今回は、酒類業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて15社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
韓国の主要酒類企業9選〜ローカル編〜
hitejinro (ハイトゥジンロ)
ジンロは1924年に創立、ハイトは1933年に創立された。ジンロは韓国の焼酎の代表的なチャミスルを生産している企業である。ハイトはハイトという韓国ブランドのビールを生産している。2社は2011年に統合され「ハイトゥジンロ」として新たに生まれ変わった。
ビールと焼酎ともに国内トップを誇る知名度である、現在は世界82ヶ国余りに製品を輸出している。中国においては1962年、国内で最初にビールの海外輸出を始めている。日本、中国、フィリピン、ベトナム、アメリカに海外法人も構えている。
代表的な製品であるチャミスルは国民的焼酎であり,2017年には焼酎ブランドの中で初めて年間売り上げ1兆ウォンを超えた記録を持っている。ビール、焼酎だけにとどまらずワインやウイスキーの販売にも力を入れている。
出典:https://www.hitejinro.com/
Oriental Brewery Co(OBメクチュ)
韓国唯一のビール専門企業。1933年創立。京畿道利川、忠清北道清州、光州広域市の3工場で最高品質のビールを生産できる最新自動化設備を備えてる。
国内市場占有率不動の1位を維持し、国民的ビールである「カス」、カス初の小麦ビール「カスホワイト」、国内低カロリー代表ビール「カスライト」、国内初のノンアルコール飲料「カス0.0」、韓国代表ラガープロジェクトとして誕生した「ハンメク」などの商品を持っている。
OBビールは国内ビール輸出1位であり、韓国ビール輸出の70%以上を占めている。「カス」をはじめ、香港で10年以上シェア1位を記録している「ブルーガール(Blue Girl)」など世界30カ国余りに20種類余りのビール製品を輸出し、海外市場を開拓している。
出典:https://www.ob.co.kr/
goldenblue(ゴールデンブルー)
2009年創立。国内初の36.5度プレミアムウイスキーゴールデンブルーを発売し、国内ウイスキー市場に進出した企業である。当時スコッチウイスキーによる寡占市場の中で、韓国に新しいウイスキーのトレンドを提示した。
現在はウイスキーだけではなくビール、蒸留酒、RTD酒類の幅広い製品を販売している。2010年に中国に輸出を始めたことを皮切りにフィリピン、ベトナム、ミャンマー、マレーシアなどの国に輸出を行っている。2023年にはチリにも輸出を開始した。
数々の賞も受賞しており、代表的なのがゴールデンブルー·ザ·サピルスである。9年連続でベルギーのモンドセレクションで金賞を受賞しており、その他にも米国サンフランシスコ酒類品評会、英国国際ウイスキー品評会でも金賞、銀賞を受賞している。世界的に知名度の高い酒である。
出典:http://www.goldenblue.co.kr/pages/ko/main.asp
muhak(ムハク)
ムハクの起源である消化酒類工業社を1929年に設立。その後1998年に照合を変更。当時焼酎はアルコール度数25%が当たり前であった時代に韓国初の度数23%の焼酎「ホワイト」を発売した。
2006年に発売された代表的な商品である「チョウンデイ」は韓国の焼酎業界の中では比較的低度焼酎16.9度と低度数であることが特徴であり。韓国の焼酎業界をリードしてきた。
最近では酒類も健康を考えようという経営価値の下で、2019年にチョウンデイを無加糖焼酎という新しい焼酎に作り上げました。新風を巻き起こした。またチョウンデイは2015年に販売数18億本を突破しており、「第21回企業革新大賞」大韓商工会議所会長賞を受賞している。
出典:https://www.muhak.co.kr/
BOHAE BREWERY Co(ボヘヤンジュ)
1950年設立の酒類専門企業である。世界3大塩で焼酎の苦味をつかんだ「宝海焼酎」、海南梅農園で直接育てた梅で丹念に作った「梅酔順」、覆盆子酒の代名詞となった「宝海覆盆子酒」、国内初の炭酸酒ブラザーソーダなどの商品がある。
覆盆子酒の代名詞である「宝海覆盆子酒」は2019年3月、米国で開かれた国際ワイン大会で金賞を受賞し、これに先立ち2018年には南北高位級代表団会談の晩餐会場に上がり世界人から注目された。
また焼酎商品であるイプセジュは2010年に開かれた韓国国際ソムリエ協会主管の品評会では全国焼酎販売量上位11の焼酎をソムリエ、伝統酒業界関係者など43人が審査し、みごと1位に輝いた。
出典:http://mhethanol.com/?act=main
windsorglobal(ウィンザーグローバル)
1981年設立。正統スコッチウイスキーである「ウィンザー(WINDSOR™)」シリーズと本格的なスコッチウイスキーをベースにした低アルコール(Spirit Drinks)の「WBY WINDSOR」シリーズをメインとするウイスキー専門企業である。
ウィンザーはスコットランドのロイヤルロックナ蒸留所で製造されている。ロイヤルロックナ蒸留所は世界にたった2つしかない英国王室認証蒸留所である。 ウィンザーのウイスキー製造技術は、200 年の伝統的な秘法に基づいている。
ウイスキーとしての評価はとても高く、世界三大ウイスキー品評会であるIWSCで3度の受賞経歴がある。(金賞2回、銀賞1回)
出典:https://windsorglobal.co.kr/ko/
KOOK SOON DANG(ククスンダン)
1983年設立。社員数は264名。伝統酒をメインに販売している企業である。高麗人参やクコの実をはじめとした12の漢方が補薬のようなベクセジュが代表的標品である。
ベクセジュは2007年にロシアのモスクワで行われたプロドゥエキスポと世界三大食品博覧会のひとつである上海SIALで受賞をするなど海外からも注目を集めている。
伝統酒をアレンジした様々な商品を販売しており、2010年に発売されたオルムもそのうちの一つである。伝統酒であるマッコリをさわやかな味わいにしたスパークリングマッコリだ。2010年にG20のイベント内で乾杯酒や晩餐会のお酒として使用された。
出典:http://www.ksdb.co.kr/
kumbokju(クムボクジュ)
1957年にクムボクジュの前身である三山物産創業を設立、1963年にクムボクジュ商標を登録。1971年に国内で初めてコーティングをした瓶を開発した企業である。20218年には韓国産業顧客満足度調査1位企業に選定されている。(2年連続/10回受賞)
代表製品の「チャム」はシカゴ酒類品評会とモンドセレクション酒類品評会で2年連続金賞を受賞している。2004年にはチャムの新たな標品チャムスペシャル21パーセントを発売した。
2022年9月には新商品「ゼロツゥ」が販売された。加糖ゼロでありながら国内で初めて国産の米とモチ米の2種類の蒸留原液をブレンドした新たな焼酎である。
出典:https://www.kumbokju.co.kr/
DAESUN Distilling Co.(テサンジュジョ)
1930年に設立。釜山唯一の焼酎メーカーである。2011年に釜山の郷土企業であるBNグループ合併をした。企業としては2016年に消費者信頼代表ブランド大賞、大韓民国グローバルリーダー大賞などの賞を受賞している。
代表的な商品は「C1」と「テソン」が挙げられる。釜山の企業であることから釜山を含む慶尚道(キョンサンド)地域で特に親しまれている商品である。C1は2018年から2度、テソンは2018年から6年連続で大韓民国国民酒類大賞を受賞している。
2023年2月には新商品である「C1ブルー」を発売した。トレンドに合わせた無加糖であり、最高級植物性原料であるトマチンが添加されていることが特徴である。
出典:https://www.c1.co.kr/main/index.php
韓国の主要酒類企業3選〜日系編〜
Lotte-asahi-beerk (ロッテアサヒ酒類)
2000年に(株)ハイスターがアサヒスーパードライの韓国輸入販売を始め、その後2004年にロッテアサヒ酒類が創立された。代表理事は日本人と韓国人2名で共同代表理事としている。
本社はソウルにあり、その他の地域に5つの事務所を構えている。製品はビールだけではなく白鶴などの日本酒やオーストラリアのワインなども取り揃えている。
韓国内では特にアサヒスーパードライの生ビール缶が人気である。ユーチューブやティックトックなどのSNSでも取り上げられ、2023年7月11~17日に行われたポップアップでは、行列ができるほどの大盛況であった。
出典:https://www.kumbokju.co.kr/
Beam Suntory Inc. (ビームサントリー)
サントリーを親会社とするサントリーのグローバル企業である。2014年設立。本拠地はアメリカ合衆国。韓国支社は江南区にオフィスを構えている。1795年にJacob Beamが設立したビーム社と1899年に鳥居慎次郎が設立したサントリーが統合した企業である。2022年には本社をニューヨークに移転させた。
蒸留酒をメインに取り扱っており、代表商品はジムビーム、山崎、響、角瓶、知多、碧などを取り扱っている。
2023年10月1日にGreg Hughesが社長兼CEOとしてBaladiの後任に就任することを発表し、Baladiは年末までCEOアドバイザーを務めると発表した。
出典:https://www.beamsuntory.com/
HAKURYU SYUZOU CO.(白龍酒造)
1839年(天保十年)に創業された新潟の老舗酒造企業である。歴史もさることながらモンドセレクションにて30年連続金賞、全国新酒鑑評会 で9度金賞を受賞するなど輝かしい功績を残している。
一番人気の商品は韓国で知名度の高い「がんばれお父さん」である。日本では知名度はないが韓国での知名度は圧倒的である。主に韓国で販売されているが、日本国内でも若干販売されている。白龍酒造は製造を行い新潟酒販株式会社がプライベートブランド商品として販売している。韓国国内では酒類輸入専門業者であるテサン酒類が輸入をしている。(1992年設立)
最近ではシューティングゲームApexの世界大会 Apex Legendsで韓国人プロゲーマーのチーム名が「Ganbare Otousan」(がんばれ お父さん)であることから話題を呼んだ。
出典:https://hakuryu-sake.com/
韓国の主要酒類企業3選〜外資系編〜
Tsingtao Brewery Co (チンタオ)
1903年にドイツとイギリスの商人により設立された中国のビール企業。中国で最も初期の醸造所の1つとして知られており、青島(チンタオ)は現在、世界で6番目に大きな醸造所である。
1906年ミュンヘン国際博覧会や、ドイツのヨーロッパ·ビアスター賞やアメリカの世界ビール選手権金賞など、国際的にも多くの賞を受賞している。また、2022年北京冬季オリンピック·パラリンピックの公式スポンサーでもある。
韓国国内では2003年からは海外酒類の流通会社である(株)ビオケイ(2000年設立)が韓国国内の配給もととして選定され流通を開始している。
出典:https://www.tsingtao.com/index.html
heineken(ハイネケン)
1873年に設立された150年の歴史を持つオランダの老舗ビール企業。毎日192ヶ国に2500万本以上のハイネケンを供給している。ハイネケンコリアは2023年の設立され、ソウルの江南区にオフィスを構えている。
1875年、ハイネケンは国際海洋展示会で金メダルを受賞した。 その後、フランスに輸出するビールの中で最大規模のオランダビール会社となり、1889年には純度の高い味の新しいピルスナーがパリ万博で最高の名誉人グランプリ賞を受賞した。
取り扱い商品はハイネケンのみであり、ハイネケンオリジナル、ハイネケン0.0、ハイネケンシルバーがある。そのほかは店舗用などのジャグやサーバーを取り扱っている。
出典:https://www.heineken.com/kr/ko/home
stellaartois(ステラ アルトワ)
ベルギーのレーベンにてデンホルン醸造所にて1366年に創業。取り扱う商品はステラ アルトワのみである。ステラ アルトワ650年の伝統が込められた世界的ビールであり、ベルギーで最も有名なビールである。
ヨーロッパ産のサツホップ、麦芽麦、イースト、そして天然水から作られている。ステラ アルトワに使われているサツホップは全世界で最上級のホップとされる4つのノーブルホップのうちサツホップは最も優秀なアロマとして知られている。
2022年8月にソウルにある梨泰院にフリッツアルトワレストランをオープンした。 ベルギー伝統のフライドポテトプリッツとベルギープレミアムラガーステラアルトワやベルジアンメニューを楽しめるレストランである。
出典:https://www.stellaartois.co.kr/
ソウル在住の韓国人。日本での在住経験は25年。日本の有名大学を卒業し、大手シンクタンクの正社員及び経営コンサルタントとして勤務。多くのプロジェクトに携わり、ビジネス戦略とイノベーションの分野で活躍。
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