今回は、文房具・事務用品業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて15社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
韓国の主要文房具・事務用品企業9選〜ローカル編〜
Alpha (アルファー)
1971年にアルファー文具を創業、その後発展を続け、1989年にアルファー流通株式会社を設立。現在、韓国国内最多である718店舗を保有していてる。また、業界初の加盟店企業としても名が知られている。
オンラインサイトも充実しており、文具総合流通フランチャイズ企業として全国800余りの流通網を通じて事務用品、文具用品、生活用品などを購入可能。取り扱い商品は7万点を超える。
加盟店にかなり力を入れており、自社サイトにて加盟店開設の手引きが記載されており、簡単に問い合わせができるようになっている。開設における費用まで記載がされており、韓国のメガバンクの1つであるウリ銀行とタッグを組み金融支援のプログラムを設け加盟店開店にかかる費用の支援が可能である。
出典:http://www.alpha114.co.kr/ko/pc/about/ceo.do
Artbox (アートボックス)
1984年にアートボックス1号店を開店。開店当時はサムソン出版社に所属していたが、2年後に株式会社アートボックスとして独立。現在は168店舗を構える企業にまで成長している。
機能性を重視していた学用品にデザイン性を重視した最初の企業である。デザイン性の高さに定評があり、韓国産業デザイン大賞を2003年と2006年に受賞している。2011年にはさらにデザイン性を高めるためにデザイン研究所を設立している。
2011年にショッピングモールサイトをオープン。現在運営しているサイトPOOMは自社製品だけではなく、新しい創造的なデザイン性の高い他社製品も取り扱っている。また、取り扱うジャンルも文房具だけではなく、インテイリア、ファッションなど多岐にわたる。
出典:http://company.artbox.kr/
dreamdepot (ドリームデポ)
2001年に創立。全国に332の店舗を設けている。文具·事務用品の他にも電算用品/生活用品/事務機器および飲食物分野まで多様な商品とシステムで顧客が必要とするすべての商品及びサービスを支援している。全体40,000種類以上の商品保有と国内最大物流システムを保有し、可能な限り多くの分野の事業支援を行っている。
2003年にインターネットショッピングモールをオープンしており、当日配送、後払いが出来るのが特徴を持っている。当日配送が叶う理由として、社内に流通事業部を設けており、出庫から入庫まで自社で物流センター管理をしていることが挙げられる。
創立22年ながら成長が著しく、創立した2021年にすでに全国80の加盟店を開設している。大韓民国フランチャイズ大賞、中小企業ブランド大賞、消費者の選択4年連続大賞を受賞するなど華々しい受賞履歴を持つ。
出典:https://www.dreamdepot.co.kr/shop/
Good feel korea (グッドフィルコリア)
1977年に東洋産業という名前で設立される。文具事務用品製造40年間持続的な開発と努力により発明および実用新案特許17、国内デザイン特許25、海外デザイン特許15、商標特許30個など着実に開発を行い、特許製品を生産し価値を製造する企業である。
国会議員表彰、京畿環境グリーン大賞、京畿道デザイン賞などを受賞するなどして優秀なエコ製品製造企業として認定されており、韓国はもちろん日本などアジア諸国とアメリカ、ヨーロッパと取引をしている。
デザインエコ紙鉛筆「ゼブラ」、学用品全品目抗菌製品「パイオン」、光変色クレヨン「カメレヨン」、自然観察学習用植木鉢「オーマイポート」植木鉢鉛筆、抗菌宝石名品鉛筆「ミューズ」、射出生活用品「モンバクテリア」などの製品はグッドフィルコリアが開発した特許製品である。
出典:https://www.goodfeelkorea.co.kr/page/?M2_IDX=11280
Gyobo moongo (キョボムンゴ)
1980年創立。現在の店舗数は40店舗。 Gyobo moongo (キョボムンゴ)が運営する本屋の敷地内に文房具を販売しているという特徴がある。
もともとはGyobomoongo (キョボムンゴ)が持分100%の子会社であるGyobo hatteuraekseu(キョボハットゥレクス)という企業であったが2023年7月に合併をした。合併後は両社の代表がともに残る各自代表取締役体制をとるということで注目を浴びた。
また文具だけではなく、国内唯一のチェーン型店舗であるアルバムコーナーには、国内最多種数のアルバムが置かれており、ミュージシャンのサイン会、ショーケースなどのイベントなどが行われている。
出典:https://company.kyobobook.co.kr/ims/user/Intro/r/go?param=ceo
Jongie nara (ジョンイナラ)
1972年に設立。国内で初めて色紙製造自動化システムを開発した企業である。1988年に図書出版を設立、1989年に社団法人韓国折り紙協会を創設、1998年には博物館を開館するなど企業の枠ととらわれず積極的に韓国の折り紙製造および折り紙文化を保存・発展させてきた。
近年でいうと2016年にJongie nara 遊び場、 Jongie nara ストアをオープン。 Jongie nara の製品に直接触れ、遊び、購入ができる施設を設けた。
折り紙以外にも工芸、ファンシー、創造教育に関する製品も製造している。接着が強い接着剤ブランド「ナラフル」、新概念の接着テープ「シンフル」、鮮明な色の「クレイナラ」などの製品を開発した。文具や教育教材全般に製造能力を拡大し、現在は世界60カ国以上に輸出している。
出典:http://www.monami.com/about/ceo.php
Monami (モナミ)
1960年に光信化学工業社として設立された。「モナミ153」ボールペンは、モナミブランドの代表的なボールペンであり。50年以上愛されている。サインペン、プラスペン、ネームペン、ボードマーカーなど数多くのヒット作を輩出。現在は中国、タイ、ポーランドに法人を設けている。
ペンに特化したメーカーであり、代表商品の1つである「プロ油性マジック」は国内文房具の中で初めてRED DOT AWARDを受賞したマジックである (2009年) 。韓国国内でも2018年に大韓民国デザイン大賞デザイン経営部門国務総理賞を受賞している。
2015年に国内の文具企業の中で初めてモナミコンセプトストアという店舗をオープンした。2022年にソウルの聖水にも新たに店舗をオープンした。現在は全国に3店舗を構える。
出典:http://www.monami.com/about/ceo.php
morning glory (モーリンググローリー)
モーニンググローリーは、紙製、事務用品、筆記用品、学用工業製品、ファンシー用品など約20群3,000アイテムを生産する総合デザイン文具企業である。1981年に創立され、創立40年を超える。
アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、中国、東南アジア、中東など世界30ヶ国に160ヶ所余りの海外ショップを開設している。デザインに力を入れており、デザイン研究所をCEO直属部署として設置している。研究所には社員150名の20%である30名ものデザイナーが所属している。
マッハペンシリーズは2年間で5億ウォンのR&D投資で開発されたヒット商品である。2009年3月に発売され、15日で30万本以上が販売され、現在は1千万本を超える国民ペンとなっている。「国試ペン」と呼ばれるほど筆記量の多い国家試験受験生に人気が高い製品である。
出典:http://morningglory2013.cafe24.com/aboutus.html?cate_no=26
MUNGYO (ムンギョ)
1946年に黒板社という名で設立。当初はチョーク、黒板、パステルを取り扱う企業として生まれた。クレパスケースやマルチクリーン黒板など数々の特許を取得している。ワールドカップ及びアジア大会関連商品の生産有望企業に指定されたこともある企業である。
現在はパステル、黒板だけではなくクレヨン、ホワイトボード、掲示板、文具などの多様な製品の生産、販売をしている。1998年にグッドデザイン賞を受賞。2013年にドイツのFrankfrut Paperworld “Asia Design Excellence” を受賞と数々の賞を受賞している。
2002年にヨーロッパ支社設立、2003年に中国上海に工場を建てるなど海外事業にも積極的に取り組んでいる。国内だけではなく、130ヶ国余りの国へ輸出しているグローバル企業である。
出典:http://www.mungyo.co.kr/01_company/company_03.php
韓国の主要文房具・事務用品企業3選〜日系編〜
MITSUBISHI PENCIL SALES CO.,LTD (三菱鉛筆韓国販売株式会社)
三菱鉛筆株式会社自体は1887年に眞崎鉛筆製造所として創業されているが、三菱鉛筆韓国販売株式会社は2005年に三菱鉛筆(日本)と東亜鉛筆(韓国)の合弁で設立された企業である。ペンを専門とする企業で油性ペン、中性ペン、水性ペン、シャープペンシル、蛍光ペン、マーカーを取り扱っている。
ジェットストリームシリーズは世界中で年間1億万本以上が販売されており、韓国国内でも国民ペンとよばれるほどである。韓国国内で販売されているジェットストリームシリーズは6種類にもおよび、他のシリーズよりも圧倒的に多い商品数を誇っている。
三菱鉛筆は韓国だけでなくその他、イングランド、シンガポール、スペイン、台湾、オーストラリアなどの全12か国に展開をしている。
出典:http://www.uniball.co.kr/m11.php
PILOT(パイロット)
1954年に文具流通企業である株式会社神話社として誕生。1961年に日本のパイロット万年筆株式会社と技術提携を結び、翌年に韓国パイロット万年筆工場が完成した後にポールペン製造国産化に成功。1964年には国内初の独自技術で万年筆生産に成功。
2019年に韓国パイロット万年筆株式会社から韓国パイロット株式会社に法人名を変更し、その後パイロットコーポレーションと国内流通契約を締結、翌年から従来の価格より30%以上安い価格で韓国市場にて販売することが可能になった。
2007年に発売されたフリクションボールペンはインクとペン先の改良を繰り返し品質向上を常に行っている。現在フリクションシリーズは蛍光ペン、水性ペン、多色ペンなどラインナップを増やし、全世界で30億本以上販売されているシリーズに成長した。
出典:http://www.koreapilot.com/
Tombow(トンボ)
1913年に東京の小川春之助商店として創業したのが始まり。創立者の小川治之助は日本初の製図用鉛筆を開発。日本国内でトンボ鉛筆として知られているモノ鉛筆シリーズを開発し、その後も鉛筆ブランドとして文具市場をリードしている。
トンボは積極的にグローバル市場を開拓し、アジアはもちろんヨーロッパ、アメリカなどでも認められる世界的なブランドである。1980年からヨーロッパの文具大国であるドイツを皮切りにアメリカ、中国、まで優れた品質で現地消費者を魅了させた。
1969年に発売されたMONO消しゴムは現在もトンボを代表する消しゴムである。色鉛筆にも定評があり1970年に発売された色鉛筆は高い品質とデザイン性によって今でも愛されている。輸入物流はモナミの別法人であるhangso(ハンソ)が担っている。
出典:http://www.tombowpencil.co.kr/?home
韓国の主要文房具・事務用品企業3選〜外資系編〜
Double A (ダブルエー)
1991年にタイに設立されたコピー用紙ブランド。設立後は成長を続け、2001年に世界市場に事業を拡大し現在は130か国余りの国に輸出している。特にアジアをはじめオーストラリア、ヨーロッパ、中東市場で著しく成長を見せている。
コピー用紙は高品質かつ軽量という定評がある。コピー用紙ブランドであるが、コピー用紙だけではなく、事務用品や文房具なども取り扱っている。通常より50%の力で40枚までの用紙を留めることができるホッチキスなど機能性にも優れている、
Double Aブランドのコピーセンターを運営するのではなく、既存の印刷店舗の経営者とタッグを組み加盟店としてインテリアや広報のサポートをするという特徴的な形式を採用している。
出典:https://www.doubleapaper.com/kr/kr/about-double-a/double-a-story
FABER-CASTELL(ファーバーカステル)
1761年に創立した262年以上の歴史を誇る、世界で初めて鉛筆を作ったドイツの企業である。鉛筆、色鉛筆、万年筆、マーカーなどを取り扱う。現在は130ヶ国以上もの消費者から愛されている。
数ある商品の中でも「パステル9000鉛筆」は1905年に誕生した鉛筆であり。16種類の硬さに分類されており、数々の有名デザイナー、作家、漫画家が愛用しているとして知られている。
韓国国内では文具店内に店舗を構えているがある。プレミアム店舗が5店舗、 その他はGyobo hatteuraekseu(キョボハットゥレクス)、Alpha (アルファー)が主要取扱店となり複数店舗を構える。また、ザヒョンデソウル、アモーレパシフィックモールでもブランドを取り扱っている。
出典:http://www.faber-castell.co.kr/
parker(パーカー)
1888年にイギリスで誕生したポールペン、ジェルペン、水性ペン、万年筆を取り扱う企業である。パーカーの初代ボ-ルペンである「ジョッター」は初年度に350万個の売上を記録し、現在も世界中で愛されている。
デザインから素材、製造プロセス、ペン先に渡るまで製品にこだわっている企業。高級ラインであるため、ギフトとしても好まれているブランドである。1962年と1990年の二度に渡ってイギリス王室からロイヤルワラントを授与したこともある。
歴史ある企業なだけに歴史ある商品が多いのが特徴である。デュオフォール度は1921年に生産されてからパーカーを代表するシリーズである。韓国国内の取り扱い店舗はソウル内だけでも30店舗を超える。輸入物流はモナミの別法人であるhangso(ハンソ)が担っている。
出典:https://parker.co.kr/index.html
ソウル在住の韓国人。日本での在住経験は25年。日本の有名大学を卒業し、大手シンクタンクの正社員及び経営コンサルタントとして勤務。多くのプロジェクトに携わり、ビジネス戦略とイノベーションの分野で活躍。
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