【最新版!】アメリカの主要医療卸企業12選〜医療・介護業界〜

アメリカ 医療卸業界 業界地図

アメリカの医療卸業界は、医薬品や医療機器を病院・薬局・介護施設に届ける大手ディストリビューターが業界を支える市場です。物流効率化とヘルスケアサービスへの事業拡大を進める主要企業の動向が注目されています。

今回は、そんなアメリカの医療卸業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて12社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

アメリカの主要医療卸企業10選〜ローカル編〜

McKesson Corporation (マッケッソン コーポレーション)

McKesson Corporationは1833年に創業した、アメリカ最大級の医薬品卸売およびヘルスケアサービス企業である。本社はテキサス州アービング(ラスコリナス)に置き、製薬メーカー、薬局、病院、医療システム、政府機関などに対し、医薬品の流通、薬局向け製品・サービス、ヘルスケアITなどを幅広く提供している。

2025年3月期(2025年3月31日終了)の通期売上高は3,591億ドルで、前年同期比16%増と大きく伸長した。第4四半期単独の売上高も908億ドルと19%増を記録し、医薬品流通やオンコロジー支援を軸に成長を続けている。

事業は米国医薬品卸を中核としつつ、専門薬領域やがん医療支援サービスへ重点を移している。2026年6月には、Apollo系ファンドと組んで医療・外科用品ソリューション事業の少数持分に関する戦略的投資を完了したと発表した。

社会貢献では、マッケソン財団を通じて医療アクセスの格差是正やがん患者の負担軽減に取り組んでいる。本記述は2025年3月期実績(2025年5月公表)および2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.mckesson.com/

Cardinal Health (カーディナルヘルス)

Cardinal Healthは1971年に創業し、本社をアメリカのオハイオ州ダブリンに置く医薬品・医療用品の卸売およびヘルスケアサービス企業である。医薬品流通、専門薬、在庫管理、医療製品の製造・供給、データソリューションなどを、病院や薬局、研究機関、在宅医療の現場に提供している。

2025年6月期(2025年6月30日終了)の通期売上高は約2,226億ドルで、前年度の約2,268億ドルから微減となった。一方で医薬品・専門薬事業は堅調に推移し、専門領域や医療製品事業への投資を強化している。

全世界で約48,000人の従業員を擁し、30カ国以上で事業を展開する。アメリカの病院の大半や数万規模の薬局・専門クリニックに製品とサービスを供給する、同国医薬品卸の中核企業の一つである。

近年は専門薬(スペシャルティ)分野の買収や、コスト効率化と株主還元を進めている。本記述は2025年6月期の通期実績および2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.cardinalhealth.com/

AmerisourceBergen Corporation (アメリソースバーゲン)

AmerisourceBergen Corporationは、その源流を1871年に遡る米国有数の医薬品卸売企業であり、2023年8月に社名をCencora(センコラ)へ変更した。本社はペンシルベニア州コンショホッケンに置き、製薬メーカー、薬局、医療機関、その他ヘルスケア関連企業に対して医薬品の流通や関連ソリューションを提供している。

2025年9月期(2025年9月30日終了)の通期売上高は約3,213億ドルで、前年度の約2,940億ドルから9.3%増加した。オンコロジーや専門薬、動物用医薬品など高付加価値領域が成長を牽引している。

世界50カ国以上でヘルスケアを推進するソリューションを提供し、約46,000人の従業員を擁する。2021年に買収したAlliance Healthcareを通じて欧州の流通網も強化している。

2026年6月にはKite社のCAR-T細胞療法に関する流通契約を発表するなど、細胞・遺伝子治療の物流基盤づくりにも注力している。本記述は2025年9月期実績および2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.cencora.com/

Henry Schein (ヘンリー・シャイン)

Henry Scheinは1932年に創業し、本社をアメリカ・ニューヨーク州メルビルに置く、世界最大級の歯科・医療用品ディストリビューターである。歯科医療機器、医薬品、ワクチン、医療用品などを、歯科医師、獣医師、一般医師、歯科技工士などの幅広い医療従事者に供給している。

主にアメリカ、欧州、アジアなど世界32カ国で事業を展開し、300以上のソリューションと30万点を超えるブランド製品を提供している。約24,000人の従業員と100万を超える顧客基盤を有する。

2024年12月期(2024年12月28日終了)の通期売上高は約126.7億ドルで、前年度比2.7%増となった。FORTUNE 500企業であり、S&P500指数の構成銘柄でもある。

近年はスペシャルティ製品やデジタル歯科、ホームソリューション事業の拡大に加え、成長戦略「BOLD+1」の下で高採算領域への転換を進めている。本記述は2024年12月期実績および2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.henryschein.com/

Patterson Companies (パターソン・カンパニーズ)

Patterson Companiesは1877年に創業し、本社をアメリカ・ミネソタ州に置く、歯科および動物用医薬品・医療機器のディストリビューターである。歯科事業では歯科用製品・機器やソフトウェアを、アニマルヘルス事業では動物用医薬品・器具・消耗品を、それぞれ全米の拠点網を通じて供給している。

直近の通期売上高は約65.7億ドル規模で、歯科部門とアニマルヘルス部門を二本柱に事業を展開している。毎日数万件の注文と出荷を高い精度で処理し、多くの顧客に翌日配送を提供する物流力を強みとする。

2025年4月には、投資会社ペイシェント・スクエア・キャピタルによる買収が完了し、1株当たり31.35ドルでの取引を経て非公開企業となった。株式は同月17日にニューヨーク証券取引所での上場を廃止した。

非公開化後も歯科・動物医療分野の専門ディストリビューターとして事業を継続し、顧客支援や物流基盤の強化を進めている。本記述は2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.pattersoncompanies.com/

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Prestige Consumer Healthcare (プレステージ・コンシューマー・ヘルスケア)

Prestige Consumer Healthcareは1996年に創業し、本社をアメリカ・ニューヨーク州タリータウンに置く、一般用医薬品(OTC)およびコンシューマーヘルスケア製品の企業である。OTC製品の開発、製造、マーケティング、流通、販売を手掛けている。

事業は北米OTCヘルスケアと国際OTCヘルスケアの2つのセグメントで構成される。主力ブランドとしてClear Eyes、Compound W、Summer’s Eve、Little Remedies、BC、Goody’sなどの製品を展開している。

2025年3月期(2025年3月31日終了)の通期売上高は約11.4億ドルで、前年度比約1.1%増となった。40を超えるブランドと100社以上のパートナーを通じ、着実な収益基盤を築いている。

近年はeコマース販売の拡大やブランド投資を通じて成長を図るとともに、キャッシュ創出力を生かした負債削減を進めている。本記述は2025年3月期実績および2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.prestigeconsumerhealthcare.com/

Pipeline Medical (パイプラインメディカル)

Pipeline Medicalは、非急性期(ノンアキュート)領域の医療機関向けに医療用品を一括供給する米国のメディカルサプライ企業である。GPO(共同購買組織)、ディストリビューター、資材管理の機能を併せ持ち、単一の窓口から幅広い製品カテゴリーを提供する点を特徴とする。

創傷ケア、外科用品、注射剤、医薬品、資本設備、個人防護具(PPE)などを取り扱い、EthiconやBD、Allergan、Johnson & Johnsonといったブランドサプライヤーと医療現場を直接つなぐeコマース・マーケットプレイスを運営している。

一括発注や自動再発注、在庫のリアルタイム管理、請求の一本化といった機能により、調達業務の効率化を支援する。皮膚科、形成外科、メディカルスパ、ペインマネジメントなど全米の診療所を主要顧客とする。

同社の資料によれば、顧客は20〜50%のコスト削減や99%の注文充足率を実現しているという。非公開企業であり詳細な財務は開示されていないが、2026年時点も事業を継続している。本記述は2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.pipelinemedical.com/

Morris & Dickson (モリス・アンド・ディクソン)

Morris & Dicksonは1841年に創業した、180年以上の歴史を持つ米国の医薬品ディストリビューターである。本社をルイジアナ州シュリーブポートに置き、全米の医療システム、独立系薬局、専門薬局、クリニック、輸液センター、代替ケア施設などにフルライン・専門薬の流通を提供している。

同社は「業界最大の独立系フルライン・ディストリビューター」を掲げ、年間売上高は70億ドルを超える。最先端の物流拠点を2カ所運営し、3万を超える医薬品・ヘルスケア関連SKUを取り扱い、NABPの認定も取得している。

近年はProdigy Health(現ProdigyMD)を買収し、血漿由来製品を顧客へ直接供給する体制を整えた。また専門クリニックや輸液センター向けにはBeaconMDを通じた流通も展開している。

大規模な事業運営ときめ細かなサービスの両立を強みとし、長年にわたり薬局を支える独立系ディストリビューターとして全米で事業を拡大している。本記述は2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.morrisdickson.com/

Johnson & Johnson (ジョンソン・エンド・ジョンソン)

Johnson & Johnsonは1886年に創業し、本社をアメリカ・ニュージャージー州ニューブランズウィックに置く、世界有数のヘルスケア企業である。医薬品(イノベーティブ・メディスン)と医療機器(メドテック)の2事業を柱に、病院や診療所、薬局、医療機関へ製品を供給している。

2023年に消費者向けヘルス事業をKenvueとして分離・独立させ、以降は革新的医薬品と医療機器に経営資源を集中している。オンコロジーや免疫、神経科学などの領域に強みを持つ。

2025年12月期の通期売上高は約941.9億ドルで、前年度の約888.2億ドルから約6.0%増加した。近年はShockwave MedicalやIntra-Cellular Therapiesなどの買収を通じて成長領域を強化している。

社会貢献では、腸内寄生虫治療薬VERMOXのチュアブル製剤の世界的な製品寄付を2030年まで延長し、60か国以上で24億回分以上の医薬品提供を実現している。本記述は2025年12月期実績および2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.jnj.com/

Medline Industries (メドライン・インダストリーズ)

Medline Industriesは1966年にJim・Jon Millsの兄弟によって創業された、米国イリノイ州ノースフィールドを本拠とする医療用品の製造・流通企業である。医療・外科用品のサプライヤーとして、あらゆる医療現場(ポイント・オブ・ケア)に製品とサプライチェーン・ソリューションを提供している。

同社は医療・外科用品分野で全米最大級のプロバイダーを自任し、外科ソリューション、フロントラインケア、ラボ・診断の各領域で約19万点に及ぶ自社ブランド製品を展開している。製造から物流までを一貫して担う垂直統合型のモデルを強みとする。

2021年には、Blackstone、Carlyle、Hellman & Friedmanを中心とする投資家連合による買収が完了し、非公開企業として大規模投資を進めている。近年は製造拠点の拡充やブランドポートフォリオの強化を続けている。

2026年7月には、複数の医療機関とプライムベンダー契約を締結したほか、2025年サステナビリティ報告書を公表した。本記述は2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.medline.com/

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アメリカの主要医療卸企業1選〜日系編〜

Medipal Holdings Corporation (メディパルホールディングス)

メディパルホールディングス(Medipal Holdings Corporation)は1923年に創業し、本社を日本の東京に置く医療関連商品の卸売大手である。医薬品、医療機器、健康食品などの卸売・小売事業に加え、製薬メーカー向け物流サービスや医療機関向け情報システムサービスを展開している。

2025年3月期(2025年3月31日終了)の売上高は約3兆6,713億円で、前年度の約3兆5,587億円から約3.2%増加した。医療用医薬品等卸売事業を中核に、化粧品・日用品や動物用医薬品の卸売も手掛ける総合ヘルスケアディストリビューターである。

1989年には、アメリカ・カリフォルニア州に関連会社Kuraya Corporationを設立した。日本国外で唯一の関連会社であり、米国のヘルスケア関連情報を日本市場へ中継・交換する役割を担っている。

中長期的には、2030年度に温室効果ガス排出量を50%削減し、2050年度にカーボンニュートラルを達成する目標を掲げ、医薬品流通の最適化を通じた環境負荷低減に取り組んでいる。本記述は2025年3月期実績および2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.medipal.co.jp/

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アメリカの主要医療卸企業1選〜外資編〜

AstraZeneca (アストラゼネカ)

AstraZenecaは1999年に創業した、本社をイギリス・ケンブリッジに置くグローバル製薬企業である。主にがん、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患などの領域で革新的な医薬品を開発・提供している。

2025年12月期の通期売上高は約587.4億ドルで、前年度の約540.7億ドルから約8.6%増加した。オンコロジー領域を中心に新薬が売上を牽引し、堅調な成長を続けている。

アメリカでは、デラウェア州に北米商業事業の本社を、メリーランド州(ゲイザースバーグ)に主要な研究開発拠点を、マサチューセッツ州に研究・製造・商業拠点を置くなど、重要な事業基盤を有している。

2025年7月には、2030年までに米国で総額500億ドルを投資し、バージニア州の新工場を含む製造・研究開発体制を大幅に拡充する計画を発表した。米国事業の強化を経営の重点に据えている。本記述は2025年12月期実績および2026年時点の公表情報に基づく。

出典:https://www.astrazeneca.com/

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FAQ

アメリカの医療卸業界の主要な企業はどれですか?

アメリカの医療卸業界は、McKesson、Cardinal Health、およびAmerisourceBergen(現Cencora)の三大企業が市場を寡占しています。

これらの企業はどのような事業を展開していますか?

各社は医薬品の卸売や流通を中心に事業展開し、医薬品の供給、ヘルスケアIT、流通サービスなどを提供しています。

アメリカの主要医療卸企業の中で、McKessonの特徴は何ですか?

McKessonは1833年に設立され、医薬品の卸売、薬局向け製品、ヘルスケアサービスを提供し、2024年の収益は772億ドルに上ります。

Cardinal Healthの主な事業内容と特徴は何ですか?

Cardinal Healthは、医療機関や薬局に対して医薬品や医療製品の供給、デジタル服薬システムの提供などを行い、2022年度の収益は1814億ドルです。

AmerisourceBergenの社歴と事業概要について教えてください。

AmerisourceBergenは1871年に設立され、医薬品卸売や流通、国際的なソリューション提供を行い、2023年の収益は2620億ドルです。

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吉岡 直人 US-Based Industry Analyst
ワシントン在住の日本人。日本では外資系メーカーにて営業およびマーケティングを経験し、現在は米国でスタートアップ向けにマーケティングおよびマーケティングリサーチを提供している。
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