今回は、子ども服・用品業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて15社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しく解説し、業界動向を把握したい企業様にとって有益な情報をお届けします。特に、現地市場での成功事例や今後の成長戦略を深掘りし、ベトナム市場でのビジネス拡大に役立つ実践的な洞察を提供します。
ベトナムの主要子ども服・用品企業10選〜ローカル編〜
Rabity(ラビティ)
Rabity(ラビティ)は、ベトナムを代表する子供服ブランドで、主に新生児から14歳までの子供を対象としたアパレル製品やアクセサリーを製造・販売している。親会社である縫製会社「May Tan Phu」が30年以上にわたり培ってきた製造業の知見を背景に、2015年に現CEOのチャン・ホン・ハン氏によって設立された。
ブランドの根幹をなす理念は、「子供たちが自由に世界を探求できるよう、安全で快適な製品を提供する」ことにある。この理念に基づき、Rabityの製品は素材の安全性と快適な着心地を最優先に設計されている。それと同時に、現代的なデザイン性も重視しており、機能性とファッション性の両立を実現しているのが特徴だ。
ブランド戦略において特筆すべきは、国際的なライセンス契約の活用である。2018年にはウォルト・ディズニー・カンパニーと、2020年にはフランスのファッション誌『ELLE』との間でそれぞれライセンス契約を締結した。これにより、ミッキーマウスやマーベルのスーパーヒーローといった人気キャラクターをデザインに取り入れたコレクションや、より洗練されたヨーロピアンスタイルを提案する高価格帯ライン「ELLE Kids」が誕生した。
販売網は、実店舗とオンラインチャネルを組み合わせたオムニチャネル戦略を積極的に推進している。ベトナム国内の27省に70以上の店舗を構え、特にハノイやホーチミンといった主要都市の大型ショッピングセンターを中心に出店を進めている。Rabityは国内市場での成功にとどまらず、グローバル展開にも着手している。2020年にはカンボジアのイオンモールに2店舗を出店し、初の海外進出を果たした。今後はインドネシアやマレーシアといった他の東南アジア市場への進出も視野に入れており、今後5年間で国内外合わせて500店舗まで拡大するという野心的な目標を掲げている。
CANIFA(カニファ)
Canifaは、ベトナムを代表するアパレルブランドの一つであり、子供服を含むファミリー層を主なターゲットとして製品を展開している。Hoang Duong Trading and Service Joint Stock Company(ホアン・ズオン社)は1997年に設立され、ウール製品の輸出を行っており、2001年に国内市場向けブランド「Canifa」を立ち上げた。2007年には「CANIFA Kids」を立ち上げ、2〜12歳の子供向け商品を提供した。
Canifaは、冬の季節があるベトナム北部で保温性に優れたウール製品の市場が未開拓である点に着目し、デザイン性の高い冬物衣料を投入したことで、ベトナム国内での認知度を一気に高めた。その後、デニムや綿製品などへとラインナップを拡大し、現在ではメンズ、レディースから子供服、ベビー服まで、家族全員で楽しめるカジュアルウェアを幅広く取り揃えている。製品は、子供の肌にも安心な素材の使用を重視しており、柔らかく吸湿性に優れた100%USコットンなどを採用している。手頃な価格帯でありながら、品質と耐久性にもこだわっているのが特徴だ。また、ハローキティやディズニーといった人気キャラクターとのコラボレーション商品も展開し、子供たちの心をつかんでいる。
Canifaは、ハノイやホーチミンなどの主要都市を中心に、ベトナム全土で110店舗以上の広範な店舗網を持つ。イオンモールなどの大型ショッピングセンターにも出店している。実店舗に加えて、公式ウェブサイトやShopee、Lazadaといった主要なEコマースプラットフォームでも商品を販売しており、多様な購買ニーズに対応している。
Nous(ヌース)
Nous(ヌース)は、ベトナムのCÔNG TY CỔ PHẦN NU VIỆT NAMが展開する、新生児と子供向けの高品質なファッションブランドである。特に新生児(0〜24ヶ月)向けの製品に力を入れていることで知られる。
Nousのブランド哲学は「COMFYNISTA – 快適さこそがファッション」という言葉に集約される。これは、子供の快適性を最優先に考え、細部にまでこだわりながらも洗練されたデザインを追求する姿勢を表している。製品は、オーガニックコットンなどの自然素材を使用し、赤ちゃんのデリケートな肌にも安全で柔らかな着心地を提供することを目指している。その品質の高さから、ベトナムの多くの母親たちから支持を得ている。また、「Nous Mini」という、ミニマルなデザインと安全性、優れた実用性を兼ね備えた必需品に特化した製品ラインも展開している。
Nousは、2025年6月にブランド設立10周年を迎える。毎年「Nous Party」と題した顧客感謝イベントを開催しており、高品質な製品を特別価格で提供する機会を設けている。実店舗は、ハノイのイオンモールハドンなどにも出店している。オンラインでは、公式ウェブサイトに加え、ShopeeやLazadaといった主要なEコマースプラットフォームにも公式ストアを構え、幅広い顧客がアクセスしやすい環境を整えている。また、公式ウェブサイトでは、購入金額に応じた割引クーポンを発行するなど、積極的な販促活動も行っている。
Animo(アニモ)
Animo(アニモ)は、ベトナム国内で全700以上ある「Con Cưng(コンクン)」の店舗またはウェブサイト、また、Shopee、Lazada、TikiといったEコマースプラットフォームを通じて広く販売されている子供服ブランドである。Animoは、質の高い子供服ブランドであり、多くのベトナムの親に信頼されている。Animoの子供服は、素材から縫製に至るまで、細部にわたって丁寧に研究・製造されており、子供たちがいつでも快適に過ごせるよう配慮されている。
Animoブランドには、Animo KidsとAnimo Babyの2つの製品ラインがある。Babyは0歳から1歳の赤ちゃん向けに設計され、天然繊維を使用した高品質な素材で、生物由来の抗菌成分をコーティングしている。柔らかく吸湿性に優れ、敏感な肌を守る。Kidsは1歳から6歳の子供向けで、選ばれた素材とデザインにより、動きやすく快適に過ごせる。実用的でリーズナブルな価格で、親にとって適切な選択肢となる。
Animoの新生児向けおよび子供服の特徴として、コットン素材、超柔らかいオーク繊維、伸縮性、通気性に優れる点やシルクとコットンを使用した縫製で、赤ちゃんに不快感を与えない、シンプルで着やすく、毎日使えるデザインで、柔らかな素材を重視している。
BU Baby(ビーユー・ベビー)
BU Baby(ビーユー・ベビー)は、ベトナムの子ども服・ベビー用品ブランドであり、母親の思いを原点に、赤ちゃんの安全と安心を徹底的に追求した製品を展開している。「BU=ママ(MOM)」というコンセプトのもと、すべての製品は赤ちゃんの健やかな成長を願う母親たちの深い思いと専門的な知識が込められている。ベトナム国内に61店舗の代理店があり、ハノイ市内に直営のショールームを構えている。
BUの創業者は、幼少期に母親の布地屋さんでさまざまな布に触れ、布地に対する愛情を抱くようになった。この「色とりどりの布に囲まれた子ども時代」が、後にBUブランド創設のきっかけとなった。その後、母親になったとき、彼女は市販されている子ども服に危険な化学物質が含まれていたり、製品の出所が不明であることに気づき、子どもに安心できる服を着せたかったことから。自ら安全で安心な製品を作りたいという強い決意からBUを設立した。日本や欧州のエコテキスタイル技術、世界的な厳しい規格基準を学び「自分の子ども、そしてベトナムの子どもたちのために、安全な服を作る」という想いを実現した。
BU Babyは、ベトナム初のブランドとして、「BU Bambus」と呼ばれる高品質な竹素材を使用している。この素材は抗菌性、抗アレルギー性、UVカットなどの特性を備えており、Oeko-Tex® 100 Class 1(最高レベルの安全性)の認証を取得している。この認証は、衣料品メーカーが常に同研究所の厳格な基準を満たしていることを保証するために、毎年評価およびチェックされる。その結果、赤ちゃんは肌荒れや摩擦を気にすることなく、国際基準のベトナム製品を使用することができる。製品ラインには、ベビー服、寝具、ギフトセットなどがあり、特に出産祝いなどのギフト需要にも対応している。また、ベトナム風のデザインやフランス製リネンを使用した高級ラインなど、トレンドを取り入れた製品も展開している。
Lullaby(ララバイ)
Lullabyは、2002年に設立されたCông ty TNHH Sản Xuất và Thương Mại Nhật Hoaの子会社として、2012年に設立された。新生児向けの高品質な衣料品とアクセサリーを提供しており、製品は100%コットン素材を使用し、赤ちゃんの敏感な肌に優しい。すべての原材料と製品はOEKO-TEX 100認証を取得しており、国際的な品質基準を満たしている。Lullabyの製品は、国内の小売店やオンラインショップで販売されており、ドイツ、フランス、オーストラリア、カンボジア、マレーシアなどに輸出されている。
Lullabyは、柔らかさ、通気性、吸湿性を基準に製品を作り、10年以上にわたり新生児向けの衣料品に注力してきた。数千点に及ぶデザインが展開され、綿、竹繊維、オークウッドファイバー、ウールなど、豊富な生地を使用している。Lullabyは、「Made in Vietnam」の高品質な製品を提供し、消費者に最適な価格で販売している。品質にこだわり、信頼されるブランドを築くことを重視しており、顧客の支援が製品革新やブランド成長の励みとなっている。
Con Cung Joint Stock Company(コンクン)
Con Cung Joint Stock Company(コンクン株式会社)は、2011年に設立されたベトナム最大のベビー用品小売チェーンで、現地法人として急速に成長を遂げている。母親と乳幼児向けの製品を専門に取り扱い、粉ミルク、おむつ、栄養補助食品、ベビー用品、アパレルなどを提供している。同社のビジョンは、妊婦と赤ちゃん向けの小売チェーンシステムを開発し、子ども向け製品の研究開発を行うことである。「ベトナムの子どもたちに最高の製品を提供する」というミッションを全ての事業活動における指針としている。
2022年6月時点で全国45省・都市に658店舗を展開し、2025年までにベトナム全64省・都市、2,000店舗の開設を目標としている。日本、米国、オーストラリア、ベトナムなどの国際ブランドの独占販売権を保有している。研究開発に投資し、現地市場に適した製品を製造・提供している。オンラインとオフラインの両方の販売チャネルを拡大し、母親と家族を支援する総合的なエコシステムの構築を目指している。従業員数は約1,500名で、現代的な管理能力を持つ国内小売企業の一つである。
Công ty cổ phần Bibo Mart TM(ビボマート)
ビボマート(Công ty cổ phần Bibo Mart TM)は2006年に設立されたベトナムの母子用品小売チェーンである。妊娠期および産後の母親向け製品、0歳から6歳の乳幼児向け製品を専門に提供している。全国に161店舗を展開し、33省・都市に存在する。おむつ、粉ミルク、おもちゃ、ベビーカー、ベビーベッド、マタニティ用品などを取り扱っている。
2017年時点で評価額は1億4,000万ドルに達し、ベトナムNo.1の母子小売チェーンとして認知されている。有名ブランドの高品質製品を販売し、子育てに関する有益な知識の共有も行っている。現地資本による運営で、小売専業のビジネスモデルを採用している。オンライン販売チャネルも強化しており、顧客に便利な買い物体験を提供している。
Công ty Cổ phần Kids Plaza(キッズプラザ)
Công ty Cổ phần Kids Plaza(キッズプラザ)は、2009年に設立されたマタニティおよびベビー用品小売チェーンで、30,000点以上の安全で正規品の高品質製品を競争力のある価格で提供している。全国に約160店舗を展開している。
マタニティ用品、粉ミルク、おむつ、授乳用品、おもちゃなど幅広い商品ラインナップを取り揃えている。ハノイ、ダナン、ホーチミン市などの主要都市から地方都市まで店舗網を拡大している。従業員数は約275名で、母親と赤ちゃんの信頼を得る存在として成長してきた。小売専業であるが、現地での強力なブランドプレゼンスを持つ。オンラインとオフラインの両方で販売を行い、顧客サービスの向上に注力している。
Công Ty TNHH MTV Thương Mai XNK Hồng San(ハン・ジャパン)
Công Ty TNHH MTV Thương Mại & Xuất Nhập Khẩu Hồng San(ホン・サン輸出入商事有限責任会社)は、ベトナムで母子・ベビー用品専門店「Hằng Japan(ハン・ジャパン)」を展開する企業である。2012年、創業者のグエン・ティ・トゥ・ハン氏が第一子の出産を機に、日本製ベビーカー「Combi」を個人輸入した経験をきっかけに誕生したブランドで、2018年に法人化された。現在はハノイ、ホーチミン、ファンティエットを中心に6店舗を運営し、1,000点以上の日本製・高品質ベビー用品を取り扱っている。商品はベビーカー、チャイルドシート、抱っこ紐、粉ミルク、おむつ、離乳食、玩具、安全グッズなど多岐にわたり、「安全で信頼できる製品を、適正な価格で提供する」を理念に掲げる。
創業当初はWebtretho掲示板でのオンライン販売から始まり、現在ではShopee、Lazada、TikTok ShopといったECプラットフォームにも展開。創業者自身の育児体験に根ざした誠実な運営姿勢と、顧客満足を重視するサポート体制により、ベトナム国内で高い信頼を得ている。近年は「UY TÍN(信用)」をブランド価値の中心に据え、日々のサービス向上を通じて持続的な成長を目指している。
ベトナムの主要子ども服・用品企業2選〜日系編〜
Miki House(ミキハウス)
ミキハウス(三起商行株式会社)は、2020年にベトナム市場へ初進出した。ホーチミン市の商業施設「AKURUHI TOWER(アクルヒタワー)」内に、ベトナム初となる正規店舗を開設している。この出店は、日系企業である「Vi Bien – Akuruhi Trading and Service Company Limited(アクルヒ貿易サービス有限会社)」との提携によって実現したものである。
ベトナムでの事業展開は、ミキハウスが独自に現地法人を設立して行っているわけではなく、現地パートナー企業による販売代理契約(フランチャイズに近い形態)で運営されている。そのため、「Miki House Vietnam」という自社法人は登記上存在せず、実際の店舗運営や販売業務はアクルヒグループが担っている。
UNIQLO Vietnam(ユニクロ)
ユニクロは2019年12月にホーチミン市のDong Khoi(ドンコイ)店でベトナムに初出店し、その後ハノイを含む主要都市へ出店を拡大してきた。2021年時点でオンラインストア開設、2022年には店舗数が15店規模に近づいたとされ、現在も多店舗化とECの両輪で展開している。
ベトナム公式サイトにKIDS/BABYの専用カテゴリが常設され、AIRismやHEATTECHなどの機能素材ラインが展開されている。初店舗のドンコイ店でも全世代ラインアップを明示し、売場内にキッズゾーンを設けるなど家族客向けの訴求が行われた。UTグラフィックや季節企画でもKIDS向け商品が定期的に展開され、EC上で在庫・価格・サイズ確認が可能である。
ベトナムの主要子ども服・用品企業3選〜外資系編〜
ALBETTA INTERNATIONAL (VIETNAM) LTD(アルベッタ)
ALBETTA INTERNATIONAL (VIETNAM) LTD(アルベッタ)は、1998年に英国内で創業し、手作業仕上げとサステナブル素材を特徴とする子ども服・玩具・ギフトを展開している。ベトナムでは自社の認証済みマイクロ工場をホーチミンに置き、現地向け公式オンラインストアを通じて販売している。
製造は手刺繍やかぎ針編みなどの職人技を活かし、ETI原則やSMETA監査に基づく体制で、欧州の安全基準に適合する品質管理が公式に示されている。
主要製品はデイウェア、ロンパース、ハンドメイドのぬいぐるみやギフトなどで、ベトナム向けサイトでもカテゴリ別に展開されている。
販売チャネルは自社ECに加え、Motherswork Vietnamなど外部小売でも取り扱いが確認できる。
Copenhagen Delights(コペンハーゲン・ディライ)
デンマーク人がベトナムで立ち上げたブランドで、ハノイ拠点のファミリービジネスとして2010年に子ども服コレクションを開始したキッズブランドである。創業者は発展途上国で3人の子を育てる中で、良質かつデザイン性の高い服が不足していた課題から起業に至った。現代の母と子が毎日を心地よく、美しく、日常の小さな贅沢を楽しめることを使命に、デンマークの伝統と創造性に根差したタイムレスなデザインを追求し、美しいプリントや装飾で一型ごとの特別感を高める。耐久性ある生地を用いた快適なウェアやホームウェアを提供し、サステナビリティとリユースを推進する。日常使いに耐える実用性と動きを妨げないフィットを重視し、細部へのこだわりと手仕事感を生かしたものづくりが特徴である。
ハノイ55 Xuan Dieu(タイホー)、ホイアン29 Le Loi、ホーチミン市タオディエン108 Xuan Thuyの店舗で直営店を運営し、アジア太平洋の顧客へはオンラインとホームショッピングアンバサダー網で販売している。
Công ty TNHH Tutto Piccolo Việt Nam(トゥット・ピッコロ)
Tutto Piccolo(トゥット・ピッコロ)はスペイン発の子ども服ブランドで、ベトナムでは現地法人「CÔNG TY TNHH TUTTO PICCOLO VIỆT NAM(TUTTO PICCOLO VIET NAM CO., LTD.)」を設立し、公式ECと実店舗で展開している。 Tutto Piccoloは、1982年にスペインでメルセデス・モルト夫人と夫のデシデリオ・マタイス氏によって設立された。
公式ベトナムサイトではベビー0–36ヶ月からキッズのトップス、ワンピース、ボトムス、水着、アウターまで幅広いカテゴリを販売し、価格・在庫・商品詳細が掲載されている。実店舗はホーチミン市の複合商業施設Estella Place(L4-38)に出店している。

ハノイ在住のベトナム人。名古屋大学で文部科学省奨学金の日研生として留学経験有り。日越の翻訳、通訳などが得意で、日本語教師の経験有り。ハノイで日系IT企業に入社後、主に総務・人事、日本親会社との取引業務を約3年経験し、その後長野県で日本企業で勤務。


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