催しており、近年は、商品化プロセスにおける受賞者との協業にも力を入れている。
出典:https://www.facebook.com/KOKUYOtaiwan/
https://www.mt-tech.com.tw
台湾の主要文房具・事務用品メーカー3選〜外資系企業編〜
STAEDTLER(ステッドラー)
1835年に設立されたドイツの老舗文具メーカー。筆記具や製図用品の製造・販売を行っている。1975年から中華圏へ進出。台湾では「LAFA」という会社が総代理店を務めており、台北市中正區に本部がある。
“effect for ecology”をスローガンに、環境先進国のドイツのメーカーとして、早くから環境への取り組みを行っている。環境保全のため、排水の浄化、原料の選別・材料の再利用、排熱の有効活用によるエネルギー保全など、数多くの施策を実施している。
2021年には、「マルスルモグラフ 高級鉛筆」が日本の「2021年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞している。
出典:https://www.lafatw.com
https://www.staedtler.com
LAMY(ラミー)
1930年に誕生したドイツの高級文具メーカー。台湾では「沛亨世界精品有限公司」が総代理店としてLAMYの製品を販売。CITY LINKや台北101などデパート内を中心に店舗を構えている。
ラミーでは、製品に使う素材やパーツ、金型なども自社で生産し、その内製率は95%を誇る。インクのカートリッジも含めた全ての樹脂パーツも自社の成型工場で作られている。また、ボールペンのリフィールや万年筆のペン先もスチールや14金にこだわらず全て自社で生産している。
オートメーション化が進んだ今日においてもラミーでは筆記具生産の3/4が手作業。ラミー2000やダイアログ3、スイフト、ステュディオなどは最高の仕上げを達成するために経験豊富な社員によって手作業で組み立てられている。
出典:https://mylamy.com.tw/contact/
Moleskine(モレスキン)
1997年にイタリアで誕生した手帳ブランド。台湾では「蒙恬實業股份有限公司」が総代理店として販売。
撥水加工の黒く硬い表紙と手帳を閉じるためのゴムバンドが特徴である。オリジナルのモレスキンは19世紀後半、手工業で作られ、ゴッホ、ピカソといった多くの有名人が使用していた。
1986年に生産を終了、長らく入手不可能であったが、1998年に復刻され、現在はモレスキン社によって販売されている。作家・ジャーナリスト・画家・ビジネスマンなどに幅広く使用されている。
最近ではアナログとデジタルが融合したスマートライティングシステムを販売している。
出典:https://www.iwic.com
https://www.moleskine.com/en-us/