【最新版!】アメリカの主要法律事務所14選〜金融・法人サービス業界〜

アメリカ 法律事務所業界 業界地図

アメリカの法律事務所業界は、世界展開するグローバル大手から企業法務専門ファーム、国際紛争解決に強い事務所まで多様な事務所が競い合う市場です。M&A案件の増加を受け、主要企業は専門人材の獲得競争を強めています。

今回は、そんなアメリカの法律事務所業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

アメリカの主要法律事務所企業8選〜ローカル編〜

Baker McKenzie (ベイカー・マッケンジー)

Baker McKenzieは1949年に米シカゴで設立され、国境を越えた案件を主軸とする世界有数の国際法律事務所である。創業者のラッセル・ベイカーとジョン・マッケンジーが立ち上げ、早くから海外展開を進めてきた歴史を持つ。

公式サイトによると、世界45か国以上に70前後のオフィスを構え、常勤換算の所属弁護士は4,600人を超える。会社法やM&A、国際仲裁、税務などを幅広く手がけ、取引の多くが複数国にまたがる点が最大の特徴である。

業界誌The American Lawyerの2025年の集計では、グローバル収益は34億ドル規模とされ、収益・従業員数ともに世界トップクラスの水準を保っている。新興国を含む広範なネットワークが競争力の源泉となっている。

近年は生成AIの業務活用やサステナビリティ関連の法務需要への対応を強めている。多拠点体制を生かした国際案件への対応力で、多国籍企業からの支持を集め続けている。

出典:https://www.bakermckenzie.com/

DLA Piper (DLA パイパー)

DLA Piperは、カリフォルニア州・メリーランド州・英国の法律事務所が2005年に合併して設立された多国籍法律事務所である。英国と米国を2拠点とし、両者を束ねるグローバル取締役会を共有する体制をとる。

公式発表によると、世界40か国以上に80を超えるオフィスを展開している。企業間仲裁や銀行・金融、保険、年金などに強みを持ち、各国の事務所との合併・買収を繰り返しながら規模を拡大してきた。

2025年4月に公表された2024年の年間グローバル収益は、前年比10.7%増の42億ドルとなり、初めて40億ドルの大台を突破した。エクイティパートナー1人あたりの利益(PEP)も340万ドルへと10.8%伸びている。

近年はAI関連や医療政策の分野で事業を拡大するなど、成長領域への投資を積極化させている。グローバルな規模と分野の広さを武器に、多国籍企業の複雑な案件に対応している。

出典:https://www.dlapiper.com/

Kirkland & Ellis (カークランド&エリス)

Kirkland & Ellisは1909年に米シカゴで設立された、世界最大級の収益を誇る法律事務所である。プライベートエクイティやM&A、企業再編、訴訟などに強みを持ち、大型ディールの担い手として知られる。

業界誌The American Lawyerの2025年版ランキング(2024年収益)では、総収益88億ドルで全米首位に立った。さらに2025年通期には、法律事務所として世界で初めて年間収益100億ドルの大台を突破したと報じられている。

所属弁護士は3,800人規模に達し、米国内外に20を超えるオフィスを展開している。1事務所あたりの生産性が高く、収益性の面でも業界の頂点に位置づけられる。

近年はプライベートエクイティ案件の旺盛な需要を背景に成長を続け、有力弁護士の獲得競争を主導してきた。高額報酬による人材確保でも業界の注目を集めている。

出典:https://www.kirkland.com/

Latham & Watkins (レイサム&ワトキンス)

Latham & Watkinsは1934年にカリフォルニア州ロサンゼルスで設立された大手法律事務所である。M&Aやファイナンス、訴訟などを幅広く手がけ、2007年に年間収益20億ドルを超えた初の法律事務所となるなど、業界の成長を牽引してきた。

公式発表や業界誌の集計によると、2025年の世界収益は前年比18.6%増の83億ドルと過去最高を更新し、収益規模でKirkland & Ellisに次ぐ世界2位に位置づけられた。エクイティパートナー1人あたりの報酬も865万ドルへと大きく伸びている。

所属弁護士は3,700人規模に達し、世界各国にオフィスを展開している。M&Aや訴訟の旺盛な需要が業績を押し上げた。

かつてはロシア国営企業の代理人も務めたが、2022年のウクライナ侵攻を受けてロシアでの活動を終了した。市場環境に応じた機動的な事業運営を続けている。

出典:https://www.lw.com/

Norton Rose Fulbright (ノートン・ローズ・フルブライト)

Norton Rose Fulbrightは、源流を1794年の英国ロンドンに持つ国際法律事務所である。数多くの合併を経て成長し、2013年に米国のフルブライト&ジャウォースキーと統合して現在の体制となった。

公式発表によると、世界50か国以上にオフィスを構え、所属弁護士は3,000人を超える。エネルギーやインフラ、資源、テクノロジー、輸送、ライフサイエンス、ヘルスケアなどの分野に強みを持ち、多国籍企業や金融機関、政府を主要な顧客とする。

業界誌の集計では、2025年の収益は前年比16%増となり、パートナー1人あたりの利益(PEP)も27%上昇したと報じられた。米国での需要拡大が業績の伸びを支えている。

近年は経営陣の交代を経ながらも、グローバルな事業展開を維持している。分野横断的なサービス提供力を武器に、国際的な大型案件への対応を続けている。

出典:https://www.nortonrosefulbright.com/

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White & Case (ホワイト&ケース)

White & Caseは1901年にニューヨークで設立された、いわゆるホワイトシュー系の名門法律事務所である。1994年に米国の法律事務所として初めてベトナムに拠点を構えるなど、早くから国際展開を進めてきた歴史を持つ。

公式サイトによると、世界30か国以上に40超のオフィスを構え、所属弁護士は2,500人規模に達する。国際仲裁やクロスボーダーのM&A、金融、独占禁止法などの分野で高い評価を得ている。

業界誌の集計では、2025年の売上高は36億ドル規模に達したとされ、着実な増収が続いている。同社は将来的に収益50億ドルを目指す成長計画を掲げており、事業拡大に意欲を示している。

市場をリードする実務家を数多く抱える点も特徴で、国際案件での存在感は大きい。グローバルなネットワークを生かした事業運営を続けている。

出典:https://www.whitecase.com/

Hogan Lovells (ホーガン・ロベルズ)

Hogan Lovellsは、1899年に英ロンドンで創業したロベルズ法律事務所と、1904年に米ワシントンDCで創業したホーガン法律事務所が2010年に合併して発足した国際法律事務所である。政府規制や訴訟、金融、知的財産などを専門とする。

公式サイトによると、世界各国に50を超えるオフィスを展開し、常勤換算の所属弁護士は2,500人規模に達する。商法案件やロビー活動に強みを持ち、米国有数のロビイング体制を備える点でも知られる。

業界誌の集計では、2025年に公表された直近の年間収益は30億ドルの大台に迫り、2年連続の増収を記録したと報じられた。堅調な需要を背景に、着実な成長が続いている。

2019年にはフォーブス誌で「アメリカで最も信頼できる企業法律事務所」に選ばれた実績を持つ。分野横断的な体制を武器に、規制対応や大型商事案件への対応を続けている。

出典:https://www.hoganlovells.com/

Greenberg Traurig (グリーンバーグ・トラウリグ)

Greenberg Traurigは1967年に3人の弁護士によってフロリダ州マイアミで設立された多国籍法律事務所である。事業再編と倒産、訴訟、証券、国際貿易など、特に企業関連の法務に強みを持つ。

公式発表によると、米国を中心にヨーロッパ、中東、ラテンアメリカ、アジアへ展開し、40を超えるオフィスに2,700人規模の弁護士を抱える。所属弁護士数では米国有数の大規模事務所に数えられる。

同社は10年以上にわたり連続で収益記録を更新しており、2026年2月に公表された2025年の収益は約29億ドルと、初めて30億ドルの大台に迫った。CEOが「素晴らしい1年だった」と述べるなど、好調な業績が続いている。

若手育成にも力を入れ、採用面接で不採用となった学生への再挑戦研修などを手がけてきた。企業法務を軸に、着実な成長を続けている。

出典:https://www.gtlaw.com/

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アメリカの主要法律事務所企業3選〜日系編〜

Kawasaki Law Office(川崎法律事務所)

Kawasaki Law Officeは2019年に米ニューヨークで設立された日系の法律事務所である。創業者の川崎慎平弁護士は、Florida Coastal School of Lawで法務博士号を取得し、ニューヨークの大手事務所やホスピタリティ専門の法律事務所で経験を積んだのち独立した。

公式サイトによると、事業の中心は契約交渉や企業買収、労働紛争、リカーライセンス、商業不動産取引、一般企業法務などである。日本語と英語の双方でサービスを提供し、ニューヨーク州とニュージャージー州の弁護士資格を持つ。

顧客の多くは飲食店やホテル、小売店などで、ホスピタリティビジネスの経営者や日本企業を支援している。会社設立や企業顧問の業務も手がける。

創業年の2019年以降、Super LawyersのRising Starsに継続して選出されている。少人数体制ながら、日本企業の米国進出を支える専門性の高いサービスを提供している。

出典:https://www.kawasakilaw.com/

Taki Law Offices (瀧法律事務所)

Taki Law Officesは、移民法や会社設立業務を専門とする日系の法律事務所である。創業者の瀧恵之弁護士は、新潟大学法学部を卒業後に日本の法律事務所へ勤務し、インディアナ大学大学院を経て、米国で25年以上の実務経験を積んできた。

公式サイトによると、日本人が多く暮らすカリフォルニア州のニューポートビーチとトーランス、テキサス州のフリスコに事務所を構える。就労ベースや家族ベースの永住権、各種の非移民ビザなど、移民法の幅広い案件を扱う。

相談は日本語で対応し、対面のほかオンラインでの面談も受け付けている。査証に関する多様なケースへの対応を強みとする。

ロサンゼルスの日本語情報サイト「びびなび」に毎月コラムを寄稿し、駐在員や学生のビザ手続きなどを分かりやすく解説している。2025年時点でも、在米日本人や日本企業の駐在員を支える身近な事務所として活動を続けている。

出典:https://www.takilawoffice.com/

Atsumi & Sakai New York LLP(渥美坂井法律事務所)

Atsumi & Sakai New York LLPは、日本の大手法律事務所である渥美坂井法律事務所・外国法共同事業のニューヨーク拠点として、2021年2月に開設された。マネージングパートナーにはニューヨーク州弁護士のボニー・L・ディクソン氏が就いている。

公式のプレスリリースによると、同拠点はクロスボーダーのM&Aや合弁事業、コーポレートガバナンス、プロジェクトファイナンス、独占禁止法対応、知的財産、紛争解決など幅広い分野を扱う。日米間の取引を主要な対象としている。

母体の渥美坂井法律事務所は東京、大阪、福岡に拠点を持ち、ロンドン、フランクフルト、ベトナムにも関連オフィスを構える。10の法域の外国弁護士が在籍し、日本の大手事務所の中でも高いジェンダー多様性を持つことで知られる。

日本企業の米国進出やクロスボーダー案件を支える体制を整えており、2025年時点でも国際案件への対応を続けている。

出典:https://www.aplawjapan.com/

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アメリカの主要法律事務所企業3選〜外資編〜

Dentons (デントンズ)

Dentonsは、複数の国際的な法律事務所の統合によって発足した多国籍法律事務所であり、所属弁護士数では世界最大級の規模を誇る。中心を持たない「ポリセントリック」な運営モデルを掲げ、各地域の事務所が対等に連携する点を特徴とする。

公式サイトによると、世界80か国以上、160を超える拠点で事業を展開し、弁護士・専門職員を含む人員は数万人規模にのぼる。企業法務や訴訟、金融など幅広い分野を扱い、新興国を含む広大なネットワークを強みとする。

世界各国の法律事務所との合併・提携を通じて成長してきた歴史を持ち、インドの法律事務所リンク・リーガルとの提携などを進めてきた。中国では漢字圏で「大成」の名称を用いる。

米国では主要都市に幅広く拠点を構え、国内外の案件に対応している。2025年時点でも、規模とネットワークを生かした事業展開を続けている。

出典:https://www.dentons.com/

Clifford Chance(クリフォード・チャンス)

Clifford Chanceは、1987年に英ロンドンで2つの法律事務所が合併して設立された国際法律事務所である。英国のいわゆる「マジックサークル」の一角を占め、1992年に米国へ進出した。

公式サイトによると、20か国以上に30を超えるオフィスを構え、所属弁護士は3,300人規模に達する。M&Aやファイナンス、資本市場などに強みを持ち、ヨーロッパの富裕層や大企業から高い支持を得ている。

2025年7月に公表された2025年度(4月期)の業績では、グローバル収益が過去最高の24億ポンドに達し、エクイティパートナー1人あたりの利益は210万ポンドを超えた。米国市場の強化を成長戦略の柱に据えている。

米国のオフィスはニューヨーク、ヒューストン、ワシントンDCに置かれている。国際的なネットワークと分野横断的な体制を武器に、大型のクロスボーダー案件への対応を続けている。

出典:https://www.cliffordchance.com/

Ashurst LLP (アシャーストLLP)

Ashurst LLPは1822年に英ロンドンで3人の弁護士により設立された国際法律事務所である。2012年にオーストラリアの老舗大手ブレイク・ドーソンと合併し、豪州系としての性格を強めながら事業を拡大してきた。

公式の年次報告によると、世界各国に30前後のオフィスを構え、所属弁護士は1,700人規模、従業員は数千人にのぼる。M&Aやコーポレートファイナンス、投資ファンド、独占禁止法、エネルギー、インフラなど幅広い分野でアドバイザーを務める。

2025年に公表された直近の年間収益は10億ポンドを突破し、9年連続の増収を達成した。年平均8%の成長を続けており、堅調な業績が続いている。

北米ではニューヨーク、ロサンゼルス、テキサス州オースティンに拠点を構える。米国での成長には慎重な姿勢を保ちつつ、グローバルなネットワークを生かした事業運営を続けている。

出典:https://www.ashurst.com/

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FAQ

アメリカの法律事務所と日本の法律事務所の主な違いは何ですか?

アメリカの法律事務所は州ごとに資格が発行され、専門分野に特化した事務所や、AIやZoomなどの最新技術を活用している点が特徴的です。一方、日本は司法制度や事務所の規模に異なる点があります。

アメリカの弁護士資格はどのように発行されていますか?

アメリカでは、弁護士資格は州ごとに発行されており、各州の法務局または弁護士協会を通じて認定されます。

アメリカの大手法律事務所の中で、収益や規模が最大の会社はどれですか?

アメリカの最大手法律事務所の一つは、2021年の収益が31億米ドルを記録したBaker McKenzieで、世界第2位の規模を誇り、所属弁護士数も4700人を超えています。

アメリカにおける法律事務所の専門分野にはどのようなものがありますか?

アメリカの法律事務所は、会社法、企業買収、労働紛争、知的財産権、エネルギー、輸送、医療政策など多岐にわたる専門分野を扱っています。

日本の弁護士とアメリカの弁護士の仕事内容や活動範囲に違いはありますか?

はい、アメリカでは弁護士が多くの専門分野に分かれ、業務も多岐にわたります。日本は弁護士の資格を持つ人数が少ないため、規模が異なり、活動範囲も制度や文化の違いから異なります。

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吉岡 直人 US-Based Industry Analyst
ワシントン在住の日本人。日本では外資系メーカーにて営業およびマーケティングを経験し、現在は米国でスタートアップ向けにマーケティングおよびマーケティングリサーチを提供している。
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