【統計データで解説!】アメリカの運輸・物流の最新トレンド・業界事情

アメリカの運輸・物流業界は、鉄道、バス、航空、倉庫など多様な分野で構成されています。大手企業が市場を牽引し、技術革新や環境対策に注力する一方、eコマースの成長に伴う需要増加に対応しています。国際展開や業界再編も進み、今後の発展が期待されています。

この記事では、統計データを用いてアメリカの鉄道・バス業界の最新情報をお届けしていきます!

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目次

アメリカの鉄道・バス事情〜統計データ〜

米国貨物鉄道概要

米国の貨物鉄道は、約140,000マイルの線路を約16億トン移動する。アメリカの貨物鉄道は、国中で大規模な投資を行っており、世界で最も効率的な貨物鉄道ネットワークを実現し、現代生活を可能にする物資を輸送し、アメリカの企業を海岸から海岸、さらにはその先の市場に結び付けている。

鉄道が米国で貨物を輸送しなければ、米国人が毎日頼っている貨物を処理するには、さらに8,300万台以上のトラックが公道を走行する必要があり、鉄道の4倍の燃料が必要となる。

米国の貨物鉄道の数は623台あり、職員は134,314人である。平均年間賃金は134,990ドル。平均退職金は495,200ドルである。また貨物で積載量が最も多いものはインターモーダル(コンテナ)であり、全体の50%を超える。

米国貨物鉄道の運輸内訳

出典 : 米国鉄道協会

米国機関士の雇用状況

2022年5月時点での米国での機関士(電気機関車、ディーゼル電気機関車、蒸気機関車、またはガスタービン電気機関車を運転して、乗客・貨物を輸送。)の雇用状況は、雇用人数36,440人。平均時給は35.50ドル。年間平均賃金は73,850ドルであった。

給与が最も高い州は、ワシントン州、平均年間賃金93,030ドルである。続いて2番目がマサチューセッツ州、91,140ドル。3番目がミズーリ州、87,150ドル。4番目がノースダコタ州、85,230ドル。5番目がコネチカット州、84,410ドルであった。

雇用が最も多い州は、1番目がテキサス州、3,990人。2番目がカリフォルニア州、2,900人。3番目がニューヨーク州、2,440人。4番目がペンシルベニア州、1,570人。5番目がワシントン州、1,110人であった。

米国機関士の雇用数

出典:米国労働統計局

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アメリカの空運事情〜統計データ〜

米国内航空乗客数の現状

2022年米国航空交通データによると、米国の航空会社は、2022年に2021年よりも1億9,400万人多くの乗客を運び、前年比30%増加した。

2022年に米国の航空会社が輸送した乗客数は8億5,300万人で、2021年の6億5,800万人、2020年の3億8,800万人から増加した。

しかし、過去と比べると、全体数(8億5,300万)は、2019年に達成した年間最高値(9億2,800万)から8%減少したままである。また、国内線の乗客数(7億5,100万人)は、2019年に記録した年間最高記録(8億1,200万人)から8%減少。

国際線も乗客数(1億200万人)は、2019年に記録した年間最高記録(1億1500万人)から11%減少したままとなっている。

出典:米国運輸省

航空会社パイロットの雇用状況

2022年5月時点での米国での航空会社のパイロット、副操縦士、航空機関士の雇用状況は、雇用人数89,580人。年間平均賃金は225,740ドルであった。

給与が最も高い州は、ワシントン州、平均年間賃金278,260ドルである。続いて2番目がフロリダ州、270,720ドル。3番目がカリフォルニア州、252,110ドル。4番目がミシガン州、236,970ドル。5番目がニューヨーク州、229,120ドルだった。

雇用が最も多い州は、1番目がカリフォルニア州、9,670人。2番目がテキサス州、9,190人。3番目がニューヨーク州、7,990人。4番目がイリノイ州、6,570人。5番目がフロリダ州、6,550人だった。

出典:米国労働統計局

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アメリカの陸運事情〜統計データ〜

米国トラック業界の現状

米国では、2022年トラック運送による総貨物収入は9,408億ドルで、全米の運賃請求額の80.7%を占めた。また、 トラック輸送量は114億6,000万トンで、国内総輸送トン数の72.6%を占めた。

2021年に商用トラックが連邦および州の燃料税として支払った金額は291億2000万ドル。2021年に登録された単体トラックおよびコンビトラックは1,386万台で、 登録自動車全体の5%に相当する。

2021年に単体および複合トラックが走行した距離は3,274億8,000万マイルに達した。連結トラックの走行距離は1,956億2,000万マイルだった。

トラックは2022年、米国とカナダ間の地上貿易額の61.9%を輸送した。また、メキシコ間では地上貿易額の83.5%を輸送した。2022年には354万人のトラック運転手が雇用され2021年より1.5%増加した。

出典:アメリカトラック協会, 米国運輸省

大型トラック運転手の雇用状況

2022年5月時点での米国での機関士(電気機関車、ディーゼル電気機関車、蒸気機関車、またはガスタービン電気機関車を運転して、乗客・貨物を輸送。)の雇用状況は、雇用人数36,440人。平均時給は35.50ドル。年間平均賃金は73,850ドルであった。

給与が最も高い州は、ワシントン州、平均年間賃金93,030ドルである。続いて2番目がマサチューセッツ州、91,140ドル。3番目がミズーリ州、87,150ドル。4番目がノースダコタ州、85,230ドル。5番目がコネチカット州、84,410ドルであった。

雇用が最も多い州は、1番目がテキサス州、3,990人。2番目がカリフォルニア州、2,900人。3番目がニューヨーク州、2,440人。4番目がペンシルベニア州、1,570人。5番目がワシントン州、1,110人であった。

出典:米国労働統計局

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アメリカの海運事情〜統計データ〜

海運業界のガス排出量の問題

海運業界は、ウクライナ戦争などの世界的危機に起因する大きな課題にも関わらず、回復力を強調している。海上貿易は2023年に2.4%、2024年から2028年の間に2%以上の成長が見込まれている。

しかしそれに伴って深刻な問題も発生している。それは、温室効果ガス排出量が過去10年間で20%増加しており、ほぼ化石燃料のみで稼働する老朽化した車両を運用していることである。

業界の温室効果ガス排出量は世界全体の3%を占め、行動がなければ、排出量は2050年までに2008年のレベルの130%に達する可能性がある。2050年までに完全な脱炭素化を実現するには巨額の投資が必要で、海上物流コストの上昇につながる可能性があり、特に島国の開発途上国のような海運依存国にとって懸念が高まる。

業界は、よりクリーンな燃料を超えて、効率と持続可能性を向上させるために、AI やブロックチェーンなどのデジタル ソリューションに向けてより迅速に移行する必要がある。

出典:国連貿易開発会議

米国の船員の雇用状況

2022年5月時点での米国での船員の雇用状況は、雇用人数2万8,500人。平均時給25.65ドル。年間平均賃金は53,350ドルであった。

雇用が最も多い州はルイジアナ州、6,790人。2番目がカリフォルニア州、2,740人。3番目がバージニア州、2,200人。4番目がテキサス州、1,990人。5番目がニューヨーク州、1,690人であった。

続いて平均年間賃金が最も高い州は、オレゴン州、6万8,910ドル。続いて2番目がハワイ州、6万6,270ドル。3番目がアラスカ州、6万2,800ドル。4番目がカリフォルニア州、62,090ドル。5番目がテキサス州、6万0,880ドルだった。

また、雇用が集中している州は、ルイジアナ州、アラスカ州、ケンタッキー州、バージニア州、ミシシッピ州であった。

出典:米国労働統計局

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アメリカの倉庫事情〜統計データ〜

米国倉庫の規模トップ

米国最大、そして世界最大の倉庫は、テキサス州オースティンにあるテスラのギガファクトリーである。敷地は1,000万平方フィート以上。2022年4月7日にオープンし、持続可能なエネルギーへの道を導く最新のエンジニアリングと製造の課題に挑戦している。

続いて2番目に大きな倉庫は、カリフォルニア州フリーモントにあるテスラの倉庫。敷地は約530万平方フィート。

3番目がワシントン州にあるボーイングのエベレット工場。敷地は430万平方フィート。ボーイング社の主力工場では長時間静止していることはなく、驚異的な生産ペースと部品の巨大なサイズにより、倉庫保管の面で膨大な面積が必要になる。

4番目がテネシー州にあるAmazon配送センター。敷地は360万平方フィート。5番目がテネシー州にあるナイキの流通センター。敷地は280万平方フィート。と続いていく。

出典:DEMOTEC

倉庫従業員の雇用状況

2022年5月時点での米国での倉庫内作業員の雇用状況は、雇用人数293万4,050人。平均時給18.03ドル。年間平均賃金は37,510ドルであった。

雇用が最も多い州はカリフォルニア州。37万5,590人。2番目がテキサス州。22万9,580人。3番目がイリノイ州。20万4,710人。4番目がペンシルベニア州。14万3,690人。5番目がジョージア州。12万9,190人であった。

続いて平均年間賃金が最も高い州は、アラスカ州、46,060ドル。続いて2番目がコロンビア特別区、45,370ドル。3番目がハワイ州、42,460ドル。4番目がワシントン州、42,020ドル。5番目がミネソタ州、41,960ドルだった。

出典:米国労働統計局

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