【最新版!】韓国の主要酒類業界16選〜飲食・製造業(食品)業界〜

韓国 酒類業界 業界地図

韓国の酒類業界は、ハイトジンロが焼酎・ビール双方で存在感を示すなか、オリエンタルブルワリーなど外資系ビール勢も加わる市場です。低アルコール志向の広がりを受け、主要企業は新商品開発とプレミアム市場向け展開を進めています。

今回は、そんな韓国の酒類業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて16社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

韓国の主要酒類企業9選〜ローカル編〜

HiteJinro (ハイトゥジンロ)

ハイトゥジンロは、1924年創業の眞露と1933年創業のハイトが2011年に統合して誕生した韓国最大級の総合酒類企業である。韓国取引所(KOSPI・銘柄コード000080)に上場している。

焼酎「チャミスル(참이슬)」と「眞露(진로)」を主力に国内焼酎市場で首位を維持し、ビールでは「テラ」「ケリー(켈리)」を展開する。チャミスルは2017年に焼酎ブランドとして初めて年間売上1兆ウォンを突破した実績を持つ。

海外展開にも積極的で、現在は世界80カ国以上に製品を輸出し、日本・中国・ベトナム・米国などに海外法人を構える。近年は国内の酒類消費停滞を受け、成長の軸を海外事業と焼酎輸出へと移している。

2025年通期決算では連結売上高が前年比で微減し、営業利益も減少するなど内需の伸び悩みが続いた。一方でビール事業のマーケティング強化や無糖・低アルコール製品への対応を進め、業績反転を図っている。

出典:https://www.hitejinro.com/

Golden Blue (ゴールデンブルー)

ゴールデンブルーは2009年創業のウイスキー専業メーカーで、国内初の36.5度プレミアムウイスキー「ゴールデンブルー」を発売し、スコッチが寡占していた韓国市場に低度数ウイスキーという新潮流を持ち込んだ企業である。

代表商品「ゴールデンブルー・サピルス」はベルギーのモンドセレクションで金賞を連続受賞するなど国際的評価も高い。現在はウイスキーに加え、ビール、蒸留酒、RTD(レディー・トゥ・ドリンク)など幅広い製品を展開する。

2010年の中国輸出を皮切りにフィリピン・ベトナム・マレーシアなどへ販路を広げ、2023年にはチリへの輸出も開始した。

コロナ禍の家飲み特需が一巡した後は苦戦が続き、2024年第3四半期は売上が前年から大きく落ち込み、営業利益が約86%減少したと報じられた。家庭用市場の強化や製品ポートフォリオ再編で立て直しを図っている。

出典:https://www.goldenblue.co.kr/

Muhak (ムハク)

ムハク(無鶴)は、1929年設立の昭和酒類工業社を起源とする韓国の焼酎メーカーで、韓国取引所に上場している(銘柄コード033920)。慶尚南道を地盤とする。

1990年代に韓国初の23度焼酎「ホワイト」を投入し、2006年発売の「チョウンデイ(좋은데이)」では当時としては低い16.9度という低度数焼酎で市場をリードした。チョウンデイは2015年に販売18億本を突破した看板ブランドである。

健康志向の高まりを受け、2019年にはチョウンデイを無加糖焼酎へと刷新し、新たな需要を開拓した。

近年は国内市場の停滞を背景に、K-フードブームを追い風とした焼酎輸出(K소주)による外形拡大に力を入れている。2025年には主力の좋은데이の出荷価格を引き下げるなど、価格競争にも対応している。

出典:https://www.muhak.co.kr/

Bohae Brewery (ボヘヤンジュ)

宝海醸造(ボヘヤンジュ)は1950年設立の酒類専業企業で、韓国取引所に上場している(銘柄コード000890)。全羅道を主要地盤とする。

主力の焼酎「イプセジュ(잎새주)」のほか、海南産の梅を用いた「梅酔順」、覆盆子(フクボンジャ)酒の代名詞である「宝海覆盆子酒」、国内初の炭酸酒「ブラザーソーダ」など特色ある商品を展開する。宝海覆盆子酒は2019年に米国の国際ワイン大会で金賞を受賞している。

地盤である全羅道での焼酎需要縮小により主力のイプセジュは伸び悩んでいるが、覆盆子酒などの多角化商品が業績を下支えしている。

緊縮経営を進めた結果、2024年通期は売上高約867億ウォン、営業利益約25億ウォンで黒字転換を果たしたと報じられた。財務体質の改善が進んでいる。

出典:https://www.bohae.co.kr/

Windsor Global (ウィンザーグローバル)

ウィンザーグローバルは、正統スコッチウイスキー「ウィンザー(WINDSOR)」シリーズを主力とするウイスキー専業企業である。前身はディアジオ傘下のウィンザー事業で、1981年に韓国市場へ導入されて以来、高級スコッチの代表格として親しまれてきた。

ウィンザーは英国王室認証を受けたスコットランドの蒸留所で製造され、世界三大ウイスキー品評会IWSCでの受賞歴を持つ。近年は低アルコールの「W by WINDSOR」シリーズも展開している。

資本面では大きな変化があり、2023年10月に英ディアジオが韓国のパインツリー資産運用へウィンザー事業を売却し、韓国資本の独立企業となった。

これにより意思決定の現地化が進み、国内ウイスキー市場の需要変化に対応した製品戦略や流通強化を独自に進められる体制となった。ウイスキー消費の伸び悩みという逆風の中で立て直しを図っている。

出典:https://windsorglobal.co.kr/ko/

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Kook Soon Dang (ククスンダン)

国順堂(ククスンダン)は1983年設立の伝統酒メーカーで、韓国取引所に上場している(銘柄コード043650)。高麗人参やクコの実など12種の生薬を用いた薬酒「百歳酒(ベクセジュ)」を代表商品とする。

百歳酒は2007年にロシアや世界三大食品博覧会の一つである上海SIALで受賞するなど海外でも評価を得てきた。伝統酒をアレンジしたスパークリング・マッコリ「アルム」は2010年のG20行事で乾杯酒に採用された。

近年は伝統酒・薬酒市場の縮小で主力の百歳酒が伸び悩み、業績は低迷が続いている。

これを受け2024年には百歳酒をリニューアルしたうえで価格改定を実施し、収益改善を図った。また若年層を意識した乳酸菌マッコリなど新カテゴリーの育成にも取り組み、伝統酒メーカーとしての事業基盤の立て直しを進めている。

出典:https://www.ksdb.co.kr/

Kumbokju (クムボクジュ)

金福珠(クムボクジュ)は、1957年に前身の三山物産として創業し、1963年に金福珠の商標を登録した焼酎メーカーである。大邱・慶尚北道を主要地盤とする地域焼酎の老舗である。

1971年に国内で初めてコーティング瓶を開発するなど技術面でも実績を持つ。代表製品の焼酎「チャム(참)」はシカゴ酒類品評会やモンドセレクションで金賞を受賞している。

2022年には国産の米ともち米の蒸留原液をブレンドした無加糖焼酎「ゼロツー」を投入し、無糖トレンドに対応した。

一方で、全国ブランドである「チャミスル」「チョウムチョロム」の攻勢を受け、地盤の大邱でもシェアを侵食され、2023年は営業利益が前年から約95%減少するなど収益が急激に悪化したと報じられた。地域密着型ブランドとしての巻き返しが課題となっている。

出典:https://www.kumbokju.co.kr/

Daesun Distilling (テサンジュジョ)

大鮮酒造(テサンジュジョ)は1930年設立の釜山唯一の焼酎メーカーで、2011年に釜山の郷土企業であるBNグループに合併された。釜山・慶尚道地域で強い支持を得ている。

代表商品は焼酎「C1」と「大鮮(テソン)」で、いずれも「大韓民国国民酒類大賞」を複数年連続で受賞している。地元・釜山では圧倒的な地域ブランドとして親しまれている。

2023年2月にはトレンドに合わせた無加糖で植物性原料トマチンを添加した新商品「C1ブルー」を発売し、無糖焼酎市場に対応した。

近年は釜山市場で全国ブランドとの競争が激化しており、地域シェアの維持が経営課題となっている。「シウォン(시원)」ブランドの展開強化やパッケージ刷新を通じて、地盤である嶺南地域での存在感の維持と若年層の取り込みを図っている。

出典:https://www.c1.co.kr/

Lotte Chilsung Beverage (ロッテチルソン)

ロッテ七星飲料(ロッテチルソン飲料)は、飲料事業に加え、2021年にグループの酒類事業(旧ロッテ酒類)を統合した韓国最大級の総合飲料・酒類企業で、韓国取引所に上場している(銘柄コード005300)。

焼酎「チョウムチョロム(처음처럼)」と、2022年発売の無糖焼酎「セロ(새로)」を主力とする。セロは発売後に急成長し、家庭用市場を中心に焼酎シェア20%超を獲得する大ヒットとなった。ビールでは「クラウド(Kloud)」に加え、2023年に「クラッシュ(Crush/크러시)」を投入した。

このほか清酒「百花水福」、清涼酒「清河(チョンハ)」など幅広い酒類ポートフォリオを持つ。

2023年には焼酎売上が約4000億ウォンと過去最高を記録した一方、2024〜2025年は競争激化と内需低迷で酒類部門の売上比率が統合以来初めて20%を割り込むなど、収益改善が課題となっている。

出典:https://www.lottechilsung.co.kr/

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韓国の主要酒類企業3選〜日系編〜

Lotte Asahi Liquor (ロッテアサヒ酒類)

ロッテアサヒ酒類は、2000年に(株)ハイスターがアサヒスーパードライの韓国輸入販売を開始したのを前身とし、2004年に設立された酒類輸入・販売会社である。ロッテとアサヒグループの合弁企業で、日本人と韓国人の共同代表体制をとる。

本社はソウルにあり、ビールのほか清酒「白鶴」やオーストラリア産ワインなども取り扱う。主力は日本ブランドの「アサヒスーパードライ」である。

2023年に投入した「アサヒスーパードライ生ビール缶」がSNSで大きな話題となり、品薄になるほどの人気を博した。これを牽引役に、2023年は過去最高の売上高を記録し、営業利益は前年から10倍超に急増したと報じられた。

日本製品不買運動の影響から回復し、韓国の輸入ビール市場で日本ビールが再び存在感を高める中、同社は主要な担い手となっている。追加の生ビール缶シリーズ投入など商品展開を続けている。

出典:https://www.asahibeerk.com/

Suntory Global Spirits (サントリーグローバルスピリッツ)

サントリーグローバルスピリッツは、サントリーホールディングス傘下のグローバル・スピリッツ事業会社である。1795年に米国で創業したビーム社と、1899年創業のサントリーが2014年に統合して「ビームサントリー」として発足した企業で、本拠地は米国にある。

2024年4月に社名を「ビームサントリー」から「サントリーグローバルスピリッツ」へ変更し、ブランド刷新を行った。韓国支社はソウル・江南区にオフィスを構える。

蒸留酒を主力とし、バーボンの「ジムビーム」、ジャパニーズウイスキーの「山崎」「響」「知多」「碧(Ao)」、「角瓶」などを取り扱う。

韓国では近年のウイスキー・ハイボール人気を背景にジャパニーズウイスキーやバーボンの需要が拡大し、同社ブランドの存在感が高まっている。2023年10月にはグレッグ・ヒューズが社長兼CEOに就任し、世界的な高級スピリッツ需要を取り込む経営体制を敷いている。

出典:https://www.suntoryglobalspirits.com/

Hakuryu Shuzo (白龍酒造)

白龍酒造は1839年(天保十年)創業の新潟県の老舗酒造メーカーである。日本酒の品評会で高い評価を受けており、モンドセレクションで30年連続金賞、全国新酒鑑評会で9度の金賞を受賞するなどの実績を持つ。

韓国市場で圧倒的な知名度を誇るのが「がんばれお父さん(頑張れ父ちゃん)」である。日本国内での知名度は限定的だが、韓国の居酒屋を中心に定番の日本酒として広く親しまれている。製造は白龍酒造が担い、プライベートブランドとして流通する形をとる。

韓国国内へは1992年設立の酒類輸入専門業者を通じて輸入・販売されている。

近年はK-コンテンツやSNSを通じて日本酒への関心が高まり、韓国での日本酒需要が拡大する中で安定した支持を保っている。eスポーツの世界大会で韓国人プロチームがブランド名を冠して話題になるなど、若年層への認知も広がっている。

出典:https://hakuryu-sake.com/

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韓国の主要酒類企業4選〜外資編〜

Oriental Brewery (オービール)

オリエンタルブルワリー(OBメクチュ)は1933年創業の韓国を代表するビール専業メーカーであり、2014年以降は世界最大のビール会社であるベルギーのAB InBev(アンハイザー・ブッシュ・インベブ)が100%出資する子会社である。京畿道利川、忠清北道清州、光州の3工場を擁する。

主力ブランド「カス(Cass)」は韓国ビール市場で長年首位を占め、2025年第1四半期には市場シェア50%を突破したと報じられた。ほかに「カスライト」「ハンメク(한맥)」、ノンアルコールの「カス0.0」などを展開する。

韓国ビール輸出の7割超を占める輸出首位企業でもあり、香港で長年シェア1位の「ブルーガール」など世界30カ国以上に製品を供給している。

2024年は営業利益・純利益が大幅に伸びる一方、親会社AB InBevへの高水準の配当が注目された。原材料高を背景とした値上げや、ロッテ・クラウドとの競争が続いている。

出典:https://www.ob.co.kr/

Tsingtao Brewery (チンタオ)

青島(チンタオ)ビールは、1903年にドイツとイギリスの商人により設立された中国のビールメーカーで、中国最古級の醸造所の一つである。世界有数の生産規模を持ち、数々の国際的な品評会で受賞歴を有する。

韓国国内では2003年から輸入酒類流通会社ビオケイ(Beer K、2000年設立)が総代理店として流通を担っている。羊肉料理などと合わせる「チンタオ」は、輸入ビールの定番として長年高い人気を保ってきた。

2023年には中国の工場での品質をめぐる騒動で韓国国内の販売が一時大きく落ち込んだが、その後は信頼回復に取り組み、販売を持ち直している。

輸入元のビオケイは2024年に営業利益約12億ウォンを計上し、4年ぶりに黒字転換を果たしたと報じられた。日本ビールの攻勢が強まる韓国の輸入ビール市場で、再浮上を図っている。

出典:https://www.tsingtao.com/

Heineken (ハイネケン)

ハイネケンは1873年に設立されたオランダの老舗ビールメーカーで、世界192カ国以上で販売されるグローバル大手である。世界のビール市場で首位級のシェアを持つ。

韓国法人「ハイネケンコリア」は2023年に設立され、ソウル・江南区にオフィスを構える。取り扱いは「ハイネケン・オリジナル」「ハイネケン0.0(ノンアルコール)」「ハイネケン・シルバー」などハイネケンブランドが中心である。

韓国の輸入ビール市場では長年上位ブランドの一角を占めてきたが、近年はアサヒなど日本ビールの人気拡大に押され、苦戦を強いられている。

こうした中、ノンアルコールの「ハイネケン0.0」や飲みやすさを訴求する「シルバー」など、低アルコール・脱アルコール志向や若年層の嗜好変化に対応した商品で需要の掘り起こしを図っている。プレミアム輸入ビールとしてのブランド力を軸に立て直しを進めている。

出典:https://www.heineken.com/kr/ko/home

Stella Artois (ステラアルトワ)

ステラ・アルトワは、ベルギー・ルーヴェンのデン・ホールン醸造所を起源とし、1366年から続くとされるベルギーを代表するプレミアムラガーである。650年以上の歴史を掲げる世界的ビールブランドで、現在は世界最大手AB InBevグループの一角を担う。

ヨーロッパ産のザーツホップ、大麦麦芽、酵母、天然水から醸造され、上質なアロマを特徴とする。韓国では専用のチャリス(グラス)とともに提供する飲用スタイルの提案にも力を入れてきた。

2022年8月にはソウル・梨泰院にベルギー料理とステラ・アルトワを楽しめるレストラン「フリッツ・アルトワ」をオープンし、ブランド体験の場を設けた。

韓国の輸入ビール市場では日本ビールの伸長により競争が激化しているが、欧州プレミアムラガーとしての位置づけを生かし、飲食チャネルやブランド体験を通じた需要の維持を図っている。

出典:https://www.stellaartois.co.kr/

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FAQ

韓国の酒類業界の主要企業はどのように分類されているのですか?

韓国の酒類業界はローカル企業、日系企業、外資系企業の三つのカテゴリーに分けられており、それぞれの特徴と代表的な企業が紹介されています。

ハイトゥジンロについて教えてください。

ハイトゥジンロは1924年に創立され、韓国を代表する焼酎のチャミスルやハイトビールを生産している企業です。2011年にハイトとジンロが合併し、世界82か国以上に輸出しています。

外資系酒類企業の中で最も有名なブランドは何ですか?

外資系の中では、オランダのハイネケンやベルギーのステラ アルトワなどが世界的に有名なブランドとして知られています。

韓国のビール市場でトップのシェアを持つ企業は何ですか?

韓国のビール市場では、Oriental Brewery Coが国内市場占有率で不動の1位を維持し、多くの人気商品を展開しています。

韓国の酒類企業の中で、特に信頼性と受賞歴のある老舗はどこですか?

新潟の白龍酒造は1839年創業で、30年以上の金賞受賞歴があり、信頼性の高い老舗酒造企業として知られています。

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ソン ソヨン Seoul-Based Business Strategy Analyst
ソウル在住の韓国人ビジネスアナリスト。日本で25年間在住し、日本の有名大学を卒業後、大手シンクタンクおよび経営コンサルタントとして勤務。ビジネス戦略とイノベーション分野を中心に、多様なプロジェクトに携わってきた。
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