【最新版!】アメリカの主要化粧品メーカー14選〜製造業界〜

アメリカ 化粧品業界 業界地図

アメリカの化粧品業界は、世界的なビューティー企業が多数本拠を置く巨大市場です。クリーンビューティーやSNS発ブランドの台頭を受け、主要企業はM&Aによるポートフォリオ拡充と新ブランド育成を積極化しています。

今回は、そんなアメリカの化粧品業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

アメリカの主要化粧品企業10選〜ローカル編〜

Estée Lauder Companies Inc. (エスティローダー カンパニーズ)

1946年にニューヨークで創業した、スキンケア・メークアップ・フレグランス・ヘアケアを手がける世界有数の多国籍化粧品メーカーである。社名は創業者エスティ・ローダーに由来し、現在も同族が経営に関与する。本社はニューヨークのフィフス・アベニューに置く。

約150ヵ国で事業を展開し、エスティローダー、クリニーク、ラ メール、M・A・C、ジョー マローン ロンドン、ザ・オーディナリーなど多数の高級ブランドを保有する。売上の中核はスキンケアが担う。

2025年6月期の売上高は143億ドルで前年比8%減となった。中国本土やアジアの旅行小売の低迷が響き、多額の減損とともに営業損失を計上した。一方で粗利益率は改善し、フレグランスは横ばいを維持した。

「Beauty Reimagined」と称する構造改革を進め、数千人規模の人員削減とコスト効率化に取り組んでいる。2026年6月期は3年ぶりの増収回帰を見込む。2025年6月期時点で、世界の高級化粧品市場を代表する存在であり続けている。

出典:https://www.elcompanies.com/en

Coty Inc. (コティ)

1904年にフランス・パリで創業した多国籍化粧品メーカーである。社名は創業者の母の名に由来する。現在の本社はニューヨーク州に置き、ニューヨーク証券取引所に上場している。創業時の香水製造を起点に、ヘアケアやスキンケアへ事業を広げてきた。

2016年にP&Gから43ブランドを取得し、ヒューゴ・ボス、カバーガール、マックスファクターなどを傘下に収めた。プレステージ香水で世界上位、先進国のマス香水で首位級の地位を占める。

2025年6月期の純収益は58億9,000万ドルで、前年比4%減(為替等調整後で2%減)となった。香水事業が売上の6割超を占め、価格帯を問わず堅調に推移した一方、消費者ビューティ部門の一部が振るわなかった。

フレグランスミストなど成長カテゴリーへの多ブランド展開や大型新商品の投入を進め、2026年後半の増収回帰を目標に掲げる。2025年6月期時点で、香水を軸とする世界的な化粧品企業である。

出典:https://www.coty.com/

Anastasia Beverly Hills, LLC (アナスタシア ビバリー ヒルズ)

アメリカ・ビバリーヒルズで美容サロンを営むアナスタシア・ソアレが立ち上げた、アイブロウ商品を軸とする化粧品企業である。1997年に自身のサロンでブランドを起こし、2000年に会社として本格展開した。本社はカリフォルニア州ビバリーヒルズに置く。

創業者が確立した眉の黄金比に基づくアイブロウ・メイクメソッドと関連商品で知られる。著名インフルエンサーの愛用を通じてトレンドを形成し、アイブロウペンシルやパウダー、ブロウワックスなどを主力とする。

非上場企業のため売上高は公表されていない。近年はメイクアップ全般へ商品を広げ、実店舗と越境ECの双方で世界展開を進めている。

2024年から2025年にかけて資本再編を実施し、創業者一族が経営の主導権を握る体制へ移行したと報じられている。2025年時点で、アイブロウ分野を代表するブランドとして独立系の地位を保っている。

出典:https://www.anastasiabeverlyhills.com/

The Procter & Gamble Company (プロクター&ギャンブル)

1837年に創業した、洗剤や化粧品などを手がける世界最大級の一般消費財メーカーである。本社は創業の地オハイオ州シンシナティに置く。石鹸販売を起点に事業を広げ、約170ヵ国で製品を展開する。マーケティングを重視する企業として知られる。

事業はビューティ、グルーミング、ヘルスケア、ファブリック&ホームケア、ベビー・フェミニン・ファミリーケアの5部門から成る。ビューティ部門はオレイ、SK-II、パンテーン、ハーバルエッセンスなどを擁する。

2025年6月期の売上高は843億ドルで前年並み、オーガニックでは2%増となった。純利益は161億ドルであった。ビューティ部門の売上高は149億6,000万ドルで2%減となり、ヘアケアやスキンケアが地域で明暗を分けた。

2025年6月に新たな構造改革を公表し、2年間で最大7,000人の非製造部門人員を削減する方針を示した。2025年6月期時点で、日用品・化粧品分野で世界を主導する存在である。

出典:https://us.pg.com/

Mary Kay Inc. (メアリー ケイ)

1963年にテキサス州ダラスで創業した、マルチレベルマーケティング方式の化粧品会社である。社名は創業者メアリー・ケイ・アッシュに由来する。現在の本社は同州アディソンに置く。女性の自立とエンパワーメントを理念に掲げて事業を始めた。

世界約40ヵ国で多数の独立販売員を通じ、スキンケアやカラーコスメを展開する。ブランドカラーのピンクや自社製造・研究体制を特色とし、非上場企業のため売上高は公表していない。

直販業界を対象とする各種ランキングでは、世界有数の直接販売企業として上位に位置づけられている。近年はデジタルツールを活用した販売員支援やサステナビリティへの取り組みを強化している。

2025年時点でも創業家の理念を受け継ぎ、対面販売を軸とした独自のビジネスモデルを世界で維持している。米国発の化粧品直販企業を代表する存在である。

出典:https://www.marykay.com/

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Seed Beauty (シード ビューティ)

2014年前後にカリフォルニア州オックスナードで設立された化粧品会社である。当初はグローバルブランドの外部サプライヤーであったが、創業者のネルソン兄妹が自社ブランドを立ち上げ、消費者へ直接販売する事業へ転換した。

旗艦ブランドのカラーポップ・ビューティをはじめ、スキンケア中心のフォース・レイ・ビューティ、ボディケアのSOLボディなどを展開する。企画から製造・販売までを自社で垂直統合し、短期間で商品を投入できる体制を強みとする。

カラーポップはリップティントやアイシャドウパレットを手頃な価格で提供し、SNSやインフルエンサーを通じて支持を集めてきた。非上場企業のため売上高は公表されていない。

クルエルティフリーやヴィーガン処方など、価値観を重視した商品開発を進めている。2025年時点でも、SNS世代を捉えたダイレクト・トゥ・コンシューマー型の新興化粧品企業として存在感を保っている。

出典:https://seedbeauty.com/

e.l.f. Beauty Inc. (エルフ ビューティ)

2004年に創業した、カリフォルニア州オークランドに本社を置く化粧品企業である。宣伝費を抑え、クリーンでクルエルティフリーの商品を低価格で提供することを掲げる。ニューヨーク証券取引所に上場している。

旗艦ブランドのe.l.f.コスメティックのほか、e.l.f.スキン、スキンケアのナチュリウム、ウェルピープルなどを展開する。オンラインや大手美容小売店、量販店を主な販路とし、米国のマス化粧品市場でシェアを継続的に高めてきた。

2026年3月期の売上高は16億3,650万ドルで前年比25%増となり、7期連続の増収とシェア拡大を達成した。2025年にはヘイリー・ビーバー創業のスキンケアブランド「rhode(ロード)」を約10億ドルで買収し、通期でナチュリウムとともに成長を牽引した。

ブランドポートフォリオの多様化とプレステージ領域への拡張を進めている。2026年3月期時点で、米国マス化粧品を代表する高成長企業である。

出典:https://www.elfbeauty.com/

Bath & Body Works, Inc. (バス&ボディ ワークス)

オハイオ州コロンバスに本社を置く、フレグランス関連商品やホームフレグランスを手がけるグローバル企業である。ニューヨーク証券取引所に上場し、S&P500の構成銘柄でもある。かつてヴィクトリアズ・シークレットも運営していたが、2021年に分離し、現在はバス&ボディ・ワークス事業に専念する。

「フレグランスの力で顧客に喜びをもたらす」を理念に掲げ、ボディローションやフレグランスミスト、ボディクリーム、ホームキャンドルなどを幅広い香りで展開する。

2025年2月1日締めの2024年度の売上高は73億700万ドルで前年比1.6%減、営業利益は12億6,600万ドルであった。米国とカナダで約1,895店舗を直営し、海外では529店舗をパートナーがフランチャイズ運営する。

商品イノベーションやマーケティング強化、カテゴリー拡張と海外展開を成長戦略に据える。2024年度時点で、米国のパーソナルケア・ホームフレグランス市場で確固たる地位を保っている。

出典:https://www.bbwinc.com/

Nu Skin Enterprises, Inc. (ニュースキン エンタープライズ)

1984年に創業した、マルチレベルマーケティング方式のビューティー&ウェルネス企業である。ニューヨーク証券取引所に上場し、本社はユタ州プロボに置く。約50ヵ国で事業を展開する。

事業はスキンケアやパーソナルケア、栄養補助食品、美容機器などから成る中核事業と、受託製造やテクノロジーを担うRhyz事業に分かれる。美容機器分野では高い評価を得てきた。

2024年度の売上高は17億3,200万ドルで前年比12.0%減となった。主力の中国本土や韓国の落ち込みが響いた一方、Rhyz事業は32.3%増と成長し、傘下のMavelyの一部売却も実施した。

2024年には構造改革をほぼ完了し、2億ドル超の関連費用を計上した。デジタル販売や成長事業への転換を進めている。2024年度時点で、直販型のビューティー企業として世界で事業を継続している。

出典:https://www.nuskin.com/

Olaplex Holdings, Inc. (オラプレックス ホールディングス)

2014年に創業した、科学的根拠に基づく高級ヘアケア商品を手がける美容企業である。ナスダックに上場し、本社はカリフォルニア州サンタバーバラに置く。特許で保護された独自成分を核に、実証された効果をうたう商品を提供する。

技術の要は、ビスアミノと略される独自の結合技術である。当初はサロン向けに限定販売していたが、現在は化粧品専門店やECを通じて一般消費者にも広く販売している。

2025年度の売上高は4億2,300万ドルで前年比ほぼ横ばいとなった。調整後EBITDAは9,390万ドルであった。第4四半期は4.3%増と回復の兆しを示した。

アマンダ・ボールドウィン最高経営責任者のもと、「Bonds & Beyond」と称するブランド変革を進め、商品刷新と実行力の強化に取り組んでいる。2025年度時点で、プロフェッショナル発のプレミアムヘアケア分野で存在感を保っている。

出典:https://www.olaplex.com/

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アメリカの主要化粧品企業2選〜日系編〜

Shiseido Company, Limited (株式会社資生堂)

1872年に東京・銀座で洋風調剤薬局として創業した日本の多国籍化粧品メーカーである。現在も本社を東京に置き、約120ヵ国で事業を展開する。米国ではSHISEIDOブランドに加え、NARSやドランク エレファントを展開する。

注力ブランドとしてSHISEIDO、クレ・ド・ポー ボーテ、エリクシール、アネッサ、NARSを掲げ、スキンケアを中心に高価格帯で事業を組み立てている。

2024年12月期の売上高は9,905億円で前年比1.8%増となった一方、コア営業利益は363億円で8.7%減、当期は108億円の純損失を計上した。中国事業やトラベルリテールの低迷が重荷となったが、日本・欧州事業が牽引し、米州事業は7.5%増となった。

2025年を構造改革の「勝負の年」と位置づけ、注力ブランドへの集中投資とコスト構造の見直しを加速させている。2024年12月期時点で、日本を代表するグローバル化粧品企業である。

出典:https://corp.shiseido.com/jp/

KOSE Corporation (株式会社コーセー)

1946年に東京で創業した日本の多国籍化粧品メーカーである。現在の本社は東京都中央区に置く。米国の自然派化粧品メーカーであるタルト(Tarte)を買収し、欧米を中心にグローバル展開を進めてきた。主力ブランドにアルビオン、DECORTÉ、雪肌精、タルトなどを持つ。

高価格帯を軸とする商品戦略をとり、日本国内のハイプレステージと海外のタルトが成長を牽引する構造となっている。

2024年12月期の連結売上高は3,227億円で前年比7.4%増、営業利益は173億円で8.6%増となった。北米地域の売上高は620億円で21.1%増と過去最高を記録し、タルトがECを中心に大きく伸長した。

2026年1月には純粋持株会社体制へ移行し、社名を「コーセーホールディングス」へ変更する予定である。2大ブランドへの集中とグローバル転換を進めている。2024年12月期時点で、日本を代表する化粧品企業の一角を占めている。

出典:https://corp.kose.co.jp/

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アメリカの主要化粧品企業2選〜外資編〜

L’Oréal S.A. (ロレアル)

1909年に化学者ウジェーヌ・シュエレールが創業した、世界最大の化粧品メーカーである。本社は創業の地フランス・パリに置き、150以上の国と地域で事業を展開する。ヘアカラーの製造販売を起点に、買収を重ねてブランドを拡充してきた。

ロレアル パリ、メイベリン ニューヨーク、ランコム、キールズ、ケラスターゼ、ラ ロッシュ ポゼ、セラヴィなど37の国際ブランドを保有する。2023年にはナチュラ&Coからイソップを取得し、ラグジュアリー部門を強化した。

2024年度の売上高は434億8,000万ユーロで、前年比5.6%(為替等調整後5.1%)増となった。営業利益は86億8,700万ユーロ、営業利益率は20.0%であった。北米では初めて高級ビューティ分野で首位に立った。

約9万人の従業員を擁し、世界各地に研究拠点を構える。皮膚科学やデジタルへの投資を強めている。2024年度時点で、世界の化粧品業界を主導する最大手である。

出典:https://www.loreal.com/en/

Natura &Co (ナチュラ)

1969年にブラジルで創業した化粧品メーカーである。本社はサンパウロに置き、直販を軸にラテンアメリカで事業を展開する。かつては世界第4位級の純粋ビューティ企業として、ナチュラ、エイボン、ザ・ボディショップ、イソップなどを傘下に収めていた。

近年は事業ポートフォリオの見直しを大きく進め、2023年にイソップをロレアルへ、ザ・ボディショップを投資会社へ売却し、2025年にはラテンアメリカ以外のエイボン事業を売却した。現在はナチュラ・ブランドとラテンアメリカのエイボンに事業を集約している。

2024年度の連結純収益は241億レアルとなり、主力のブラジルのナチュラが21.1%増と好調に推移した。収益性の改善も進んだ。

ラテンアメリカでの直販網とブランド統合に経営資源を集中させている。2024年度時点で、同地域を代表する化粧品企業として事業を続けている。

出典:https://www.naturaeco.com/

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FAQ

米国のビューティー・パーソナルケア市場は今後どのように成長すると予測されているのですか?

スタティスタ・マーケット・インサイトによると、2024年の売上高は約100億2,700万ドルに達し、2028年には約110億2,800万ドルに成長すると予測されています。

アメリカの主要化粧品メーカーにはどのような企業がありますか?

主要な企業にはエスティ ローダー、コティ、アナスタシア ビバリー ヒルズ、プロクター&ギャンブル、メアリー ケイ、シードビューティ、エルフ ビューティ、バス&ボディ ワークス、ニュースキン、オラプレックスなどがあります。

エスティ ローダーの特徴と事業規模について教えてください。

エスティ ローダーは1946年にニューヨークで設立され、スキンケア、メークアップ、フレグランス、ヘアケア製品を製造・販売する多国籍企業です。2022年度の売上高は177億米ドルで、約150か国以上で販売されています。

コティのブランド拡大と売上成長の背景は何ですか?

コティは2016年にP&Gから43ブランドを買収し、ヒューゴ・ボスやカバーガールなどを含む多様なブランド群を持つことで、市場での位置を強化し、2022年度の売上高は約53億米ドルと前年比で15%増加しました。

日系企業の資生堂について、アメリカでの展開と成長状況はどうですか?

資生堂は日本発の多国籍化粧品企業で、アメリカではNARSなどのブランドを展開しています。2022年度の米州売上は前年比9%増、コロナ禍前の2019年と比較しては26%増と好調に成長しています。

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吉岡 直人 US-Based Industry Analyst
ワシントン在住の日本人。日本では外資系メーカーにて営業およびマーケティングを経験し、現在は米国でスタートアップ向けにマーケティングおよびマーケティングリサーチを提供している。
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