【最新版!】アメリカの主要證券会社14選〜金融・法人サービス業界〜

アメリカ 証券業界 業界地図

アメリカの証券業界は、大手投資銀行から低コストの資産運用会社、ネット証券まで幅広いプレイヤーが競い合う巨大市場です。手数料引き下げ競争とデジタル投資サービスの拡充を進める主要企業の動向が注目されています。

今回は、そんなアメリカの証券業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社の最新情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

アメリカの証券業界 業界地図はこちら!
目次

アメリカの主要証券企業10選〜ローカル編〜

Vanguard (ヴァンガード)

Vanguardは1975年にジョン・C・ボーグルによって設立され、本社は米ペンシルベニア州マルバーンに置く。低コストのインデックスファンドやETFで知られ、資産運用、退職プラン、投資アドバイスなどのサービスを個人および機関投資家に幅広く提供している。

公式サイトによると、2025年12月末時点で世界の投資家数は5,000万人を超え、従業員は約2万人にのぼる。運用資産残高は10兆ドル規模に達し、ブラックロックに次ぐ世界第2位の資産運用会社に位置づけられる。

2025年には創業50周年を迎え、多数のファンドで運用報酬の引き下げを実施した。加えて暗号資産関連ETFの取り扱い方針を見直すなど、投資家の需要変化に対応する姿勢を強めている。

子供向けの金融教育プログラム「My Classroom Economy」を長年展開し、全米で100万人以上の生徒に活用されてきた。低コスト運用を軸とした顧客本位の経営は、業界全体の手数料低下を牽引する存在として評価されている。

出典:https://corporate.vanguard.com/

Charles Schwab (チャールズ・シュワブ)

Charles Schwabは1971年に設立され、本社は米テキサス州ウェストレイクに置く。株式や債券、オプション、先物などを取引できる証券プラットフォームを個人投資家やトレーダーに提供するほか、資産運用や退職計画、資産管理などのサービスも展開している。

2020年に買収したTDアメリトレードの統合を完了し、リテール証券の最大手としての地位を固めた。公式発表によると、2025年12月末時点の顧客資産総額は前年比18%増の11兆9,000億ドルと過去最高を更新し、証券口座数は3,850万口座に達している。

2025年度の純収益は前年比22%増の239億ドル、純利益は88億ドルといずれも記録的な水準となった。第4四半期の1日平均取引件数は830万件に上る。

Fortune誌の「世界で最も賞賛される企業」やJ.D. Powerの顧客満足度調査など、外部からの評価も高い。デジタル基盤の拡充と資産管理サービスの強化を軸に成長を続けている。

出典:https://www.aboutschwab.com/

Fidelity (ファイデリティ)

Fidelityは1946年に設立され、本社は米マサチューセッツ州ボストンに置く、資産運用、退職サービス、証券取引、プライベートウェルスマネジメントなど幅広い金融サービスを手がける大手金融機関である。同社は非上場のオーナー企業として知られる。

公式の年次報告によると、2025年12月末時点の受託資産(AUA)は18.0兆ドル、運用資産は7.1兆ドルに達した。2025年の売上高は前年比15%増の377億ドルと、過去最高を記録している。

近年は個人向けの証券口座やリテール事業の拡大が続いており、若年層の投資家獲得やデジタルサービスの強化に注力している。退職・確定拠出年金の分野でも大きな顧客基盤を持つ。

企業の従業員福利厚生プログラムや投資顧問会社向けのサポートでも大きなシェアを占める。テクノロジー投資を継続し、資産形成を支える総合金融プラットフォームとして存在感を高めている。

出典:https://www.fidelity.com/about-fidelity/our-company

Goldman Sachs (ゴールドマン・サックス)

Goldman Sachsは1869年に設立され、本社は米ニューヨークに置く。投資銀行業務、証券業務、資産運用、消費者向け金融など幅広い金融サービスを、企業、金融機関、政府、個人に提供している。世界有数の投資銀行として知られる。

公式発表によると、2025年度の純収益は582億ドル、純利益は172億ドルとなった。資産運用・ウェルスマネジメント部門やプライベートバンキングが好調で、収益の多角化が進んでいる。

デビッド・ソロモンCEOは、投資家向け戦略の発表以降に収益を大きく伸ばしたと説明している。近年はトレーディングと投資銀行業務の回復に加え、資産運用手数料収入の拡大に力を入れている。

中小企業支援の「10,000 Small Businesses」や女性起業家支援の「10,000 Women」など、社会貢献プログラムも長年展開している。市場環境の変化に応じた事業ポートフォリオの再構築を進めている。

出典:https://www.goldmansachs.com/

Morgan Stanley (モルガン・スタンリー)

Morgan Stanleyは1935年に設立され、本社は米ニューヨークに置く。投資銀行業務、証券取引、資産運用、ウェルスマネジメントなど幅広い金融サービスを、法人、政府、機関投資家、個人に提供している。世界40か国以上で事業を展開する。

公式発表によると、2025年度の純収益は過去最高の706億ドル、純利益は169億ドルに達した。ウェルス・インベストメントマネジメント部門の顧客資産は9.3兆ドルに拡大し、3,500億ドルを超える純新規資産を獲得している。

近年はウェルスマネジメントを収益の柱に据える戦略を鮮明にしており、安定的な手数料収入の拡大が業績を押し上げている。買収した資産運用・証券プラットフォームの統合も進む。

サステナブル投資の取り組みも強化しており、ネットゼロ実現に向けた目標を掲げている。市場変動に左右されにくい収益構造への転換を着実に進めている。

出典:https://www.morganstanley.com/

アメリカの証券業界 業界地図はこちら!

JPMorgan Chase & Co. (JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー)

JPMorgan Chase & Co.は、2000年にJ.P.モルガンとチェース・マンハッタンの合併により発足した。前身は1799年まで遡り、本社は米ニューヨークに置く。「JPMorgan」と「Chase」の2ブランドで、銀行業務、投資銀行業務、資産運用、カードサービスなどを提供している。

公式発表によると、2025年度の純利益は過去最高の570億ドルに達した。2025年12月末時点の総資産は4.4兆ドルで、米国最大の銀行としての地位を維持している。

幅広い事業ポートフォリオを背景に、金利上昇局面や市場のボラティリティを収益機会に変えてきた。生成AIの業務活用やデジタル基盤への大規模投資も積極的に進めている。

フォーチュン誌の「世界で最も賞賛される企業」など数多くの評価を受けている。ジェンダーや環境課題、若年層の育成支援といった社会的な取り組みも強化しており、業界のリーダーとして影響力を保っている。

出典:https://www.jpmorganchase.com/

Citigroup (シティグループ)

Citigroupは1812年にCity Bank of New Yorkとして設立され、本社は米ニューヨークに置く。約160の国と地域で事業を展開し、銀行業務、投資銀行業務、資産運用、カードサービスなどを、企業、政府、機関投資家、個人に提供している。

公式発表によると、2025年度の純利益は143億ドル、収益は852億ドルとなり、前年の127億ドル・807億ドルからいずれも増加した。ジェーン・フレーザーCEOのもとで進める事業再編が着実に成果を上げつつある。

近年は不採算のリテール事業からの撤退を進め、法人向けやウェルスマネジメントなど中核事業への集中を強めている。組織のスリム化と収益性の改善が経営の最重要課題となっている。

ラテンアメリカをはじめとする新興国での存在感も大きく、国際的なトランザクションバンキングに強みを持つ。グローバルネットワークを生かした事業運営を続けている。

出典:https://www.citigroup.com/global/

Bank of America (バンクオブアメリカ)

Bank of Americaは前身を1784年に持ち、本社は米ノースカロライナ州シャーロットに置く、世界最大級の金融機関の一つである。銀行業務、投資業務、資産運用、リスク管理などの商品やサービスを、個人、企業、機関投資家に幅広く提供している。

公式発表によると、2025年度の純利益は305億ドル、金利費用控除後の総収益は1,131億ドルに達した。約6,900万の個人・中小企業顧客を抱え、ウェルスマネジメント部門の顧客資産残高は4.8兆ドルに上る。

トレーディング収益や純金利収入の伸びが業績を牽引しており、デジタルバンキングの利用も拡大している。生成AIを活用した顧客対応ツールの導入など、テクノロジー投資を積極化させている。

退役軍人や若年層を対象とした教育・就労支援プログラムなど、社会貢献にも力を入れている。フォーブス誌に「アメリカで最も優れた大規模雇用主」として選ばれるなど、外部評価も高い。

出典:https://about.bankofamerica.com/en

TradeStation (トレードステーション)

TradeStationは1982年に設立され、本社は米フロリダ州プランテーションに置く。株式、オプション、先物、暗号資産などの取引プラットフォームやツールを、個人投資家やアクティブトレーダー向けに提供している。2011年からは日本のマネックスグループ傘下で事業を展開している。

傘下の証券会社TradeStation Securitiesの財務状況報告書によると、2026年3月末時点の総資産は約30億5,000万ドル、顧客からの預り金にあたる債務は約24億1,000万ドルに達している。

高機能な取引ツールと自己清算体制を強みとし、プロ志向のトレーダーから高い支持を得ている。暗号資産取引サービスの拡充など、新しい資産クラスへの対応も進めている。

StockBrokers.comやNerdWalletのオンラインブローカー評価で複数の賞を受賞してきた実績を持つ。マネックスグループのグローバル戦略の中核として、米国市場でのプレゼンス拡大を図っている。

出典:https://www.tradestation.com/

Interactive Brokers (インタラクティブ・ブローカーズ)

Interactive Brokersは1977年に設立され、本社は米コネチカット州グリニッジに置く大手証券会社である。株式、オプション、先物、通貨、債券、暗号資産などの電子取引の執行および清算サービスを、機関投資家、プロトレーダー、個人投資家に提供している。

公式のブローカー指標によると、2025年12月時点の顧客口座数は前年比32%増の439万9,000口座、顧客資産は前年比37%増の7,799億ドルに達した。1日平均の収益取引件数(DARTs)は338万4,000件に上る。

低コストで世界150以上の市場にアクセスできる取引環境が強みで、口座数・顧客資産ともに高い成長を続けている。自動化された取引執行システムに独自の技術を持つ。

各種メディアのオンラインブローカー評価でも高い評価を得ている。テクノロジー主導のビジネスモデルを軸に、グローバルな個人投資家層の取り込みを加速させている。

出典:https://www.interactivebrokers.com/en/home.php

アメリカの証券業界 業界地図はこちら!

アメリカの主要証券企業2選〜日系編〜

Nomura Group (野村グループ)

野村グループは、1925年に設立された野村證券を源流とし、本社は日本の東京に置く。日本国内とアジアを中心に、営業、インベストメント・マネジメント、ホールセールの3部門を通じて、個人、機関投資家、企業、政府にサービスを提供している。

米国では1927年にニューヨーク拠点を設け、現在も複数都市で事業を展開している。公式発表によると、2025年3月期の純収益は前年比21%増の1兆8,925億円、当期純利益は前年の約2.1倍となる3,407億円と好調な業績を記録した。

長期的な構造改革が奏功し、収益性の改善が鮮明になっている。ウェルスマネジメントやアセットマネジメント事業の強化に加え、海外事業の立て直しも進めている。

1990年代から続く金融・経済教育の取り組みも特徴で、2022年には専門部署を設置した。オリジナル教材はこれまで107万部以上が提供されており、金融リテラシー向上に貢献している。

出典:https://www.nomuraholdings.com/

Daiwa Securities Group (大和証券グループ)

大和証券グループは、1902年に設立された前身機関を源流とし、本社は日本の東京に置く。株式取引、債券取引、外国為替取引、資産運用など、証券業務を中心とした幅広い金融サービスを提供している。米国では1959年にニューヨーク支社を設立した。

公式の統合報告書によると、2025年3月期の純営業収益は6,459億円、経常利益は2,247億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,543億円となった。連結の従業員数は1万4,783人にのぼる。

近年はリテールから法人、資産運用まで幅広い事業を展開し、安定した基盤収益の拡大を進めている。ハイブリッド戦略のもとで新領域への投資も強化している。

女性管理職比率の引き上げや男性の育児休職取得率100%の維持など、人材面の取り組みにも積極的である。国内外で受賞歴を重ねており、リサーチ力の高さにも定評がある。

出典:https://www.daiwa-grp.jp/english/

アメリカの証券業界 業界地図はこちら!

アメリカの主要証券企業2選〜外資編〜

Macquarie Group (マッコーリー・グループ)

Macquarie Groupは1969年に設立され、本社はオーストラリアのシドニーに置く。銀行業務、資金調達、M&Aアドバイザリー、投資業務、資産運用など幅広い金融サービスを、機関投資家、事業法人、個人、金融機関に提供している。ニューヨークには1994年に拠点を設けた。

公式発表によると、2026年3月期の親会社普通株主に帰属する純利益は48億4,700万豪ドルとなった。世界有数のインフラ資産運用会社として、再生可能エネルギーやインフラ分野への投資に強みを持つ。

北米は同社にとって重要な成長市場であり、資産運用やグリーンエネルギー投資を軸に事業を拡大している。市場環境に応じた機動的な資本配分が特徴である。

慈善財団を通じた教育、環境、社会的包摂の分野での支援活動も継続している。取締役会の多様性確保など、ガバナンス面の取り組みでも高い水準を維持している。

出典:https://www.macquarie.com/

UBS (ユービーエス)

UBSは1862年に設立され、本社はスイスのチューリッヒに置く。投資銀行業務、資産運用、ウェルスマネジメント、リテールバンキングなどのサービスを、個人、法人、機関投資家に世界50か国以上で提供している。世界最大級のウェルスマネージャーとして知られる。

公式発表によると、2025年度の純利益は前年比53%増の78億ドルとなった。グループの預り資産は初めて7兆ドルの大台を超え、前年比15%増と大きく伸びた。

2023年に経営破綻した同業クレディ・スイスを買収して以降、統合作業を進めており、コスト削減とシナジー創出が業績改善につながっている。統合完了に向けた取り組みが引き続き経営の焦点となっている。

慈善活動やサステナビリティにも力を入れ、ネットゼロの実現や女性役職者比率の向上などの目標を掲げている。米州でのウェルスマネジメント事業の拡大にも注力している。

出典:https://www.ubs.com/global/en.html

アメリカの証券業界 業界地図はこちら!

FAQ

アメリカの証券業界におけるデジタル化とAI技術の導入とは何ですか?

アメリカの証券業界では、デジタル化とAI技術の導入が急速に進んでおり、AIを活用した投資戦略の自動化や、仮想通貨およびデジタル資産への関心の高まりを背景に、多くの企業が新しいプラットフォームやサービスを開発しています。

主要なアメリカの証券会社はどのようなサービスを提供していますか?

主要な証券会社は、株式や債券、オプション、先物などの金融商品の取引プラットフォーム提供に加え、資産運用、退職計画、金融アドバイス、そして一部はデジタル資産管理など、多岐にわたる金融サービスを提供しています。

アメリカの証券業界の規制動向について教えてください。

証券取引委員会(SEC)は、投資家保護を目的とした新たな規制の検討と導入を進めており、これにはデジタル資産やAIを活用した投資戦略に関する規制も含まれています。

主要な証券会社の中で、どの企業が最も革新的だと考えられますか?

投資戦略の自動化やデジタル資産の管理に積極的に取り組むGoldman SachsやJPMorgan Chase、Morgan Stanleyは、特に革新的な企業として挙げられます。

日系や外資系の証券会社の特徴は何ですか?

日系証券会社は、日本を中心にアジア展開と金融教育に重きを置き、包括的なサービスを提供しています。一方、外資系証券会社は、世界的に展開し、多角的な金融サービス、先進的なテクノロジーの導入、グローバルな資産運用に強みがあります。

投稿者アバター
吉岡 直人 US-Based Industry Analyst
ワシントン在住の日本人。日本では外資系メーカーにて営業およびマーケティングを経験し、現在は米国でスタートアップ向けにマーケティングおよびマーケティングリサーチを提供している。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次