【統計データで解説!】マレーシアのエンタメ・IT・個人サービス業界の最新トレンド・業界事情

この記事では、統計データを用いてマレーシアのエンタメ・IT・個人サービス業界の最新情報をお届けしていきます!

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目次

マレーシアの旅行事情〜統計データ〜

マレーシア訪問者数

マレーシア政府観光局によると、2019年にマレーシア訪問者数が2,610万人にまで拡大したものの、2020年にはCOVID-19パンデミックの影響から訪問者数が大きく減少し、2021年には前年比で96.89%減となる13万人にまで縮小した。しかし、2022年は7月の時点で321万人がマレーシアを訪問しており、前年同期比で約25倍を記録している。

最も訪問者数が多かったのはシンガポールからで1,809,837人となり、全体の56.4%を占めた。以降はインドネシア(435,156人)、タイ(199,129人)が続いた。日本からの訪問者数は19,369人で15番目に多い数字となっており、著しい回復傾向を見せている。

マレーシア訪問者数

出典:Tourism Malaysia

マレーシア観光収入

マレーシア政府観光局の2020年年次報告書によると、2019年にマレーシアの観光収入は861億リンギットと過去最大を記録したものの、2020年にはCOVID-19パンデミックの影響から127億リンギットにまで縮小した。

2020年における国別の観光収入では、シンガポールからの訪問者が全体の21.3%を占める27億リンギットで最も多く、インドネシア(15.4%、20億リンギット)、中国(14.4%、18億リンギット)が続いた。

また、同年における訪問者の支出先を見ると、ショッピングが全体の35.4%を占める45億リンギットで首位となり、宿泊(23.4%、30億リンギット)、食品・飲料(14.6%、19億リンギット)と続いた。

マレーシアの観光収入

出典:Tourism Malaysia

マレーシアのホテル事情〜統計データ〜

ホテル部屋数

2021年末におけるマレーシア国内のホテル数は3,445、部屋数は26万1,519室となり、部屋数は前年比で0.5%の増加となった。2021年、州別で最も部屋数が多かったのはクアラルンプールであり、国内全体の15.6%を占める4万897室を有していた。以降はジョホール州(11.9%、3万1,066室)、パハン州(9.8%、2万5,527室)が続いた。

また、2020年比で最も部屋数が増加したのがペナン州で1.4%の増加で、以降セランゴール州(1.3%増)、サバ州(1.1%増)となった。ホテル建設としては、2021年にパハン州とペラ州、サラワク州で3つのホテル/リゾート(部屋数337室)が新たに建設を完了している。

ホテル部屋数推移

出典:資産評価・不動産サービス局 

ホテル稼働率と宿泊者数

2019年まで、マレーシアのホテル平均稼働率は概ね60%前後を推移していたが、2020年はCOVID-19パンデミックの影響で30.9%に、そして2021年には28.2%にまで落ち込んだ。ただ、2022年上半期は43.6%にまで回復している。2022年上半期において最もホテルの平均稼働率が高かったのはパハン州で57.6%を記録し、前年同期比で34.5ポイントの増加となった。

以降はトレンガヌ州が55.2%、クランタン州が46.6%と高い数字を示した。逆に、ヌグリ・スンビラン州の平均稼働率は33.4%と低迷している状況にある。また、2022年上半期のホテル客数は28,812,436人となり、前年同期比で428.5%の増加となっている。

ホテルの平均稼働率

出典:Tourism Malaysia 

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マレーシアの放送・全国紙・出版事情〜統計データ〜

有料テレビ契約数と普及率

2020年に有料テレビの契約数は734万件、世帯普及率は89.0%にまで拡大したものの、以降は減少傾向が続いており、2022年第1四半期には契約数663万件、世帯普及率78.4%にまで縮小した。

また、2020年末時点でのテレビアクセス率は全国平均で98.5%となり、州別ではジョホール州が99.7%で最も高く、以降はヌグリ・スンビラン州と連邦直轄領が99.2%で続いた。逆に、テレビアクセス率が最も低かったのがセランゴール州で95.4%となっている。

ラジオ放送のアクセス率については、全国平均が98.5%となり、州別では連邦直轄領が99.5%で最も高く、以降はペラ州(99.4%)、サバ州(99.2%)が続いた。

有料テレビ契約数と普及率

出典:Pocket Book of Statistics

ニュースソース推移

ロイタージャーナリズム研究所の報告書によると、マレーシアのニュースユーザーを対象とした調査では、国内ニュースソースはオンライン(SNS含む)とソーシャルメディアが主要ソースとなっていることが示された。

対して、紙媒体は縮小を続けており、2017年の45%から2022年には17%へと28ポイントの減少となった。2020年のオンラインニュースへのアクセスについては、スマートフォンによるアクセスが78%、コンピューター36%、タブレット13%となり、スマートフォンによるアクセスが主流であることが示された。

また、有料オンライニュースの利用は17%であった。ブランド別信頼度については、アストロ・アワニの信頼度が64%で最も高く、ザ・スター(56%)、マレーシアキニ(54%)が続いた。

ニュースソース推移

出典:Reuters Institute for the Study of Journalism

マレーシアの携帯電話事業者事情〜統計データ〜

携帯通信キャリア市場シェア

2021年時点において、マレーシアの携帯通信キャリアで最もシェアが高いのがマキシスとなっており、2019年以降は28%前後を推移している。対して、デジの市場シェアは減少傾向が続いており、2021年は2017年比で5.8ポイント減となる21.6%にまで落ち込み、市場シェア2位となっている。

市場シェア3位のセルコムは、2019年に18.0%にまで落ち込んだものの、以降は増加傾向にある。また、仮想移動体通信事業者(MVNO)の市場シェアは拡大傾向が続いており、2021年には2017年比で4.7ポイント増となる16.0%にまで拡大している。2021年の通信事業者収益としての市場シェアでは、マキシスが22.8%、セルコム16.4%、デジ15.7%となった。

携帯通信キャリア市場シェア

出典:Industrial Performance Report, 2021(MCMC)

携帯電話契約数と普及率

2022年第1四半期におけるマレーシアの携帯電話契約件数は4,667万件、普及率は139.2%を記録した。特に、2021年の契約数は前年比で8%増、普及率では8.5ポイントの大幅増加となった。また、2022年第1四半期における契約内容の内訳としては、ポストペイドが1,417万件、プリペイドが3,180万件となっている。

州別の普及率では、2020年末時点で連邦直轄領が243.3%で最も高く、以降はペナン州(158.5%)、ジョホール州(146.4%)が続いた。逆に、サバ州の普及率は87.5%と国内で最も低かった。男女別で見ると、携帯電話契約数は2020年末時点で男性が61.9%、女性38.1%となり、男性の方が多くなっている。

携帯電話契約数と普及率

出典:Communications and Multimedia: Pocket Book of Statistics

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マレーシアの広告事情〜統計データ〜

広告支出比率

マレーシア通信マルチメディア委員会の報告書によると、2021年の広告支出は18%成長となる59億リンギットを記録したことが示された。特に、地上波テレビが大きく増加し、2021年は前年比で39%増加して35億リンギットに、そして全体シェアは59.1%を記録している。これは、パンデミック以降、対象となる視聴者グループが自宅で多くの時間を過ごしたことが影響している。

デジタル広告のシェアは2020年の18.6%から2021年は17.3%へ縮小したものの、広告支出は年間10%の増加となっており、マレーシアのスマートフォン使用人口が2020年の87.61%から2021年に88.48%に増加したことも影響している。

広告支出比率(2021年)

出典:Malaysian Communications and Multimedia Commission

デジタル広告支出

メディア・スペシャリスト協会の調査によると、マレーシア国内のデジタル広告支出は、21の機関が約60%を占めていると推定されている。2021年におけるデジタル広告支出額は22億6,257万リンギットとなり、前年から44%の大幅な増加となった。

プラットフォーム別シェアでは、2021年はソーシャルメディアプラットフォームが全体の36.6%を占めて首位に、以降はビデオプラットフォーム(27.5%)、ディスプレイプラットフォーム(19.0%)が続いた。

次に業界別シェアでは、テック&エレクトロニクスが21.9%を占めて首位に、以降は食品・飲料(21.8%)、店舗(16.9%)となった。全体として、パンデミックによる消費者行動の変化により、eコマース関連のプラットフォームが増加した。

デジタル広告支出総額

出典:Malaysian Digital Association

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