【統計データで解説!】韓国の流通・小売の最新トレンド・業界事情

韓国の流通・小売業界は、モバイル決済やライブコマースの普及を背景に、デジタル化とオンラインショッピングが急速に拡大しています。また、MZ世代を中心とした健康志向やサステナビリティへの関心が高まり、商品やサービスの多様化が進んでいます。

この記事では、統計データを用いてアメリカの流通・小売の最新情報をお届けしていきます!

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目次

韓国のスーパー・コンビニエンスストア〜統計データ〜

合併による3強体制への変化

韓国のコンビニフランチャイズはGS25、CU、コリアセブンの順で上位を占めており、コンビニ売上高1位のプレーヤーGS25は市場シェアの約30%を保有している。

特に、小売店のインフラを通じたクイックコマース戦略でオフラインとデジタル、ホームショッピングコマースを結合してシナジー効果を出している。

2022年3月、コリアセブンの韓国ミニストップ買収により2強1中2弱の競争構図が結合した後、25.8%の3位事業者となり1、2位との格差を減らすことで上位3社間の競争が強化されることによって消費者便益が増大するものと期待されている。

さらに、クイックコマースやラストマイルデリバリーなど、オン·オフライン連携を通じた新しい競争の場がコンビニ業界で急速に繰り広げられるものと見られる。

出典 : 公正取引委員会「コリアセブンの韓国ミニストップ買収企業結合承認」

主要流通業者の売上が4%増加

韓国の主要流通会社の売上はオフラインとオンラインの両方で上昇し、前年同月比4.0%増加したことが分かった。

オフラインはバーゲンセールイベントが盛んで、食品(8.5%)、海外有名ブランド(4.5%)などが売上上昇に貢献し、コンビニと準大規模店舗、大型スーパーなどすべての業態で増加傾向を示し売上が4.8%増加した。

これは新型コロナウイルス拡散の効果とバーゲンセールイベントでオフラインとオンライン部門共に売上が上昇し、全体売上が増加したことが要因だと考えられる。

また、大型割引イベントとソーシャルディスタンスの解除が相まって、全てのオフライン店舗の購買件数は前年比増加した。

外部活動の増加によりオンライン消費減少となる中、今後店舗数増減率が最も大きいコンビニが優れた立地特性を土台に新しい流通業界の強者として浮上すると期待される。

出典:産業通商支援部「23年4月主要流通業者の売上4%増加」

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韓国の百貨店・ショッピングセンター事情〜統計データ〜

百貨店業界の寡占状況

韓国の百貨店業界はロッテ百貨店、新世界百貨店、現代百貨店の寡占市場である。これらの企業は韓国百貨店業界のビッグ3と呼ばれている。2022年のシェア率はロッテ百貨店33.8%、新世界百貨店28.1%、現代百貨店28%と3企業と業界シェア約90パーンセントを占める。

3企業の経営利益、店舗数は共に右肩上がりである。店舗数に関してはロッテ百貨店が抜きん出て多く32店舗、現代百貨店が16店舗、新世界が12店舗と続いている。

今後のアフターコロナに関するマーケティングが注目されている中で、はやくも現代百貨店が2021年、新たに「ザ現代ソウル」というショッピングを通じたヒーリングというリテールセラピーという新たなコンセプトを持ち合わせた百貨店をオープンさせるなどの動きがあった。

出典:電子公示システム

eコマース事業強化の必要性

ネットショッピングの利用率が年々増加している。20代、30代はすでに2020年にはネットショッピングの利用率がほぼ飽和状態にあったが、さらに100%に近づいていることがわかった。

中でも50代以上の利用率増加が著しく、60代に関しては31.4%から41.2%に伸びを見せ、10%も増加したことが分かった。ネットショッピングの利用増加にあたって、百貨店・ショッピングセンター業界のeコマース事業の強化は必須事項であることが分かる。

しかし、業界最大大手であるロッテショッピングのeコマース事業売上は2023年1分期(1月~3月)では293億ウォンであり全体の0.8%であった。

このように各企業、今後どのようにeコマース事業を強化していくかが企業成長の大きな鍵となっている。

出典:科学技術情報通信部

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韓国のドラッグストア〜統計データ〜

韓国H&Bストア数の変遷

1999年にオリーブヤング1号店がオープン。2005年にワトソンスコリア(ララブラ)が、2013年にロプスがオープンした。1999年にオリーブヤング1号店がオープン。

2005年にワトソンスコリア(ララブラ)が、2013年にロプスがオープンした。この背景には、競争によるマーケティング費の増加、賃金上昇の影響があると考えられる。

現在はララブラ、ロプスともに店舗数は0になっている。この背景には、オリーブヤングのオンライン戦略、プライベートブランドの発表、接客・サービス等で顧客の要求常に満たしてきた点にあると考えられている。

特に、パンデミック以降は、この傾向が顕著に見られた。このことから、H&Bストアはオリーブヤング一強となっているといえる。

もっとも、統計データ2に示す通り、近年はオンラインビューティー市場が拡大し、新たな競争者も増加していることから、今後の状況を注視する必要がある。

出典:東亜日報

ビーガン人口の推移

2021年基準の国内ビーガン人口は250万人で、2008年と比較して200万人以上増加していることが分かった。特に2018年以降、3年間で67%が増加している。

年齢が低い程ビーガン製品への関心が高い事が明らかになっており、ビーガン食品の購入経験がある年代は18~29歳がもっとも多かった。また、ビーガン美容製品の購入経験の割合も18~29歳が34%と他世代と比較しても高いことが明らかになった。

このような傾向は、単に、「菜食主義」という概念を超えて、環境にやさしい「価値消費」志向のライフスタイルが定着していることを表している。

美容の領域においても、主要化粧品企業がビーガン専用ブランドを発売しており、2018年からの統計で年間平均7.7%成長していることが明らかになった。

出典:ハナ銀行ハナ金融経営研究

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韓国のアパレル事情〜統計データ〜

メタバースによるファッション改革

産業通商資源部は2023年5月、ソウルDDPファッションモールで有名ファッションデザイナー、繊維ファッション情報通信(IT)業界など50人余りが参加した中で仮想世界ファッション体験および創作、創業、専門人材養成を支援する国内初の仮想世界ファッション(メタファッション)プレイグラウンドを開所した。

2021年8月、初のメタバース開発者競技大会以後、メタバースに対する関心が増加する中で、政府は成長潜在力が非常に大きい仮想世界ファッション(メタファッション)に対する政府支援をより一層強化していくと明らかにした。

実物衣類製作にメタファッションを活用すれば、企画-デザイン-サンプル製作にかかる時間と費用を画期的に短縮できるものと見られる。

出典1:産業通商支援部「国内初のメタファッションプレイグラウンド開所」              出典2:経済情報センター「オンラインメディアチャンネル別メタバースイシュー:ニュースSNS、YOUTUBEを中心に」                   

韓国ローカルSPAブランドの成長

昨年の売上が前年比36.0%上昇し、2020年は53.6%急成長し、市場シェアを高めた。また、データ基盤戦略で商品と店舗を構成し、前年比売場数を17.8%増やした。

ベーシックアイテムを主力にデータ基盤の分析を通じて商品と売り場を構成した。また、今年はハイマートとサムスンデジタルプラザ内に入店するなど流通網拡大による大型売場化に努める。

続いて、SPAOはオンライン事業に重点を置くとした。自社オンラインモール強化と共に、ファッションプラットフォームムシンサとの協業を土台に販売マーケティングを強化することに注力する方針だ。

各ブランドに合った戦略を立ており、今後も市場シェアの獲得が期待されるところだ。

出典:韓国ファッション産業協会「ローカルSPAブランドTOPTEN、昨年のユニクロの売上を上回った」

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韓国の通販・ネット通販事情〜統計データ〜

モバイルショッピングの取引金額推移

全体の売り上げからみて2017年度はモバイルショッピングとインターネットショッピングの内訳はおよそ1対1の割合であったが、年を追うごとにモバイルショッピングの売り上げは増加を続け2022年には3対1の割合にまで変化しておりEC市場においてはなくてはならない存在になっている。

モバイルショッピングを専門とする企業も増えており、今後の動きが期待されている。

出典:韓国統計庁資料 

オンライン専門アプリ取引額の推移

モバイルショッピングの中で注目を浴びているのが専門アプリである。2017年から2022年までの専門アプリの取引額を見てみると2017年には31兆ウォンであった取引額が202年には77兆ウォンと147%もの増加をみせたのである。

大手ネイバーやクパンなどの総合サイトは低い価格と商品の多様性や早い配送などを中心に市場拡大しているが、1つのカテゴリーを中心に成長を見せているのがこの専門アプリである。バーティカル(vertical)コマースと呼ばれている。

代表的なのはムシンサ、ジグジェグ、マーケットカリーなどである。ファッション分野が特にMZ世代を中心に人気を集めている。

今後も専門アプリは成長すると見られ、分野に関しても多様化すると考えられている。

出典:ワイズアプリ アプリ市場分析

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韓国の家電量販店事情〜統計データ〜

2022年上半期 家電市場の成長率(チャンネル別)

グローバル市場情報企業GfKによれば、2022年上半期の家電市場の成長率が-4.6%(2021年上半期比)であることが分かった。この背景には、2021年の基底効果に加えて、2022年から本格化した金利と消費者物価によって、消費者心理が萎縮し、必須製品以外の購入を控えるようになったということが考えられる。

家電市場の販売減少は、オフラインチャンネルでの減少が顕著であった一方、2022年の初めまで成長を見せていたオンラインチャンネルも大幅なマイナス成長を記録したことが分かった。

特に、これまで着実に成長してきたソーシャルコマースも、以前よりも緩やかな成長となった。全体的な市場の減少においても、オンラインチャンネルの販売規模は維持され、2021年上半期比で、2.9%増加したことが分かった。

出典:Growth From Knowledg

2022年上半期 商品別成長率

製品群別では、Imaging/カメラとIT家電以外が全てマイナス成長となった。Imaging/カメラのみが成長を見せた背景には、全体的に弱まった需要とインフレによる市場のプレミアム化、高性能仕様の製品に対する需要の増加により、高価格帯の製品販売が増加したことにあると考えられる。

一方で、大型家電、生活家電はそれぞれ-8.7%、-7.2%と、大きく下落したことが明らかになった。GfKの分析によれば、穀物やエネルギー価格の上昇等によるインフレや高金利政策の持続により、今後も、必須製品以外の製品は消費が減少すると予測される。

また、エンデミックへの転換に伴い、旅行等への支出の増加が予測され、今後の肯定的な見通しは難しいと考えられる。

出典:Growth From Knowledg

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韓国の家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界事情〜統計データ〜

家計ごとのインテリアに対する平均出費額

年々、インテリアに対する消費意欲が増加している。インテリア市場における事業者は、大きくブランド事業者、仲介プラットフォームの二つの部類に区分されており、2つの市場シェアは約3:7であると推定される。

最近は「今日の家」、「ジップダック」などオンラインとオフラインを連携し、オフラインでの販売を促すO2O(オンラインツーオフライン)取引方式の仲介プラットフォームが登場し人気を集めている。実際に「今日の家」、「ジップダック」、「チプックミギ」の3ブランドの2021年利用件数は10万6000件で2019年比214%増である。

仲介プラットフォームの登場によってインテリアがより身近なものになり利用者が増えているものとみられる。今後の市場拡大に期待が寄せられている。

出典:韓国消費者院 出典2:統計庁

若者がインテリア購入に影響を受けるもの

19~39歳の男女600人を対象にインテリア購入に関する調査を行ったところ、一般人のレビューが一番、インテリア購入の意欲をかき立てるということがわかった。

2番目に多い比較、割引などの関連情報が35%なのに対して、一般人のレビューは42.1%と抜きん出て多かった。若者のインテリアに関する関心は高く、アンケート対象の89.8%が家の中にインテリアにこだわっている空間があると答えた。

インリアにこだった空間を作ったことで70%以上が精神が安定する、生活の質が上がると答えた。若い世代にとってインテリアは単なる生活を送るために必要な道具という立ち位置ではなく、より良い生活を送るための媒体として位置づけられていることが伺える。

出典:20代研究所

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