【最新版!】韓国の主要水道業界12選〜建設・インフラ・環境業界〜

韓国 水道業界 業界地図

韓国の水道業界は、韓国水資源公社(K-water)とアリスなど各都市の上水道公社が地域ごとに供給を担う市場です。老朽管路の更新需要を背景に、主要企業はスマート水道メーターの導入などインフラ投資を進めています。

今回は、そんな韓国の水道業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて12社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

韓国の主要水道企業11選〜ローカル編〜

Arisu (アリス)

「Arisu(アリス)」は、ソウル特別市水道事業本部(ソウルアリス本部)が供給する水道水のブランドである。漢江を水源とし、八堂ダム下流域から取水した原水を高度浄水処理してソウル全域と周辺一部地域へ給水している。

給水人口は約1,000万人規模に及び、国内最大の都市水道システムを運営する。市内には九宜、江北、光岩など複数のアリス浄水センターを擁し、オゾンと活性炭を用いた高度浄水処理を全浄水場に導入している。

2024年時点でも水質管理を強化しており、法定を上回る多項目検査と給水過程のリアルタイム監視を継続している。老朽管の交換や屋内給水管の改善支援など、蛇口までの水質確保に向けた事業を進めている。

近年は「アリス」ブランドの信頼回復と飲用率向上を政策目標に掲げ、水質公開や直結給水の拡大に取り組む。都市インフラとしての持続性と規模の両面で、韓国水道業界を代表する存在である。

出典:https://arisu.seoul.go.kr/

Korea Water Resources Corporation (ケイウォーター)

Korea Water Resources Corporation(K-water、韓国水資源公社)は、水資源の開発・管理を担う環境部傘下の準市場型公営企業である。本社は大田広域市大徳区に置く。

主務官庁は従来国土交通部だったが、2018年の「水管理一元化」により環境部へ移管された。統合水管理、広域・工業用水供給、多目的ダム運営、水力・潮力・水上太陽光発電、海外事業まで幅広く手掛ける。

2024年通期の売上高は約4兆3,677億ウォンで、全国の広域上水道と多目的ダムの中核を担う。海外ではパキスタンのパトリンド水力発電やフィリピンのアンガット水力など、BOT・運営受託の実績を持つ。

近年はスマート上下水道などのデジタル水管理や気候変動対応の治水、半導体向け超純水分野への進出を進めている。2025年時点でも国家水インフラの要として存在感を高めている。

出典:https://www.kwater.or.kr/

Busan Water Authority (プサンウォーター)

Busan Water Authority(釜山上水道事業本部)は、釜山広域市の水道供給を担う公営水道事業体である。水道水ブランド「純水365」を1999年に立ち上げ、自治体としては先駆けてブランド化した。

原水の9割超を洛東江下流の表流水に依存するため、韓国最高水準の高度浄水処理と284項目に及ぶ厳格な水質検査を実施し、安全な水道水の供給に努めている。

屋内老朽管の改善支援や直結給水など「純水365幸せ分かち合い」事業を継続し、蛇口の水質改善を進めている。2024年時点でも水質評価委員会による定期検査結果を公開している。

洛東江水系の水質リスクへの対応として、代替水源の確保や高度処理の強化が長年の課題であり、近年は取水源多様化の議論が進む。港湾都市・釜山の生活基盤を支える中核事業体である。

出典:https://www.busan.go.kr/water/index

Daegu Water (デグウォーター)

Daegu Water(大邱上水道事業本部)は、大邱広域市の水道を供給する公営事業体で、水道水ブランド「清羅水」を用いる。

寿城区や達城郡の一部は雲門ダム・孔山ダム・加昌ダムなど水質の良いダム系から取水し、残る地域は洛東江から多沙邑で取水している。ダム系水源の地域は塩素臭が少なく良質とされる。

洛東江は上流に亀尾国家産業団地など工業団地が集中し、水質事故のリスクを抱える。過去のフェノール流出事件の経験から、大邱市は取水源の安全性向上を重要課題としてきた。

2024年時点でも高度浄水処理と水質監視を強化し、市民の水道水不信の解消に取り組む。近年は安東ダムなど清浄水源からの取水を目指す「清らかな水ハイウェイ」構想が議論されている。

出典:https://www.dgwater.go.kr/

Daejeon Waterworks (デジョンウォーター)

Daejeon Waterworks(大田上水道事業本部)は、大田広域市の水道を供給する公営事業体である。大清ダムを主要水源とし、市政ブランドを冠した「it’s 水」を製造・供給してきた。

水質管理では、大清ダム原水を法定31項目から75項目へ、浄水場ではWHO推奨水準の241項目へと検査を拡大し、蛇口の水質検査も法定を上回る項目で実施している。

老朽管の改善事業を積極的に推進し、漏水防止と有収率の向上を図っている。2024年時点でも高度浄水処理の維持と水質情報の公開を続けている。

大田は行政・研究機能が集積する都市であり、安定給水の重要性が高い。近年はスマート計量やデジタル水管理の導入で、供給効率と水質信頼性の両立を目指している。

出典:http://www.waterworks.daejeon.kr/kor/index.do

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Gwangju City (グウァンジュシ)

Gwangju City(光州広域市上水道事業本部)は、光州市の水道を供給する公営事業体で、地域名を活かした水道水ブランド「光雨水(クァンウス)」を用いる。

光雨水は2015年の「ベストブランド賞」上水道部門を受賞するなど、ブランド認知度の向上に取り組んできた。顧客満足度や市場競争力の面で評価を得ている。

2019年の使い捨て容器使用制限条例の制定後は、ペットボトル型光雨水を緊急給水用に限定し、生産量を大幅に縮小した。環境配慮とブランド運用の両立を模索している。

2024年時点でも高度浄水処理と水質監視を進め、市民の飲用信頼の確保に努めている。光州は湖南圏の中核都市であり、安定給水を支える重要な水道事業体である。

出典:https://www.gjcity.go.kr/depart/main.do

Chuncheon City (チュンチョンシ)

Chuncheon City(春川市上水道)は、江原道春川市の水道を供給する公営事業体で、2019年から水道水ブランド「春の香り」を使用している。

昭陽江など清流を水源とし、湖畔都市らしい良質な原水に恵まれる。水質自体は他都市に比べても良好とされるが、広報不足や漠然とした不信から飲用率は高くなかった。

2019年の濁水問題を契機に工程改善を進め、浄水場と排水池の濁度・残留塩素・pHをリアルタイムで監視する多項目測定システムを構築・運営している。

2024年時点でも水質の可視化と情報公開を通じて市民の信頼回復に取り組んでいる。豊かな水資源に恵まれた立地を活かし、安全で良質な水道水の安定供給を続ける、江原圏を代表する地方水道事業体の一つである。

出典:https://www.chuncheon.go.kr/water/

Incheon Metropolitan City (インチョンウォーター)

Incheon Metropolitan City(仁川広域市上水道事業本部)は、仁川市の水道を供給する公営事業体で、水道水ブランド「仁川空水(インチョンコンス)」を用いる。

仁川の水道は1908年の松峴排水池竣工に始まり110年を超える歴史を持つ。2021年には広域市として初めてISO22000国際認証を取得し、1,171項目のチェックリストと188項目の水質検査で管理している。

2019年の赤い水道水事件と2020年の水道水幼虫事件で市民の信頼を大きく損なったため、2022年に「仁川空水」へ名称を刷新し、信頼回復に注力している。

2024年時点でも浄水場間の非常連携管路整備やデータ基盤の運営効率化を進め、災害時にも安定給水できる「水道水安全網」を強化している。首都圏西部を支える主要水道事業体である。

出典:https://www.incheon.go.kr/water/index

Jeju Waterworks (ジェジュウォーター)

Jeju Waterworks(済州特別自治道上下水道本部)は、済州島の上下水道を担う公営事業体である。火山島特有の地下水を主要水源とする点に特色がある。

道内17か所の浄水場を運営し、水質検査では61項目すべてが飲料水基準を満たすことを確認した水道水品質報告書を公表している。清浄な地下水を背景に良質な水道水を供給する。

一方で水道管の老朽化による漏水が課題で、2022年時点では年間約587億ウォンの損失が指摘された。有収率の向上と老朽管の整備が重点課題となっている。

2024年時点でも老朽管の交換やスマート水管理の導入で漏水低減を進める。観光需要と生活用水の双方を支える、島嶼型水道インフラの代表例である。

出典:http://www.jeju.go.kr/jejuwater/index.htm

Ecobit Water (エコビットウォーター)

Ecobit Water(エコビットウォーター)は、上下水道・産業廃水処理施設の運営を主力とする韓国の民間水処理企業である。前身はTSK Corporationで、環境企業エコビット傘下の水事業を担う。

全国の下水・廃水処理場や浄水施設の受託運営で国内最大手とされ、業界では「国内水処理No.1」と称される。運営効率化やビッグデータを活用した水処理技術の開発にも取り組む。

親会社エコビットは、2024年にTY Holdings(太永)と米KKRが保有する全株式を国内私募ファンドのIMMコンソーシアムへ約2兆700億ウォンで売却する契約が成立し、資本構成が変わった。

2024年時点でも環境基礎施設の運営改善で環境部長官表彰など各種受賞を重ねている。公営事業体が中心の韓国水道市場で、民間運営の担い手として存在感を高めている。

出典:http://www.ecorbit.com/

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Ulsan Metropolitan City (ウルサンウォーター)

Ulsan Metropolitan City(蔚山広域市上水道事業本部)は、韓国の広域市の一つ蔚山市の水道供給を担う公営事業体である。工業都市・蔚山の生活用水と産業用水の基盤を支える。

回夜ダムや大谷ダムなどの貯水池と洛東江から原水を確保し、浄水処理を経て市内へ給水している。原水を洛東江下流に依存する構造は釜山と共通し、水質確保が重要課題となっている。

蔚山市は太和江の水質改善で知られ、上水道事業本部も水道水評価委員会の検査結果を四半期ごとに公開するなど、透明性の高い水質管理を進めている。

2024年時点でも老朽管の整備や高度浄水処理の維持で安定給水に努める。石油化学・造船など重工業が集積する蔚山にとって、安定した用水供給を担う不可欠な水道事業体である。

出典:https://water.ulsan.go.kr/

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韓国の主要水道企業1選〜外資編〜

Veolia (ヴェオリア)

Veolia(ヴェオリア・コリア)は、フランスに本社を置く世界最大級の環境サービス企業ヴェオリア・グループの韓国法人である。1999年に韓国での事業を開始した。

前身のビベンディウォーター韓国代表事務所を経て、2000年にビベンディウォーターコリア、2003年にヴェオリアウォーターコリアへと改称した。水・廃棄物・エネルギー管理の統合サービスを提供する。

国内では50以上の事業所で約1,300人が従事し、上下水道施設のEPC・運営、産業用水処理、メンテナンス、薬品・消耗品供給などを手掛ける。大山地区の石油化学向け用水事業など、産業インフラ運営の実績を持つ。

2022年に同業のスエズを買収し、グループとして世界の水・環境事業をさらに拡大した。2024年時点でも韓国で循環経済と資源保全を掲げ、外資系水処理サービスの中核を担っている。

出典:https://www.veolia.kr/

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FAQ

韓国の主要水道企業にはどのようなものがありますか?

韓国の主要水道企業には、ソウル市のアリス、韓国水資源公社、釜山水道局、大邱水道局、デジョン水道局、韓国水道株式会社、グウァンジュ市の水道事業、春川市の水道局、仁川水道局、済州道の水道局などがあります。

韓国の水道企業の中で、外資系の企業にはどんなものがありますか?

外資系の水道企業には、フランスのヴェオリアとオンデオ・ウォーターがあり、ヴェオリアは循環経済と資源保全に取り組み、オンデオ・ウォーターは世界有数の水企業の一つです。

ソウル市の水道水はどのように供給されていますか?

ソウル市の水源は漢江の水を使用しており、八堂ダムや南楊州市、蚕室、広津区、江東区の水源から水を取水し、浄水処理を経て市内の各区域に供給しています。

韓国の水道企業はどのようにして水質を管理していますか?

韓国の水道企業は、法定基準を超える項目について詳細な水質検査やリアルタイムの水質監視システムを導入し、安全で健康的な水の供給を徹底しています。

韓国の水道業界の特長や最近の動きについて教えてください。

韓国の水道業界は、地方自治体により管理されつつも、民間の外資系企業も積極的に参入しており、ブランド化や水質改善の取り組みが進んでいます。特に、信頼回復と安全性向上に注力している点が特徴です。

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ソン ソヨン Seoul-Based Business Strategy Analyst
ソウル在住の韓国人ビジネスアナリスト。日本で25年間在住し、日本の有名大学を卒業後、大手シンクタンクおよび経営コンサルタントとして勤務。ビジネス戦略とイノベーション分野を中心に、多様なプロジェクトに携わってきた。
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