アメリカの家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界は、オンライン特化型ブランドと実店舗中心の老舗チェーンが共存する市場です。住宅需要の変動を受けながら、主要企業は品揃えの拡充と配送体制の強化を進めています。
今回は、そんなアメリカの家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて10社の最新情報をお届けしていきます!
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アメリカの主要家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター企業8選〜ローカル編〜
Wayfair (ウェイフェア)
2002年創業、マサチューセッツ州ボストンに本社を置く家具・生活雑貨のeコマース大手である。旧社名CSN Storesから改称し、1万を超えるサプライヤーが供給する数千万点規模の商品をオンラインで販売する。Joss & Main、AllModern、Birch Lane、Perigoldなど複数の自社ブランドサイトを展開する。
ニューヨーク証券取引所上場企業であり、2025年通期の純売上高は約125億米ドルと前年比5.1%増を記録した。アクティブ顧客数は2025年12月末時点で約2130万人である。ドイツ市場からの撤退を進める一方、北米での新規顧客獲得は3四半期連続で伸びた。
2024年にはイリノイ州に初の大型実店舗を開業し、オンライン専業からの事業モデル転換を進めている。アプリの使い勝手にも定評があり、自社物流網CastleGateの強化を続ける。
米国のほかカナダ・アイルランド・英国に拠点を持ち、住宅関連需要が低調な市況下でもシェア拡大と収益性改善を両立させている。2026年時点で北米のオンライン家具販売を牽引する存在である。
出典:https://www.wayfair.com/
Crate & Barrel (クレート&バレル)
1962年、シーガル夫妻がイリノイ州シカゴで創業した家具・インテリア・生活雑貨の中高級ブランドである。社名は木箱と樽を意味し、欧州家庭用品の直輸入路線を象徴する。白を基調とした食器や、長く使っても飽きの来ないデザインを強みとする。
現在はドイツのオットーグループ傘下で運営され、北米を中心にカナダ・メキシコ・シンガポール・台湾・アラブ首長国連邦などに店舗網を持つ。若者向けのCB2、キッズ向けのCrate & Kidsを姉妹ブランドとして展開する。
2019年にサンフランシスコのインテリアブランドHudson Graceを買収し、上質なライフスタイル提案の幅を広げた。近年はデジタル販売とインテリアデザインサービスの強化を進めている。
非上場のため詳細な財務は非開示だが、店舗数はおおむね100前後で推移する。2026年時点でも米国を代表するホームファニシング専門店として確固たる地位を保っている。
出典:https://www.crateandbarrel.com/
Pottery Barn (ポッテリーバーン)
1949年にニューヨークで創業し、1986年に高級家具・生活雑貨大手のWilliams-Sonoma, Inc.の傘下に入ったホームファニシングブランドである。「上質だが手の届く」価格帯で独自の地位を築いてきた。
親会社ウィリアムズ・ソノマはニューヨーク証券取引所上場で、2024会計年度(2025年1月期)の純売上高は約77億米ドルであった。うちPottery Barnブランドは約30億米ドルと同社最大のブランドである。
2024年度は住宅市況の低迷で既存店売上が前年割れとなったが、第4四半期には下げ止まりの兆しが見られた。子供向けのPottery Barn Kids、10代向けのPottery Barn Teenなど専門ラインを幅広く抱える。
カナダ・メキシコ・オーストラリアにも店舗を持ち、Eコマースと店舗を融合した販売を進める。2026年時点で米国の中核的なインテリア小売ブランドの一つである。
出典:https://www.potterybarn.com/
Living Spaces (リビングスペイシーズ)
2003年にカリフォルニア州で創業した家具小売企業である。実店舗で始まり早期にオンラインへ軸足を移し、実物を見るような没入感のあるWEB体験を強みとしてきた。本社はカリフォルニア州ラミラダ市に置く。
デザインの豊富さと幅広い価格帯、組み立て料金無料といったサービスで支持を集める。カリフォルニアを地盤に、テキサスやアリゾナ、ネバダなど西部・南部を中心に店舗網とショールームを拡大してきた。
非上場企業のため財務の詳細は限定的だが、実店舗とオンラインを組み合わせて各州で展開し、アウトレット・クリアランス商品もWEBで扱う。日系駐在員のあいだでも定番の購入先とされる。
近年は配送・組立体制の拡充や新規出店を進めており、2026年時点で米西部を中心に成長を続ける中堅家具チェーンである。
出典:https://www.livingspaces.com/
The Home Depot, Inc. (ホームデポ)
1978年創業、ジョージア州アトランタに本社を置く全米最大のホームセンターである。DIY用品から建材、園芸、インテリア・雑貨まで幅広く扱い、プロ向け需要にも対応する。ニューヨーク証券取引所上場企業である。
2024会計年度(2025年2月期)の売上高は約1595億米ドルと前年比4.5%増だった。ただし既存店売上は1.8%減と住宅市況の影響を受けた。期末時点で2347店舗、約47万人の従業員を擁する。
2024年6月には建材流通大手SRS Distributionを約182億米ドルで買収し、プロ向け・住宅建築市場への展開を大きく強化した。この買収で780を超える支店網を新たに獲得している。
カナダ・メキシコにも展開し、オレンジ色のエプロンで知られる。2026年時点でプロ需要の取り込みとデジタル投資を軸に、業界首位の地位を維持している。
出典:https://www.homedepot.com/
Lowe’s Companies, Inc. (ロウズ)
1921年に金物雑貨店として創業し、現在はノースカロライナ州ムーアズビルに本社を置く全米第2位のホームセンターチェーンである。青いベストの制服で知られ、DIYからプロ需要まで幅広く扱う。ニューヨーク証券取引所上場企業である。
2024会計年度(2025年1月期)の売上高は約837億米ドルで、既存店売上は前年比で減少した。約1700店舗を展開し、従業員数はパートを含め約30万人規模である。コロナ禍のDIY需要増を経て、近年はプロ顧客の取り込みを最重点課題としている。
2025年には内装施工品を扱うArtisan Design Groupの買収を発表・完了し、プロ向け事業を強化した。デジタルとサプライチェーンへの投資も継続している。
かつて進出したオーストラリア・カナダ・メキシコからは撤退済みで、現在は米国市場に集中する。2026年時点で業界2位の地位を堅持している。
出典:https://www.lowes.com/
World Market (ワールドマーケット)
1958年にカリフォルニア州で創業した輸入家具・生活雑貨・食品の小売チェーンである。「原価プラス10%」を掲げCost Plus World Marketとして知られ、2021年に現社名へ変更した。世界各国の商品をバザール風に陳列する店づくりが特徴である。
2012年にBed Bath & Beyondの傘下となったが、同社の破綻を経て2021年に投資会社Kingswood Capital Management傘下となった。売却後も輸入家具や海外食材を扱う独自の業態を維持している。
自社ブランドは持たず、家具・雑貨に加え海外の菓子や酒類も扱う。日本の雑貨や菓子が並ぶこともあり、国際見本市のような売り場を特色とする。
非上場のため最新の財務は非開示だが、店舗数はおおむね190〜240店規模で推移する。2026年時点で輸入雑貨業態のニッチな代表格として存続している。
出典:https://www.worldmarket.com/
La-Z-Boy Inc. (レイジーボーイ)
1927年創業、ミシガン州モンローに本部を置く老舗の家具メーカー兼小売企業である。木製リクライニングチェアの開発を起源とし、家具関連で200以上の特許を保有する。ニューヨーク証券取引所上場企業である。
家庭用の布張り家具を主力に、EコマースブランドのJoybird、子会社のEngland Furnitureなど複数ブランドを展開する。カナダ・オーストラリア・英国など海外にも支店・提携店を持つ。
2025会計年度(2025年4月期)の売上高はおおむね20億米ドル規模で、住宅市況の軟化のなかでも堅調に推移した。北米では直営店とギャラリー形式の専門店網を拡充し、2025年時点で500を超える店舗ネットワークを持つ。
自社製造とオムニチャネル販売を強みに、Century Vision成長戦略のもとで店舗刷新を進める。2026年時点で米国のリクライニング家具を代表するブランドである。
出典:https://www.la-z-boy.com/
アメリカの主要家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター企業2選〜外資編〜
BoConcept (ボーコンセプト)
1952年にデンマークのヘルニングで創業した高級家具ブランドチェーンである。取扱商品の9割近くがサイズ・色・素材を選べるカスタマイズ対応で、素材だけでも100種類以上から選択できる点を最大の特徴とする。
世界60か国超に約300店舗を展開し、2006年以降は原則フランチャイズ方式で販売する。製造はデンマークの工場で行い、各店舗にインテリアコンサルタントが常駐して無料でアドバイスを提供する。
米国では西海岸・東海岸・フロリダを中心に店舗を構え、都市部のデザイン志向・富裕層をターゲットとする。北欧および国際的なデザイナーとの提携により、モダンで洗練された商品構成を打ち出している。
非上場のためグローバル財務の詳細は限定的だが、デンマーク発のプレミアム家具として世界的な認知を保つ。2026年時点でも米国の輸入高級家具市場の一角を占めている。
出典:https://www.boconcept.com/en-us/
IKEA (イケア)
1943年にスウェーデンで通販会社として創業し、世界最大の家具・インテリア・生活雑貨小売業者へ成長したブランドである。ブランド運営はオランダを本拠とするInter IKEA Systemsが担い、フランチャイズ方式で世界に展開する。
モダンで手ごろな価格の商品、持ち帰り可能なフラットパック、簡単な組み立て工程を特徴とする。2024会計年度(2024年8月期)のIKEA全体の小売売上高は約451億ユーロで、価格引き下げ投資により来店客数を伸ばした。
世界60超の市場に480前後の店舗を展開し、大型店・都市型小型店・オンラインを組み合わせたオムニチャネル戦略を進める。米国へは1985年に進出し、全米に大型店を構えている。
サステナビリティと低価格の両立を掲げ、再生可能素材やリユース事業にも注力する。2026年時点で世界の家具小売を牽引する存在である。
出典:https://www.ikea.com/
FAQ
アメリカの家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界の概要は何ですか?
この業界はアメリカにおいて、家具、インテリア、生活雑貨、ホームセンターを含む小売業の一分野で、多様な国内外企業が活動しています。主要企業からローカル・日系・外資系までさまざまな企業が存在し、それぞれが独自の事業内容を展開しています。
WayfairとCrate & Barrelの主な特徴は何ですか?
Wayfairは2002年に創業されたオンライン家具・雑貨販売の企業で、多くのサプライヤーから1400万点の商品を提供しており、若者向けブランドも運営しています。一方、Crate & Barrelは1962年にイリノイ州で創業され、高級感のある家具やインテリアを取り扱い、長く飽きの来ないデザインが特徴です。
アメリカのホームセンター大手企業について教えてください。
ホームデポとロウズがアメリカの代表的なホームセンターで、前者は2021年には15000億米ドルの収益を上げ、広範な商品と店舗を持ち、カナダやメキシコにも進出しています。ロウズは1921年創業で、「なんでも取り揃えている」店舗展開をしています。
Pottery BarnとLiving Spacesの違いは何ですか?
Pottery Barnは高級家具と雑貨を扱い、アメリカ国内外に店舗を持つ高級志向のブランドです。Living Spacesは2003年創業のオンラインメインのインテリア企業で、デザイン豊富で価格帯も広く、組み立て無料サービスを提供している点が特徴です。
ニトリのアメリカ撤退の理由は何ですか?
ニトリは2012年にアメリカに進出しましたが、集客低迷と価格競争の激化により、2018年には大半の店舗を閉店し、2023年に完全撤退を決定しました。

